2025/10/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にイグナスさんが現れました。
イグナス > こういう場所はガラが悪いもんである。
特に夕暮れて、あたりが暗くなってくれば、余計。
――だからいろんなトラブルに巻き込まれるのも仕方ないし、どうしようもないことなのだ。

たぶん、きっとこれも。

「………いやまァ、そりゃ悪くねェよおれは、たぶん。」

どれだけ心の中で言い訳してみたところで、目の前の惨状は変わらなかった。
死屍累々…いや実際に死人がいるわけじゃあないのだが。
貧民地区の酒場内。飛び散った食器類、傷ついた内装に床に零れた酒や食べ物。
あといたるところにボロ雑巾のように落ちてる人間たち。

それもまあ、結構な人数だ。

「………おれのせい、か?」

喧嘩は好きだし、小遣い稼ぎの依頼でチンピラの巣窟に紛れ込めばこんな光景のひとつやふたつはある。
が、まあ、些細な因縁でここまでの状況になると思っていなかったもんだから、ちっとばかし気まずい。
最初はいつもの通り、ちとからかったり、調子に乗ったチンピラをノしたりの程度だったのだが。
ひとが人を呼び、事態が事態を呼び、まあ、なかなかの有様となっていた。
マスターは店の奥、唯一無事なイスとテーブルで、ぐびり、またなんとか無事だった安酒を喉に通す。
あとはだれかがなんとかするだろう、なんて半分あきらめの境地である。