2025/09/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 公園」にバールルカさんが現れました。
バールルカ > 一応公園と名はついているが、遊具その他はすでに朽ちたか古びており
実質只の広場にしかなっていないそんな場所。

それでもあるベンチは、かろうじて原型保っていた。
・・・それも今しがた、どさりと腰かけて背もたれに寄りかかりながら
船漕ぎ始めている青白い肌の大柄角女の体重のせいで、みしめしとイヤな音たて始めているが。

何故こんな事になっているのかと言えば、いつも通り仕事終わりにしこたま飲んだくれて、
定宿に帰ろうとしていたが、いい加減に酔いが回ってちょっと休憩のつもりで立ち寄ったと
いうのが真実。
そして意図せず夜空仰ぐように顔上げたままになってしまった角女は、
喉奥まで見えそうに大口開けながら、ぐおおごおおと鼾かき始めており。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区 公園」にクロスさんが現れました。
クロス > 「んッ…!
…ハァ、やっと終わったぜ…。」

(貧民地区を伸びをしながら歩く一人の男が居た。
全身が黒い服装をしており、髪も長く黒い狼耳の生えたミレーの男。
今日の分の仕事が終わったらしく、解放されたと言わんばかりに伸びをしては軽く欠伸を漏らす。
褒美に晩酌でもしようかと思いながらも歩いていれば、耳を貫くかのような大声が聞こえてきた。)

「ッ、いってぇ…なんの音だ?
…あれか」

(思わず伸びた耳を抑えながら顔をしかめる。
数秒後、少し聞きなれれば耳を起し直して周囲を探し、原因の元を見つけたのだ。
ベンチの上で鼾をかく巨大な人を見つけ、公園の中へと入り込んでは近寄っていくのであった。)

「…おい、あんた。
こんな所で居眠りしてんじゃねぇよ…風邪ひくぞ?」

(近寄れば遥かに自分よりもデカい巨体に少し驚きながらもいつも通りの表情をする。
そんな彼女の肩を少し強めに叩こうとし、その上一声かけようとするのであった。)

バールルカ > ちなみに絶賛崩壊中のベンチだが、その原因は大柄角女の体重だけではなく、
やはり立てかける様に置かれた硬皮製の鞘に納められた、大きな両手斧の荷重のせいでも
あっただろう。

同じく硬くなめした皮鎧着こんだ肉体は、クロスが軽く叩いた程度では何も感じなかったが、
母親譲りの嗅覚が人とは異なる匂いを嗅ぎつけた。
獣のようなそうでないような不思議なそれに意識揺さぶられたか、角女がかいていた大鼾が
ぴたりと止まって、酔った顔と据わった目で声と匂いのした方・・・つまりクロスの顔じっと睨んで。

「・・・誰だい、あんた?ヒトが気持ちよく飲んでんのに、いきなり声かけてくんじゃないよ。
まあ今日は機嫌がいいから、大ジョッキくらいなら奢ってやらないでもないけどさ、
あんたは何か代わりになるもの持ってたりするのかい?」

状況今一つ把握していないらしい角女は、目線そんなに変わらない狼耳が見えていない訳ではないだろうが、
一切言及せずに不機嫌そうに答えを返すだろう。

クロス > (肩を叩いた瞬間に掌に感じた違和感。
まるで岩の様な、それ以上に硬い物体の様な硬さのせいでこちらが逆に痛くなりそうであった。
目を見開いてこちらをじっと睨んでくる顔、肌色と言い背丈と言い、人間ではないのは一目瞭然であった。)

「…あぁ、こりゃすまないな。
ちょいと耳が良すぎたせいでアンタの鼾がよく聞こえたものでな…こんなさみぃ街中で居眠りだ、心配しちまうってものさ…。」

(どこか皮肉じみた様な答えを返す男。
無表情のその顔がどこか睨んでいるように目を鋭くしているが本人は喧嘩を売る様な意思はない。
声色から察するようにかなり不機嫌な様子であった。
だが、ジョッキを奢ると言われるのを聞けばこちらも少し都合が良くなりそうだと考えた。)

「へぇ、そんなに機嫌が良いんだったら一つ酒場に付き合ってくれるか?
俺も仕事終わりだし、この後は晩酌でもして一日終えるつもりだったしな。

それに…俺を見下ろすことのできるような女には興味があるしよ。」

(仕事終わりの酒、彼にとっての日常のルーティンであった。
相手も酒飲みと分かれば誘うのにも躊躇いは無いし、機嫌も治せることだろう。
その上、男も彼女に興味があった。
普通の人間なら見上げてしまうような男の背丈、それを軽々しく見下ろせてしまいそうな大きさの女とであるのなんて滅多にないのだから。)

バールルカ > 「ああ!?鼾ぃ・・・?
ありゃホントだ、ええ?何処だいここは?
多分あたしの宿の近くだとは思うんだが、変な所で寝ちまってたみたいだね。
アンタが声かけてくんなきゃ、風邪・・・はひかないにしても変に体冷やしちまうところだったよ、
あんがと・・・って、そうだね、この礼にその酒場とやらで約束通り一杯ぐらいは奢ろうかね。
あたしはバールルカってんだけど、あんたは?
言わないならあんた呼びのままで通すけど、構わないよね?」

普通ならこんな厄介の塊みたいな角女に声かけるどころか、温かいであろう懐狙って、
手を伸ばすヤカラが機会窺っていた所だろう。
・・・万が一の事考えると、なかなかそうもいかなかっただろうが。
それなのに肩は叩くわ、何の遠慮なく飲みに誘うわのこの男に、若干の興味はあった。
本当に呑みたいだけなのか、それ以外の目的があるのかを測り兼ねてはいたが、
どう転んでも面白そうだと酒漬けになった脳みそで判断し、ゆっくりと立ち上がって
二つの意味(戦闘用と演奏用)で商売道具である両手斧肩に担ぎ、
とりあえず公園の出口に向かって歩き出そうと。

クロス > 「おいおい、夢遊病でお散歩しちまってたのかよ…。
医者に診てもらえ、ここらはヤブしか居ないけどな。」

(寝ぼけているかのように状況を把握する女にツッコミを入れる。
貧民地区ネタのジョークを挟みながらも礼を言われるのであった。
確かに、その体ならば簡単には風邪をひくことは無いだろう、無駄な心配かもしれないが用心に越したことは無いと心の中で唱える。)

「…酒場を知らねぇのか。
まぁ、初めてを経験できるってのは貴重だし、いい機会かもな…。

ん、バールルカ…か、よろしくな。
俺はクロスだ」

(『酒場とらや』若干引っ掛かる様な言い方であったが深く追及はせずに前向きに捉えるような指摘する。
相手の名前を聞けばこちらも同様に自己紹介、互いに名前を把握するようにした。
立ち上がる彼女の姿を見れば、思った通りの背丈、こちらが見上げてしまう程、そんな彼女が公園の出口に向かえば歩幅を合わせて男も付いて行く。)

「じゃ、俺のいつも行っている店にするか。
ここの地区じゃ少々高いが、味は保証するぜ?」

(そのまま、公園から出れば向かう先は男の行きつけの酒場。
貧民地区内ではかなり良い店構えをしており、提供される酒も上等なものだ。
ただ、値段が少々高いのが難点であるが男にとってはどうと言うことはなかった。
彼女が否定をしなければ、そのままそこへ向かおうと歩を進めるのだった。)

バールルカ > 「馬鹿お言いでないよ、寝ながら出歩くなんてするもんかい。
帰るまでにちょっと引っ掛けるつもりが、思いの外飲んじまっていい気分になっちまったってだけだよ。
医者なら間に合ってるよ、というか滅多な事じゃ怪我なんかしないけどね」

向けられたジョーク判っているのかいないのか微妙な返事返して、ひひ、と下卑た笑いを。

「・・・あんた、どこまであたしを田舎者扱いすんだい。
酒場くらい知ってるよ、今そこに住んでるくらいだし。
『あんたの行きつけの酒場』って意味だよ、まったく・・・。
あ、クロスだね?判ったよ、次からそう呼ぶさ」

そこまで物知らずに見えるかねえとかぶつくさ言いながら、
肝心の酒場の場所知ってるのはクロスだけなので、少し後ろを大人しく付いていく。

そしてたどりついたのは・・・

「こりゃ驚いた・・・こんな場所に高そうな酒場があるもんだねえ。
今まであたしが行った所じゃ、ダントツにいい店だよ。
値段もそれなりに張りそうだけど・・・ええい、一度言った言葉は飲まないようにしてるんだ、
いいよ、ここでジョッキ・・・だけじゃなくて、2・3つ好きなの頼みな。
あたしも飲むけど・・・これも経験だと思って、楽しむ事にするさ」

何なら平民地区でもついぞ見なかったような店構えに、思わずポカンと口開けていたが、
ここが行きつけだと言われれば、今更ナシとも言い出せず、半ば自棄になりながら案内されていく。
もっとも角女の知識には、エールとウイスキーくらいしか酒のバリエーションはないから、
味が違いそうなウイスキー頼むのがせいぜいだろうが。