2025/11/06 のログ
セニア > 「ええ……?あそこそんななの?」

している会話は何のことは無い、店やら依頼先やらの話題。
こういった所でコミュニケーションを取り、やれあそこはよかったあそこは払いがなどといった情報を交換する。

「それでいえばあっこも……そんなだったなあ。―――そうそう。依頼契約書の下の方にちっちゃくかいてんの」

手を上げて軽く身振り手振りしながらジト目を細めて。
どれほどそれがあった時、酷かったかを説明して。

「んで終わらせたと思ったらもう一個調べないと半額、とか言い始めてさ」

ひっどいよね、と続けた後、はああと息を吐きながら。
そんな様子を冒険者たちは頷いたりやそうだよな、などと言いながら同意しつつ。

少しずつそれとなく、会話に夢中になってと言わんばかりに輪を狭めて行く。
まるで逃げ出せないように、といった様子で。
無論それは気付いてはいるが、大方何を言い出すかは予想もついていて。

「えぇー?」

まあ予想したとおりである。
よかったらこれから飲みに行かないか、と。
ちら、と全員を見れば下心を隠すつもりも無い表情。
飲みにいくだけ、では終わるまいと。

「んんー」

口元に手を当てて少し考え込む。
確かに飲みに行こう、とは考えてがわざわざ彼らと飲む、という気分でもない。
その後の一日も決まるのだから猶更だ。
さらっと断ってもよいのだが、とはいえ向こうも囲んだからには折角だから逃がすまいという意志は感じ取れて。
めんどくさくなったなー、と考えながら目を細める。
上手くどうやってかわすかな、と思案して。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にゴーザさんが現れました。
ゴーザ > 一仕事終えた後、いつものように街でのヤサ(知り合いの屋敷)へ赴いている道中。
ふと聞こえてきた声に耳を澄ませると、騒がしい複数の男の声とそれに気のない返答する女性の声で。
揉め事なら食膳の運動に丁度良いと、混ざる(乱入する)つもりでそちらへ近づいていき。

少し後ろで立ち止まり、まあまあ予想した通りの光景に「ふむ」と顎に手当てて考え込み。
最初の思惑通りただ混ざるのも悪くはないが、肝心の女性は別に自分が介入せずとも、
これくらいの相手ならどうとでも出来そうなのに、無抵抗なのは何事かあるのだろうと勝手に思い込んで、
まずは穏便な手法取ろうと、にかりと笑いながらわざと足音たてて近づいていき。

「おお、すまんすまん・・・吾輩この辺りは不案内でな、少し迷ってしまった。
約束の時間にはまだ間に合うだろうから、急いで行かんか?」

女性の知り合い装って男たちの輪に割って入り、女性だけに見える様に右目のみで不似合いなウインクしてみたり。

セニア > 気分ではない、という一点だけであって。
ここでさらっと逃げてもいいのだが。
そうなると後々の禍根が残る。
と、なればこの辺の奴らは割と根に持つので後々が更にめんどくさくなる。

辺り触り無くこの場をやり過ごすのはどうしたもの……と思っていれば。

大きな足音と共に大きな人影。
白い髪に黒い肌。
隻眼の男がこちらと冒険者たちの間に割って入るように。
少しばかりぽかん、としていると。

軽くこちらへとウィンク。
―――つまり助けてくれる、という事らしい。
口裏を合せろと。
そう、気付いた瞬間、動きは早かった。
はああ、と息を吐き、じと、と割って入った男に目を細めて睨むような仕草で。

「もー遅いよ。そのせいで絡まれちゃったよ」

すい、と輪が乱れた所からするりと抜けて。
冒険者たちがあれだこれだ、と言ってくるけれど割って入った男の威圧感に大きなことは言えないようで。

「だってこっちが予定ある、っていっても信じないでしょ?―――じゃ、いこっか」

そう言うと向こうもすごすごと引き下がるしかないようで。
ゴーザを連れてゆっくりと道なりに進み、彼らが見えなくなった所で。

うーん、と背伸びして。
並べば頭一つどころか全く体躯が違う男に向かって。

「助かったよ。単純に断ってもよかったんだけど後々めんどくさそうでさ」

悪い奴らじゃないんだけどね、と付け足しながらそう、彼へと感謝と簡単な理由を伝えて。

ゴーザ > 正直髭男にとっては、この行為が吉と出ようが凶と出ようが割とどうでも良かった。
上手くいけば儲けもの、下手を打ったら周りの者たち叩きのめすだけだったから。
しかし此度は感のいい女性のアシストもあって、どうやら誰も傷つくことなく事を収められそうだ。

男たちの輪から抜けて側に来ながら足早に立ち去ろうとする女性に向かって、若干済まなそうな顔向けながら。

「まあ、そういうな。
大体道端での待ち合わせというのがおかしいわ、酒場なり店なりでにすればよかったものを、
おぬし一人探すのにどれだけ苦労したと思っておる」

これは女性の言に合わせたようで、半分は本音である。
正体魔族の髭男にとっては、まだヒトの個体識別は苦手であるから。
それはともかく、感謝の言述べられれば再びにかりと笑いかけ。

「気にせんでよい、吾輩がお節介でやった事よ。
あのくらいの事で穏便に済ませられるなら、それはそれでよい事だしな。
でだな、おぬし夕飯はもう済ませたか?
礼に・・・と言う訳ではないが、もしまだなら付き合って欲しい店があるんだが、どうだ?」

聞きようによっては二人きりでの食事に誘っているように聞こえるだろうが、
髭男本人は単純に知り合いの食事処へ共に行って欲しいという、
少なくとも女性に向けての下心など微塵もない勧誘なのだが。

セニア > まあ、恐らくこれ以上食い下がるなら、という所であったろう。
彼らもそういった危険には敏感だ。
逃げても単純に今日一日女を引っかけられなかっただけ、その辺の損得勘定もあっただろう。
言い訳が作られればそこに流れていく。
少し惜しそうではあったが。

「だってさあお金かかるでしょ。待っててもいいけどさ。あんまし手持ちないんだし」

などと軽く返しながらそうして一応の演技も引き続き行いながら離れた所で。

「まあそういう事。穏便に済ませられるならこっちとしても万々歳だし」

髭男の言に頷く。
実際その道を模索していたとこでの助け舟だったから正に渡りに船、というワケで。
そして続く誘いの言葉。
うーん?と指を口元に当てて少し考えるが、彼らと飲みに行くよりは何にせよマシに見える。
じいと一応顔を見上げて再度少しばかり考えた後。

「んー……いいよ。助けても貰ったし。何かの縁かな」

どういう思惑かはわからないが、恩もあるし。
お付き合いしよう、そう髭男へと伝えた。

ゴーザ > 「・・・うむ、冒険者も傭兵もさほどやってる事は変わらん、
河岸が同じなら、変な揉め事は勘弁願いたいしな」

何せ雇い主次第だが、同じ依頼受けて動くこともあったりする。
二人の職である傭兵にとっては敵は少なく、味方は多いに越した事は無いから、
平穏にとはいかなくても、変な恨みは買わないのが一番だ。

「おお、それは良かった。
安心しろ、吾輩おぬしを酔わせてどうこうするとか考えてはおらん。
ただな・・・知り合いの店が最近少し客足増えてはきたものの、流行っているとはとても言えん状態でな、
援助しようと言っても『代金以外の施しは受けないよ!』と一喝されてしまったので、
ならば飯を食って売り上げに貢献するつもりなのだが、おぬしにも存分に飲み食いして欲しいのだ。
無論吾輩から誘ったのだから、払いはこっち持ちだ。
出来るだけ高いものを頼んでくれると嬉しいのだが、頼まれてくれんか?」

思い切り怪しい勧誘のようだが、少なくとも髭男は嘘偽りなく言を述べたつもり。
もし奢りを受け入れられなくても、そこがうまい肉を出す店なのは確かだから、
まずは食べて欲しいと割と必死に懇願して。

まあいずれにせよ、詳細は店についてからの相談となるのだろうが。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からセニアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からゴーザさんが去りました。