2025/07/31 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にジャックさんが現れました。
ジャック >  
それは剣士の剣撃というよりは戦士の殴打。
どごぉん!!
轟音が二つほぼ同時。
地面をへこませる踏み込みの、重たい音、振り抜いた刀身が山賊にぶつかる、重たい音。

防ごうとした鉈も庇おうとした小手も腕も、兜と顔面ごと、刃先がぶつかっているのに
拉げて潰れてひっくり返ってもんどり打った大柄な山賊は鈍い痙攣を繰り返すばかり。

「誰も弱ぇだなんて言ってねーだろこのやろーばかやろー」

振り抜いた数打ちの剣をもう一振り。びちゃ。と。
付着した色々なものを振り払ってから、最後の一人を仕留めたところで鞘に納めるのは、金髪の茶筅髷。

「こっちゃ立ち退いてくれるだけでいいっつってんのによぉーほんとによぉー」

まれびとの道にいくつも点在する宿場町のうち一つの近くを根城にしている山賊連中の、立ち退き勧告。
依頼先(宿場町)からは『物をちょっと盗られたぐらいで殺人も強姦もしてないから出来る限り穏便に……』
等と甘い話ではあるが人の良い話もあったからこっちも出来うる限り下手に出たら襲われて、これである。
茶筅髷が背丈も高くはないし体格が良いわけではないしあからさまに若いからだろうか?
当人がぶつくさ言っている通り強くはなさそうだが別に弱いわけじゃあないのだ。

はぁ~~~~~~……ってクソデカ溜息つきながら。

それはそれとして片した山賊の使えそうな装備を剥いだり根城の廃墟の物色開始。
同伴している冒険者や、道案内・雑用で雇った奴隷その他囚われの衆なんかもいるかもしれないが。

「いやいやそんな目で見ないで小遣い稼ぎじゃないから! 
 いや、まあ、ちょっとぐらい小遣いにするけど!
 盗られたもんをほら依頼先に返却するためだってば」

ごそごそごそごそ漁りつつの言い訳。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からジャックさんが去りました。