2025/08/04 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にドリィさんが現れました。
■ドリィ > 玻璃の如き細月の照る夜――。
一本の捻れた大樹の高み。頑丈な枝葉にブーツの底を引っ掛け、
片腕の太く赤茶けた幹に置き乍らに、女は夕暮彩の双眸を凝らす。
「ンーーー………… とぉ…?」
額に水平に翳した掌を庇代わりに眉根を寄せ、弛い声と共に、森を俯瞰する。
大凡、樹上に似合わぬ女であったが、危うげの欠片も無く暢気なもの。
漆黒のボディスーツと白膚のコントラストが艶やかな、褪薔薇色の髪の女だった。
担うはパーティの斥候。これから赴く洞窟の“目印”を探す役割だ。
この時刻――月光に照らされてのみ、その場所は座標を示すという。
古地図に書かれたその言葉が眉唾なら、この冒険は此処で解散。
女がそれを見つけられれば――これから野営がてらの作戦会議と相成るわけだ。
「そー…れー…らー…しー…いー… もぉーのぉー…はぁー…
………、――――…ぉ?」
女が、ふと。一方向を見据える、その双眼を瞬かせた。
■ドリィ > 「あーーーれーーーはーーーぁ…………?」
ふぅむ、と唇を尖らせつに睨むは遠景の一箇所。
眼下、夜闇との境界を模糊とした鬱蒼たる真暗の内、
その一箇所に、星よりも明るく、街燈よりも仄昏く、蒼く発光する一点があった。
よくよく見れば聳える奇岩だろうか。成る程、確かに“標”たり得る。
恐らく、――――ビンゴ、だ。
目測にて、女は距離を測って木炭にて手早く地図に印す。
さすれば、
女の脚がまるで。踏み外したかの唐突に、枝より靴裏を外し――降空する。
更に真下の太枝を足場として、再度降下し。――――… ッとん。
目を瞠る柔軟さで地上へと降りれば、踵を僅か地均しするかに鳴らして。
「っと――。お役目終了ぉ。」
向かうは己を待つ、此度の仲間のところ。これからの計画を練るべくして――…。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からドリィさんが去りました。