2025/10/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にセニアさんが現れました。
セニア > 【昼過ぎ:王都マグメール 貧民地区 冒険者ギルド】

一言で言うとお金が無いのである。
サボり続けてたからではない。
何だかんだと仕事やらをしていたワケなのであるが、とにかく装備がボロボロになってしまって。
元々持ち出した装備でやりくりをしていたこともあり、手入れだけでは限界が来ていた。
後は仕事でトラブルも多数ありそれらの解決やら根回しやらどうたらこうたらとしていたら。
ワリと厳しい状況に追いやられていた。

「これはマズい……」

うーむ、と唸って安宿の併設されているギルドの掲示板の前。
そろそろ背に腹は代えられないのはわかっていても。
めんどくさそうなのをは出来るだけ避けようとしていた。

討伐、駆除エトセトラ。
明らかに独りで出来るものではないものが多数。
中には一人でいけそうなのもあるが、どこどこへの潜入やら、明らかに危険度が高すぎる。

一人がダメでもだれか一緒に受けれるのとかあればなあ、と顎に手を当て目を細めて掲示板の依頼を物色する。
ギルドの受付がよければオススメを探しますよ?みたいな顔をしているが。

ギルドの受付にはまだ相談しない。
めんどくさいのを押し付けられるのがオチだからだ。

うーん、と何度目かの唸りを上げる。
とにかく早急にまとまったお金を作らないと野宿である。
この際長期で宿やらまるっと込みの方がいい気もするなあ、とか思いながら貧乏傭兵はいい感じのをこういう時だけ熱心に探すのである。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にグスタフさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にセニアさんが現れました。
グスタフ > 困った。現金がない。
この男、貴族崩れのくせに金の無心に苦労していた。
資産はあるのだが、それがおいそれと運用できていないのであった。
ついでにいえば、教会の監視下で派手な金稼ぎもできない。

「地道に稼ぐしかないんだよな……」

教会からもってきたクエストをギルドに登録して張り出しながら呟く。
自分で持ってきたが、ほかにめぼしいクエストがなければ自分で受けるつもりだった。
とはいえ、一人ではキツイ。

「誰か知り合いでも呼んで……お?」

何人か脳裏に思い浮かべながら苦い顔をしていた男だったが。
ギルドの中で見知った顔を見つけて、駆け寄った。

「よお、奇遇だな。もしかして依頼探しか?」

期待するようにセニアに声を掛けながら。考える。
邪な期待と切実な期待と半々程度で。

「……ちょうど、持ってきた依頼があるんだが受けるか?
 聖騎士団直下の真っ当な仕事だぜ」

セニア > 同じように仕事を探してる一人の男。
それは何度か仕事やらを一緒に請け負った男であって。

話しかけられれば少しばかり表情が硬くなって。

「あー……ええ、まあそんなトコで」

ちょっとばかし曖昧に返す。
その口調もやや硬い。
と、言うのも彼女はそもそも王国に嫌気がさして退役しているのであって、どうにもそういった所属やらなにやらが違えど、現役軍人、というだけで割と苦手意識がぬぐえないのであった。

「ええ……グスタフさんそれ、兵士辞めた私に持ち掛けます……?」

グスタフのいう依頼に対して露骨に嫌そうな顔をする。
真っ当だろうがなんだろうが、王国の為に働くのはまっぴらごめんだ、といった様相で。
故、彼女は王国直下だの、そう言ったのは避けて仕事を請け負っていた。

「出来ればその辺は避けたいかなあ、って思ってるんですけど」

誘ってもらった手前、悪いと思いつつもそう答えて。

グスタフ > 「言うと思った。というわけで提案だ」

露骨に嫌がられるのもわかるが、まあ話だけ聞いてみろと。
ちょっと隅のテーブルに誘う。

「仕事は三つある」

指を三本立てて見せる。

「一つは妥協案。いまギルドに張り出した依頼だ。
 国仕えだろうがなんだろうが、人々のために。
 ゴブリンの巣潰しの依頼だ。こいつは明確に市井の人のためのものだし、金もいい。
 背に腹は代えられないんだろ? ってことだ。」

まあ、納得しないよな。と二つ目の指を見せる。
唇を触れる程度まで近づける、が。いつぞやと違ってホントの内緒話らしい。

「もう一つ、表には出していない仕事だ。
 ……詳しくは引き受けた場合にしか言えないが、聖都から王都に対しての内偵だ。
 王都に恨みがあるなら……こっちも気乗りしないか?」

あまり脈はなさそうだなー、と顔色を見ながら。
最後の一つの指を折る。

「最後、三つ目。こいつは上が関係ない。
 ……俺の屋敷が水没してな。水は引いたが泥だらけなんだよ。
 召使は水引くまで待てずに一回解雇して人手が足りない…手伝わないか?」

セニア > 「いうと思ったって……じゃあ言わないでくださいよもう」

ジト、と目つきを細めてグスタフを見る。
とはいえ、提案がある、との事であるのでぱっと見で妥協して請け負えそうもないものだらけであり、とりあえず話だけでも聞こう、とテーブルの隅に一緒についていく。

「……うぇー」

ゴブリンの巣潰し、と聞いてまあ男の想像通り面倒くさそう、といった顔をする。
何だかんだとゴブリンは厄介なのだ。
数は多い、ある程度の知能もあり武具などを扱う。
無論、人に比べるべくはないとはいえ、単純な魔獣の討伐に比べ、労力は非常に高い。
それも巣潰しとなるなら猶更だ。
巣潰しという事はほぼ全てのゴブリンを撫で切りにする、と同義みたいなもの。
人数次第ではあるものの―――避けれるなら避けたい依頼。

「……そもそも関わりたくないので」

ここに関してはきっぱりと伝えて。
王都に恨みがある訳ではない。
嫌になっただけなのである。
別に誰もかれもが悪いわけじゃない。
あるものは必至で秩序を守ろうとしていたし、そういう者も何人もいた。
故に不干渉、が彼女のスタンスで。
―――まあ、とはいえ貴族とかにこっちを宛がってきた上官は何時かチャンスがあれば痛い目に遭わせてやるとは思っているが。

「は……?」

屋敷が水没した、と聞いて。
一瞬聞き間違いかと思うがそうでもないようで。

「……別にまあそれなら構いませんけど……そもそも何をするんです?力仕事とか掃除なら出来ますけどそれ以外は門外漢みたいなモンですけど……」

3つの中ではまあ正直それしかない、という感じはあるものの。

「後……そもそもグスタフさんもお金ないんじゃ?」

それでこちらを雇ってお金減らしては本末転倒では?と。
慮る気持ちもあり一応そう答えて。

グスタフ > 「だよなー……ってことで、少し詳しく話すか」

二つの案は懐に仕舞い直すような仕草をして引き取る。
そして三つ目の屋敷の話を姿勢を正して話し始めた。

「屋敷は三方を山に囲まれた難攻不落の土地だったんだがな。
 今年は何の因果か集中豪雨にあい、山に囲まれていた屋敷が数日水没した。
 幸い、値打ちものが鉱石やら武器防具の現物資産だったんで。
 泥さえなんとかすれば、ってとこなんだよ」

現金がない≠資産がない ではないということらしい。

「だから、資産的な現金に換えられるものが泥で取り扱えない。
 ……とはいえ、生活資金とか遊ぶ金に困るほどじゃないのが実情だ。
 だから掃除して出てきた武具いくつかはやってもいいぞ」

俺しか使わないし、と付け足して。
彼女の目の前に手付金のように銀貨を並べて、手を取った。

「ま、そいつも断られたらどっちみち、一晩誘うつもりだったしな。
 ……というわけで、よろしく」

セニア > 「はー……なるほど」

グスタフより、状況を聞いてふむふむ、と頷いて。
とにかく、使い物になるようにすれば、資産は動かせる、という事で。
まあその手伝いという事だろう。

「あー……いや、装備はこっちで色々するんで。まあ何かあればって事で」

使い慣れたものを基本的には彼女は使いたがる。
装備の新調、というよりかは装備の修理・改良・改造をメインにしたい所であるのでよっぽど馴染むものがなければ片づけるだけに留めるであろう。

「……結局ですかあ」

何にせよ、夜は寝れないっぽいなあ、と思いつつ。
色々と考え、勘案して、その手伝いを受けたのであった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からグスタフさんが去りました。
セニア > 【場所移動】
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からセニアさんが去りました。
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