2025/08/19 のログ
■篝 > ここ暫く時間を見つけては店を回り、平民地区にある雑貨屋や古着屋を回ってみたが、その中に小柄が欲しいと思うような魔道具は見つけられなかった。
遺跡に潜って探すと言う選択肢も中にはあったが、それは博打が過ぎる。
都合よく魔道具を見つけられるとも限らないし、運が悪ければ強敵に出くわす可能性も、罠に嵌り帰れなくなる恐れもある。
何より、お小遣いまで渡されて「目を養え」と言われた手前、お宝を発掘する場所はあくまで商店にするべきだ。
故に魔道具を探し求めてこんな場所まで潜っている。
ふと、フードの中に隠した白い耳が揺れる。
「子供の声……」
こんな夜更けだと言うのに、子供の声がする。
それも、歳不相応な流暢な言葉遣いで、はっきりと押し売りを拒否する声が。
泣き叫ぶ幼い奴隷の声はたまに聞くが、これは珍しい。
軽い足音と共に近付く声が、小柄の傍で止まった。視線は上げないまま、声だけを其方へ返そう。
「……ん、選んでいる途中です。でも、よくわからない。
魔道具には、詳しくない……ので。良し悪しの基準も、道具の効力も……見るだけでは不明。
――珍しい、異国の服と道具ですね……?」
隣で商品を覗き込む姿を横目で見ながら、半歩隣へずれて場所を譲り。
その身に纏う浴衣と、取り出した異国風の扇子に興味を向ける。
■ホウセン > 少しスペースを譲ってもらったことで、ずいっと店の最前列。
といっても、今のところ、客は二人だけだけれども。
声を聴いても、何となく薄ぼんやりした印象なのは、何かの術を使っているのだろうかと当たりを付けるも、
特に直言して問いはしない。
斯様な場所だ。
素性を知られることで碌な目に遭わぬと、対策しているのも間々あろうと。
「然り。王国由来ではないと知れるだけの教養があるのなら…
問題は魔道具の属性の見極め方に慣れておらぬということのようじゃが。」
問い返されれば、地味な色合いをした夏向け装束の袖を摘まんでひらひら。
色合いこそ地味なものだけれど、生地自体は上質で、ほんのりドヤァとした風情が滲むかもしれない。
鑑定…までいかぬまでも、目利きに自信が無いと聞けば、店主へと視線を向けて。
「見て分からぬなら触れて得られる情報も加えればよい。
店主よ、これも先行投資と思うて、ちぃと触れることを許すのじゃ。
なぁに、そのまま持ち去るようなひったくり風情には見えぬじゃろう?」
等と、自ら羽振りが良さそうだろうと言ってのけるツラの厚さ。
並べられているものは、宝玉をあしらった古めかしい装飾品が主で、
しかし、宝飾品としての価値は算定不可能レベルで低く。
顔の綺麗なお子様に押し切られ、店主が渋々許諾したのなら、
少女も商品に触れて魔力の流れや感覚を探ることもできるようになろうが。
それより何より、小童が手にしている扇子――即ち、特級の呪具への関心が途切れなかったら、
当人は無自覚ながら筋が良いとも言えそうで。
■篝 > 柔らかそうな黒髪に、宝玉のような黒い瞳。幼い童子の横顔はシェンヤンの雰囲気を感じる顔つきをしていた。
黙っていれば、異国の金持ちの子供にみ見えそうなのに、口を開けば、まるで髭を蓄える老人のような言葉遣いで、それがまた様になっているのだから不思議だった。
「……教養、かは存じ上げませんが。心得は多少」
そう答え、ケープの裾を軽く捲って見せれば、少年が纏う浴衣と同じ形の襟元が伺えるだろう。
異国情緒漂う物、或いは者へは自然と興味が向く。
続く言葉には、考え込むようにゆっくりと瞬き、また視線は商品へ。
「はい。魔道具、魔術の類は詳しくない。素人が見極めることは、困難と考えます」
首肯し、少年の視線を追って店主へと緋色を見る。
厚顔を気にすることなく交渉を仕掛ける少年の言葉に、煤けたローブを着こむ店主は黙り込んだまま暫し動かず。
ようやく動いたかと思えば、これまた緩慢な動きで小さく頷くのだった。
小柄が困っていたのは、この無口すぎる店主のせいでもある。
この店主、口が利けぬのか、尋ねてみても声は返らず頷くか首を横に振るかしかしない。
これにはどんな効力がある? と聞いても、うんともすんとも言わずにだんまりなのだ。
だが、少年のお陰で一つ動きがあった。魔道具に触れる許可を得られたことは大きい。
一つ懸念があるとするなら――
「……触れたら呪われる、とか……。そう言う可能性も、考慮する方が良いでしょうか?」
何分、斯様な場所なので。商品の安全性は約束されていないし、何があっても自己責任が基本。
そう言った心配があってなかなか触れられなかったところもある。
並んだ装飾品をジッと見下ろし、何となく……そう、何となく嫌な感じがするペンダントや、指輪。
恐らく、呪術が掛かっているだろう魔道具を見下ろして。
触れても大丈夫そうなら、その中ではましそうなブローチに手を伸ばそうか。
■ホウセン > 同郷と表現できる所まで近しい由来を持っているかは判断が付かないけれど、
王国の外にルーツを持つのだろうと理解できるだけの、”教養”のお陰で黒髪に包まれた頭を揺らして相槌。
そして、その相槌は、素人の目利き困難度の訴えにも同様に。
慎重な自己評価は、失敗を遠ざけてくれるものだし、その位の自認で良かろうと。
しれっと蘊蓄を吐きそうなポディションに収まっているが、よく見ずともちんまいお子様なのに。
その風貌が功を奏したのか、はたまた売れないと困る店主の懐事情故か。
許可がされてもおっかなびっくり感の抜けない台詞に、かくっと首を傾げた。
一拍遅れて、サラリと黒髪が揺れる。
「無論、考えて損はあるまい。
魔道具の制作者が、皆揃って善良な性根とも限らぬのじゃし。
されど、見て分からぬなら触れてみねば活路は開かれぬのじゃから、選択の余地はあるまいよ。
大なり小なり魔術の素養があるなら、感じるものもあるじゃろうて。」
特定の用途の生活に役立つ魔道具を探しているなら、魔術の素養がない人間でもあり得る話だけれど。
そうでないなら知的好奇心の発露か自己研鑽目的かに絞られそうなもの。
その上で認識阻害に類する何かを使っているとなれば、魔術なり何なりの心得があるだろうと判じたようで。
ブローチに手を伸ばすのを邪魔しないのは、入門編に足を踏み入れた同好の士を見守る心地に近い。
中央の宝玉は、水色とエメラルドグリーンの中間色で輝石のような透明感はない。
触れれば、生ぬるい川のせせらぎに手を突っ込んだような、弱い水の気が感じられるかもしれない。
「見たところ、元々は水気を孕んで、適宜水を溢れさせることができたようじゃが。
酷使し過ぎて、清水を供給できる能力はなくのうてしもうた…どころか、淀みができて藻が生えたような溜水しか引き出せぬか。
飲んだら恐らく腹を下す故、使いどころが無いのぅ。」
ふんふん、とあやかしの眼で魔道具の素性を見定めて解説するも、少女の水の気との相性次第では機能を実践できるか分からぬ。
初手は文字どおりのぬるま湯で、呪が含まれていたとしてもこの程度と油断する材料とはなろうが。
次点で安全そうなのは、否、危険が少なそうなのは黄色の輝石をはめ込んだイヤリング。
宝玉の色が含まれた魔力の属性と相関関係がありそうだと踏んだなら、もう一歩進んで赤い石があしらわれた指輪が候補に挙がろう。
■篝 > 名も知らぬ、ただ通りかかっただけの年端もいかぬ子供に頼るのは、年上として如何なものかと聞かれると、返す言葉もない。
だが、博識なものが気紛れに声を掛けたことは幸運と考える前向きさも必要であると言おう。
前を向かねば、手を伸ばさねば、わからないのが現状なのだから。
少年の正体を知らないながら、その鑑定眼は確かなものと見える。
「ふむ……。虎穴に入らずんば虎子を得ず、ですね。
呪術が掛かっていても、死なねば安いものと割り切る判断も必要……。
術の素養……。貴方は、魔術師……いえ、道士? なのですか?」
少年の言うことも最もだと素直に頷き、薄青緑の宝玉が埋まるブローチへと手を伸ばしつつ。
素養があればわかると言うなら、相手もそうなのだろうかと首を傾げた。だから色々とわかるのか、と。
そーっと伸ばした指先がブローチの縁を軽く突っつき、痛みを感じなければ手に取って様子を伺う。
生憎、火に愛されたもの故、水との相性はかなり悪い。
が、れっきとした魔道具であること、そして、何か淀んだ気配がそこから感じることは出来た。
「水気? 好きな時に、水を出せる。それはとても便利。旅の必需品です。
ああー……。それは至極残念。流石に、腐った水は……砂漠でも飲めない」
覗き込む少年の顔を見上げ、便利な魔道具だと淡々とながら喜んだのも束の間。
既に用なし。壊れてしまっていると知って目に見えて言葉が詰まる。
ではこれは駄目だと元の場所に戻し、次に気配の薄いイヤリングの方にも目を向けたが、ブローチの前例がある。
ここは、勝負のしどころか。
その更に隣にあった、赤い石が埋まる指輪へと手を伸ばす。
今度は躊躇わず、最初から指で摘まんで持ち上げ、掌に載せて少年にも見えやすいようにした。
青や緑の石が水ならば、赤い石は火か、血か、はたまたもっと厄介な呪いの品か。
鑑定を試みよう。
■ホウセン > さて、己の素性について問われると、手にした扇子で口元を隠して小さく笑うのみ。
沈黙は金、雄弁は銀を実践しているだけなのだけれど、
認識阻害のような何かをしている少女なら、素性を明かさない事にも一定の理解をしてもらえるかどうか。
ともあれ、小さな商人の言に沿って試してみた辺り、素直と見るか、脇が甘いとみるかは悩ましい。
危なっかしいのぅ…なんて、少なくとも年下に見える己から口にしないだけの分別は働いたようだ。
「技術があるなら、術式を組みなおして修繕することもできようがのぅ。
自身でやるには手間が掛かろうし、直す術を持つ者に頼んだら割に合わぬ。
と、ふむ、ブローチよりは少しばかり力が強そうじゃが、さして問題あるまいよ。」
ぴょこっと頭をもたげて少女の手元を見遣り、赤い宝玉を眺めて。
大丈夫っぽいと太鼓判を押したものの、誠実で不誠実な舌先三寸っぷり。
”問題ない”ではなく、”さして問題ない”だ。
つまり、問題はある。
ではどの程度の困り具合かといえば。
赤い宝玉は、火と血の二重属性。
火の加護があるなら、きっと魔力も馴染み易いだろう…馴染み易過ぎて、制御する前に宝玉に魔力を吸い上げられるぐらいには。
といっても、消費される魔力量は微々たるもの。
代わりに与えられるのは熱感。
指輪を置いた掌からじんわりと、手首、肘、肩、腰へと。
「もう察しておるかもしれぬが、ある種の健康器具じゃ。
肩こり、腰痛、関節痛、はたまた冷え性に働きかけるのを目的として…
嗚呼、どこかでロクデナシが素人改造を施しておるのぅ。」
稼働当初は真っ当な機能を体感できただろうが、時間の経過と共に少し様子がおかしくなる。
患部になり得る場所にだけ熱感が纏わりついていたのに、程なくして範囲の拡大が始まろう。
じわじわと熱を帯びて火照る範囲が広がっていくのは、俄かにサウナスーツをお仕着せされたような。
日が落ちたとはいえ、まだ夏だったし、加えて全身を覆うような少女の服装も悪い方向へ。
何も素っ頓狂なレベルで体中がローストされる訳ではないのだけれど、
常識的な範疇で暑さ我慢大会が開催されているようなもの。
「難儀ではあるが、”死なねば安いもの”じゃろうしな?」
少女自身の言葉を用いて、悪戯っぽくウィンクを一つ。
素人改造の結果が、銭湯通いの老人がヒリつく熱い湯を好むよう、魔道具の温度を高めに設定しただけなら笑い話で済むけれど。
活力まで補充しようと、欲張り拡張をして生命力の増幅まで過積載してしまっていたら――
■篝 > 此方の疑問に、少年は扇子で口元を覆う。瞳の様子から、微笑んでいることが伺える。
その仕草がまた童子なのに艶っぽく、後ろを通りかかる通行人の目を引いた。
口の回る少年がわざわざ答えぬならば、詮索は不要と言うことだろうと察し、それ以上は聞かずに話を進めた。
「魔道具も直せる人がいるのですね……。でも、割に合わないなら、止めておくのが吉と考えます」
そうして、今度手にしたのは赤い石の指輪。
大丈夫との言葉に頷いて、掌に乗せたまま魔力・氣をほんの少し流し込むようにしてみれば、じんわりと熱を持つ。
これは、もしや良い品なのではと、期待して少年へと視線を向ける。
――が。
「健康、器具……。あぁー……。なる、ほど?」
伝えられた魔道具の正体に、パチクリと緋色の目を瞬かせ。
ゆっくりと指輪へ視線を向ける。なんか、期待していたものとの落差が凄い。
今度は本当に目に見せて肩を落とし、抱えた膝に顔を埋めて深く溜息を吐いた。
その間も、じんわり温かくなってくる、手首やら、腰やら。
ああ、これは確かに関節痛や疲れに聞きそうだと認めざるを得ない。
「ロクデナシ……。余計な事、した。うぅ゛~……っ!」
更に余計な改造まで施したらしいその犯人に文句の一つでも言ってやりたくなり、唸り声を上げる。
尻尾が術で隠れていなければ、それはもうべしべしっと地面を乱暴に叩いていたことだろう。
折角、体温調整が出来るように良い上着を貰ったのに、その火照る熱さに汗が滲んできてさらに不機嫌が募る。
「むぅ……。不快、不愉快……」
揶揄うような少年の仕草が煽ってるようにしか聞こえず、小柄は不満げに呟いて指輪を戻そうとした。
しかし、そこで少し踏み止まる。
これを上手く調整して使えるようになれば、体の疲れが取れやすくなるのではないかと。
掛かれた値札も、貰った小遣いを使わずとも自分の稼ぎで払える安値。
今回の勉強の報告もかねて、師へ土産として献上するのも悪くないやも知れない。
「…………。これ、買います」
そう一言告げて、指輪のあった場所に貨幣を数枚重ね置き。
その後、奇妙な少年に礼を告げ、小柄は市場を後にする。
まだまだ夜は長い。市場は一晩中続く。少年はそこで何かお気に召すものを見つけられるのか――それは少年しか知らぬこと。
■ホウセン > 控え目で礼儀正しい。
言い換えれば、生の感情が見出しにくかった少女でも、キチンと不快なものは不快なのだと表明できることに相好を崩し。
ちんまい商人の揶揄い好きに気付いているのに、それでも礼を言う律義さは微笑ましいもので。
検めて陳列された魔道具に目を向けるが、今宵の最たる収穫は邂逅そのものだったのかもしれず――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区貧民地区 「裏市場」」から篝さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区貧民地区 「裏市場」」からホウセンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」に赤丸さんが現れました。
■赤丸 > 貧民地区の裏通り、所詮はいわゆるアダルトグッズを売っている露店の並ぶ通り。
とてとてと歩いてきた少女はどうやらそんな通りに迷い込んでしまったようで…。
「……うわ。」
軽く顔を赤らめながら目を丸くしていた。
これ入れるの?どこに?という様子でたまに手に取ったりしている。
少女とて年頃、そう言った道具に興味がないわけではないわけで…。
「…。」
ごく、と小さく唾を飲み込む。
きょろきょろとあたりを見渡し、知り合いなんかが居ないだろうかと警戒している様子。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にエリックさんが現れました。
■エリック > 貧民地区の裏通りの露店が並ぶ通り。
何が売られているかはその場所次第ではあるが、この場所ではアダルトグッズが売られる店が並ぶ。
そんな場所をぶらりと歩いているが通りかかった訳ではなく、一応はこの場の露店の警護という名目で雇われている。
不審者などがいなければ歩くだけで済むが、そういう人影がいれば仕事の時。
しかし歩き目についたのはある意味似つかわしくない年齢と思われる少女の姿。
しかもあたりを見回している姿は不審者に見えなくはなく、仕事だと近づいていき。
「お嬢ちゃん、こんな場所で探し物かい?それとも迷子かな?」
警戒している様子に近づいていき、できるだけ警戒されないように笑みを浮かべては、迷子か探し物か、その確かめに声をかけていく。
■赤丸 > お嬢ちゃんこういうのに興味あるの?
えっちなんだねぇ、まだ若いのに。
そんな囁き声が聞こえてくる中、ドキドキと大きな胸を高鳴らせていた。
目玉が飛び出るほどの高価なものじゃなくていい、
ちょっと一人遊びの時に使えるものがあれば…。
そう思ってクリ責めに使われると簡単な説明が書かれている玩具を手に取ったとき…。
「ひゃっ!?」
クリ用のキャップ付きローターを手に取った瞬間に男の声が降ってくれば、
ぴゃ、と小さく飛び跳ねて軽く身構える。
「え、あ、いや、怪しい者じゃないです…。」
さすがに挙動不審すぎただろうかと思い、ぶんぶんと首を左右に振った。
…手にはローターを握り締めたままだが。
■エリック > 近づいていくと露店の店主が少女にかける声。
当然といえば当然の内容を聞けば、この場でそう思われても仕方がない言葉。
ただ興味を持って買いに来たなら、良いのかは悩むところではあるが。
迷い込み、実は不審者が一番困るので放置もできず。
一つの露店で何かを手にしたタイミングで声をかけてしまい。
「驚かせたか?悪いね、そんなつもりじゃなかったんだよ」
自分の声に小さく飛び跳ね、身構えるのを見れば悪かったねと謝罪し。
そしてその手元を見ては笑みを浮かべ。
「不審者じゃなくてえっちなお嬢ちゃんなようだな」
手に握りしめたローターを見ては少し揶揄う様に告げて。
■赤丸 > 店主からの揶揄いの声を聞けばきゅんと下腹部が疼くのを感じる。
皮膚の薄い白い肌が薄紅色に染まって、ゴクン、とまた生唾を飲み込む音。
一応迷子というのも否定はできない。
迷い込んだ先に興味があるものが沢山あったというだけだ。
「…い、いいえ、その、えっと…。」
ドキドキと心臓の音が聞こえてしまいそうなほど大きく脈打っている。
笑みを浮かべている男性を見上げ、少なくとも怖い人じゃなさそうと思った矢先…。
「!!!」
手にしたままのローターを見て揶揄う様に告げられた言葉に、
少女の肌が更に赤く染まると、後ろ手にその商品を隠した。
買うのかいお嬢ちゃん?
ニヤニヤとした店主の声に小さくコクンと頷くと、
男性の目の前で代金を手渡した。
■エリック > 驚いているか警戒しているのか、それとも場所が場所なので羞恥心に晒されているのか。
戸惑ったような様子を見せるのを見れば、益々迷い込んだ説を押したくなり。
ただその手に持つものを見れば、それが目的だったんだなというように考え。
「今更隠してもね」
手にしたものを後ろ手に隠し、少女の肌が更に赤くなったのを見れば楽し気に見下ろすようになり。
そして店主の言葉に代金を支払い購入するのを見て。
「買うのはそれだけでいいのかい?」
そんなことを告げては、他もいい物があるというように言葉をかけ。
その言葉に釣られるように店主も少女に他の玩具を進め始めて。
■赤丸 > 多分、それ全部正解だと思われる。
戸惑いつつもしっかりと手は玩具を握り締めていて…。
「…だ、だって…。」
そうは言われても恥じらいの感情は消えない。
それどころか、もっといいものがあるとばかりに語り掛けられれば、
ビクリ、と肩を揺らしつつも興味があるのかちらちらと商品を見詰める。
それは乳首につけても気持ちイイらしいよ。
お豆が好きなんだね。
だったらここら辺もおすすめだよ。
店主の言葉にドキドキと胸を高鳴らせながら他の玩具を見詰める。
そうだ、つけ方わかるかな?
なんだったら教えてあげるよ、パンツ脱いでみて。
なんて、とんでもないことまで言い出す店主。
「……っ。」
ゴクン。
何度目かの生唾を飲み込む音。
震える手がスカートの中に伸びていく。
■エリック > 少女のその反応を見れば、こういう場所に来慣れていない、もしくは初めてと分かり。
その恥じらう姿を見ているだけで意地悪をしたくなってしまい。
自分の言葉に商品をちらちらと見つめだす少女。
それに合わせて店主が少女に商品を勧め始め。
その光景は本当に商魂たくましいと感心してしまうものではあったが。
つけ方という話が出始めたところで待ったをかけ。
「お嬢ちゃん、ここでそれを脱いだら、お嬢ちゃんも商品にされちゃうよ?」
少女がスカートの中に手を伸ばせば流石に待ったをかけ。
その静止に店主は舌打ちをするが気にせず。
「教えるならお兄さんが教えてあげてもいいよ?」
そう言っては軽く少女のお尻を撫でるように手を伸ばして。
■赤丸 > 賞品を見詰めては口を開いたり閉じたりを繰り返す少女。
付け方を教えるという言葉にスカートの中に手を伸ばしたが、
その手を制止させられればうるりとした瞳で男性を見上げた。
「……で、も…。」
実際に付け方がよくわかっていないのは同じらしい。
お尻を撫でられれば、ぴくんっ、と小さく身体を跳ねさせて。
「ひゃんっ…♡」
見えそうで見えないヒラヒラとしたスカートの裾が揺れる。
「ほ、ほんとう…?」
性的なことにはどちらかと言うと積極的な方。
男性の申し出に上目遣いで見上げると、きゅ、とその服の裾を握り締めた。
■エリック > この少女がどうなるかを自覚しているなら気にすることはない。
だがどう見てもそうは見えないので制止をかければうるりとした瞳で見返され。
「一応は俺はここの警備だからね。お嬢ちゃんがそう言う目に合うのも止めないと駄目なんだよね」
そう言っては見下ろし、少女の様子に買ったはいいが使い方がわかっていないのかと判ってしまい。
それならと沸いた悪戯心でお尻を撫でれば可愛い悲鳴が上がり。
退屈な仕事に良いものを見つけたという考えがよぎり。
「お兄さんでいいならね?場所を変えようか」
そういえば上目使いで見上げられ、服の裾を握りしめるのを見つめ。
そう言っては手を差し出して。
■赤丸 > 「……。」
男性の方を見上げ、次いで店主を見やり、また男性を見上げる。
お尻を撫でられて、それだけでもエッチな気持ちに火がついてしまったようで、
ぎゅ、とその手を取る。
「……うん。」
もしもそこで他にもいろんな玩具を買うならばそれをした後で、
小さく頷き、男性の後に続いて歩き出す。
■エリック > ここで店主に教わるか、それとも自分についてくるか。
少女の判断を静かに見下ろして待ち。
そして自分の手を握れば笑みを見せ。
「では行きましょうか」
そう言えば不服そうな顔を見せる店主、その露店からいくつかも玩具を購入し。
それが終われば少女を連れて歩き出して。
■エリック > 【移動致します】
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からエリックさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」から赤丸さんが去りました。