2025/11/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」に歓楽街さんが現れました。
■歓楽街 > 最貧困地区と平民区域の間の一帯すなわち歓楽街。
娼館に連泊するタイプの客、連泊を超えてここで生活してるんじゃないかお前と言う客さえいる。
そう言う遊び方を支えるためにあるのが食堂やレストランの数々。
大体この国に住んでいる人種の食事であれば揃う。
パンと芋と肉、コンソメでまとまった王国周辺のものから、シェンヤンの食事すなわち町場の中華食堂まで。
(シェンヤンは自らを世界の中心として中華と自称する場合がある)
お休みの時間の間に食事をとっている娼館従業員およびキャストの姿もそこでは散見される。客が逗留している部屋まで出前に出る食堂の人たちもまたいる。
■歓楽街 > 娼館プリプリご一行様の場合、割となんでも総合的に出すタイプの食堂を使っており。
王国の主流の食事スタイルだと
・店長の老黒服=黒パンとコンソメスープとマッシュポテト
たくさん食べるには歳をとっているので抑えめ
・メイベリーン=レンズ豆のスープとパン、そしてサラダ山盛り
牛獣人なので植物系が主。ランクアップして収入が上がったのでちょっと大盛り。
町中華系を好むのが
・アンジー=青菜炒めと麻婆豆腐とライス
・ノーナ=肉まんとシュウマイと豚の角煮とチャーハン
油と肉。中華は誰が食べても美味しいとそれぞれ主張しており。
老黒服は黒服姿。あとはそれぞれの私服姿。
店の中に適当に散らばってもぐもぐと食べており。
なお時間はちょうど20時ごろ。
他の二つ星組、シーナは仕事中で出てこれない。
シェンヤン極東部の激辛の漬物とか煮魚の出前を依頼している。
マドレーヌは老黒服の隣で一人つましく鹿の腿の焼いたのをナイフで切り分け食べている。付け合わせはバゲット。
手つきは上品だがやはりこの体型、しっかり食べてはいる模様。
■歓楽街 > アンジーは少食に見えるが、人並みには食べている。
隣のノーナが大量にずっと食べているせいでああ見えているだけである。
ノーナさんは見ての通り肥えているが、生まれてからずっとあまりいいものを食べていない。
「お腹に溜まるものが食べたくて」
空腹をやり過ごしながら、低質な脂で重さをマシマシにしたものばかり食べていたら、こうなった。
家が貧しいので、この仕事で手に入った人並み弱の収入が大金に感じられてしまう。で、食欲の底が抜けた。
もうずっと、ずっと食べている。
貧困から勝ち上がるために身を売る子はしばしばいる。で、こんなふうに収入が安心を生んで食欲が爆発してしまう風景を老黒服はかなり目にしてきた。
ホストなどに転ばなければいいが、と懸念しながら。
「青いもの食べよ?」とノーナにサラダ注文してあげているメイベリーンさんであった。
ありがとうございましゅもむもむと手元の料理を食べながらお礼をいうノーナ。所作があまり綺麗ではないがそれも仕方がない。そしていただいたものは全部平らげている。
メイベリーンはふたつ星になったので、それらしいところを見せなきゃいけないと思っている。
■歓楽街 > お店の中で、普通にお客様として、一般的な私服の姿で来ている彼女たち。
(なんというか…)
(デカいすね…)
(マジでクソデカいな…?)
というお紳士どもの視線が、アンジー以外の彼女たちの、大きく盛り上がっている胸元にチクチクと刺さっている。
お前さんたち何か用か?と言いたそうな視線でお紳士どもを老黒服は見ている。
(おっお前たちやるのか?アンジーさんもあるほうなんだぞ?周りがバチクソインフレしているだけだが?)
と、湯気で曇ったメガネの向こうで、料理を食べながらお紳士たちを見上げている。
「店長、ある方っすよねえ?」
何が、とは言わずアンジーさんは口を開き。
「まあ木を隠すには森ではあるわな」と店長すなわち老黒服は答えた。
■歓楽街 > 数十分が経過して、一通り食べ終わったものから、娼館へ戻って行く。
彼女たちがいた席には、その肌に纏ううっすらとした残り香が漂っていた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」から歓楽街さんが去りました。