2025/09/03 のログ
■エヴァ > 街道に沿って建てられた、冒険者の為のスペース。幾つか点在するうちの一つ。
ギルドの出張所にしては存外簡素なつくりだが、小さな酒場も併設されている所。
其処でエールの入ったグラスを片手に、依頼書に目を落としている女がひとりいた。
「──ハッ。内容の割にゃ、シケてやがる」
依頼内容の大変さに見合った額じゃねぇな、とひとりごち、
紙をくしゃくしゃに丸めて傍らのテーブルの上へと放り投げた。ぽすっ と力ない音と共にころころ、転がり落ちる。
「ま、せいぜいがこんなもんか」
頭の後ろで両手を組み、背凭れに身体を預けて天井を見上げた。
明日か明後日辺り、ダイラスにでも行くとしようか。そんな計画をぼんやりと頭の中で組み立て始める。
■エヴァ > 「よーし……そんじゃ、荷造りでもすっか」
ちらりと視線を向けるのは、傍らに置かれた簡易バッグ。
服であるとか、装備であるとか。
そういったものは代わり映えしないから、バッグ自体も変えることは少ない。
ギシリ と鈍い音を響かせながら立ち上がり、てきぱきと荷造りを終え今日は休む。
明日にはダイラスに着くだろう。その先のことは、己のみぞ知ること。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」からエヴァさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──Zzzz……」
まだ日の高い時間帯。
街道脇の草原で、草に埋もれるようにして仰向けに寝そべっている金髪の男が一人。
両手を組んで枕にしながら、晴天の空の下でマヌケな寝顔を晒して絶賛爆睡中だった。
時々吹き抜けてさわさわと草を揺らす風に擽られたように、ムニャムニャと寝言めいた
声を漏らしたりしつつ。
なお男の寝るその近くでは、男が連れたものらしき、馬具を装備した平均的な印象の鹿毛の馬が一匹佇んでいる。
時折草を食んだり、ゆったりと歩いたりするものの男から大きく離れることなく一定の距離を保ち続けていて。
のんきに眠る男と合わせて、ごくごく平和な光景を形成していた。
とはいえ──男の姿が草に埋もれていることから、遠目から見れば馬が何故か単独で
佇んでいるようにしか見えないかもしれないが。