2025/08/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にラミエルさんが現れました。
■ラミエル > ■ラミエル > 王都の周縁部分に位置する貧民地区。
その中でも特に治安の悪いこのあたりは、近くに娼館街があることから人気は少なくないが、喧嘩時には刃傷沙汰も珍しくない。運悪く迷い込んだ酔客や劣悪な環境に身を置くしかない底辺娼婦が身ぐるみ剥がされたあげく物言わぬ死体となって転がっていることなども日常茶飯事で住人たちの対応はこなれている――とはいえ、突然現れた『天使』が魔族と戦い始めれば、海千山千の住人たちも驚き、ネズミめいて逃げ出す他なかった。
「……戦闘機動終了。予想以上に手強い相手でしたが街への被害自体は軽微ですみましたね」
敵の滅びを確認したラミエルは、光をポールウェポン状に固めた裁きの槍を空気に溶け込ませるように消し去ると、地上にふわりと降り立つ。
『戦天使』ラミエルは魔を滅するためにこの世に顕現した。故に、世を忍ぶ仮の姿であるコクマー・ラジエル学院での生徒としての勤めが終われば肉体を休ませるための睡眠以外の時間全てをそれに費やしている。今回仕留めたのは王都の貧民街に劣悪なエーテルを混ぜたポーションを流通させようとしていた魔族である。先日、娼館の地下に潜んでいたところを逃がしたが、ラミエルは猟犬めいてしつこくこれを追尾し、ついに討滅せしめたのだ。
「少し時間がかかりすぎました。騎士団や警備隊がやってくる前に戻りましょう」
神聖都市ヤルダバオートの神官たちに生み出された以上、王都に話は通っている――のだが『政治』の事情により騎士団や警備隊の末端全てにその話が伝わっているわけではないし、そもそも王都には多数の魔族が既に入り込んでいる以上、それらと通じているものだって少なくない。『人間に手が出せない』という誓約があるラミエルは敵か味方かも分からぬそれらとの接触を避けている。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からラミエルさんが去りました。