2025/11/20 のログ
マドレーヌ > 「またのお越しをお待ちしております…」

若草色のカジュアルドレスに身を包み、この娼館の星2の一人、マドレーヌが見送ったお客様は、ローブ姿で滑るように進む。
店の出口から出るその後ろ姿、裾から見える足はない。

人間の青年であるこの客は膝から先それぞれの足がなかった。
曰く、戦場で壊死したのだと言う。
魔術狙撃隊。ライフル大のワンドを片手に、雪山にふせるなどして敵を撃つ。
その任務で、名誉の不具となった。

浮遊の魔法が使えるが、体を欠くものにサービスをする店などあまりない、

それを受け入れます、と店長の求めに応じたのがマドレーヌであった。
いただいた代金と時間に恥じないお勤めをしてなお平然としているのは

「……誰かがやらないといけないと思うんです。」
と、店長にマドレーヌ曰く。

マドレーヌ > 浮遊と移動ができるが、脚がない。
幻肢痛を訴えることもある。
いくら名誉があるとされても本人の抱えている苦しみは別。
あまり苦しむことのないように、激しいサービスは避け、心の傷も踏み抜かず、半日ほどお支えした次第。


娼館プリプリ、一階のカウンターで店長に本日の経緯を話す中で。
こう言うお客様を受け入れてリターンはあるかね、と暗に尋ねられれば。 
「そうですね…?もしかしたら、公の仕事で損傷した方、受け入れてもいいかも。名誉なこと、ですけど…前線に行けと言われたら、私は少し、考えますね…」

実際にサービスするとなると普通に人件費はかかるが、あえて提供すれば名も上がるか、あるいはそのようなことに応じれば王都の助成金があるか…?と店長である老黒服は計算をしている。


そんな経緯はさておき、そのような次第で、マドレーヌは空いた。
他のキャストも、空いている。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/娼館「プリプリ」」からマドレーヌさんが去りました。