2025/07/30 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にカグヤさんが現れました。
■カグヤ > 水練場の下層、流れるプールの脇に並ぶデッキチェアの列。その中の一つに腰を下ろした。
空は茜色に染まり始めてはいたけれど照明と保たれた気温がまるで昼間と錯誤させる。
気分転換に良いと、同僚に勧められて試しにとったチケット、少々痛い出費ではあったし、下層しか取れなかったのは悲しいい所。
「すごく、綺麗ね──、上層なんてどうなっているのかしら。」
下層ですら、これだけ快適なのだから、中層、上層ともなれば想像もつかない。
両足を伸ばし持ってきたタオルで下肢を隠す様にしながら手にしていた文庫本を広げ楽しむ。
水泳が嫌いではないけれど、一度入ってしまえば読書に使える時間がどうしても減ってしまうから。
今は暑くもなく寒くもなく明るく目に優しいこの場所での読書に勤しむ事にした。
カップルや女性を狩りに、買いに来た者の視線があったようだが、読書中はそこまで気がまわらないようで……。
■カグヤ > ある程度読んだ本。一度栞を挟んでチェアの上に。
そのまま立ち上がると両手を組んで頭上に持ち上げて目一杯背伸びをした。
それを終えると着て居たパーカーを脱ぎ捨てる。本来であれば遊びの場、それっぽい水着もレンタルや買う事が出来たけれど、やはりどうしても金銭面が気になって……。
「もし、そうなったらなった──かしら?」
顔も名も、知らぬ主人より送り付けられた水着。身体のラインを隠せず背中も開いた所謂競技用のそれ。
水に足を浸けてそのままするりと水の中。水を吸って収縮する布地は、女の淫らな胸の膨らみ、その段差と下肢の筋をくっきりと浮かび上がらせる。
折角の水遊場、水に入らないという選択肢は、羞恥より強かった。
そんな流れる水の中を浮いたり、カエルのように泳いだり堪能して。
■カグヤ > 何週目かに差し掛かった頃、流石にまじめに泳ぐように力を込めていては疲労も溜まる。
腕でなんとか身体を持ち上げてプールサイドに這いあがると、そのまま足を浸けた状態で身体を横たえてしまった。
普段いかに運動をしていないかが窺い知れる白い肌、水着の痕もなく、不健康そうなそれ……。
「わかってはいたけれど……もう、限界。」
腕で目元を隠す。上下する腹部、胸元は荒くなった呼吸を収めようとするように。
■カグヤ > 呼吸が落ち着いたところで、身体を起し、丹念にタオルで水気をふき取ってから本を手にして更衣室へと……。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からカグヤさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にラッツィオさんが現れました。
■ラッツィオ > 一寸先も見通せない夜の海は危険極まりなく、泳ごうとするのは命知らずの者だけだろうが。
明かりで照らされている水場となれば、それは遊興のひとつに変わるらしい。
今宵も多くの客で賑わっている。
どちらかといえば高貴そうな顔ぶれが多いのは、夜間の利用は昼間に比べて割高であるらしい。
もっとも、臨時の警備員として職にありつける身からすると、客の身分などは関知しないに越したことはない。
決められた巡回ルートである、プールから休憩施設の間を行き来しつつ。
「――しっかし、蒸し暑ィな。
誰か軽く足でも攣ってくれたら、俺も飛び込めるんだがな」
仮にそうなれば騒動になるのは目に見えており、それはそれで面倒である。