2025/08/18 のログ
■シードル > 「それもまた、なのが難しい所なのよね。」
彼の言っている事、理解もできるし、彼の懸念に関しても理解できるからこその返答。
情報とは貯めるものだが、秘蔵するものでは無い。
有効に活用してこそのものだし、それならば、ながすという事も必要な局面もある。
伝達するには、ちゃんとまとめて形にしなければならないから、形のない物のむずかしさがそこに在るわけで。
ふぅ、と息を吐き出しながら。
とても年上で先達である部下を見やる幹部、ちょっとややこしいわねこれ、とか。
「そういう先達が一番怖い所よね。
という事で、先達の技を、いーっぱい教えてくださいましね❤」
シーフ関係盗賊関係の技術であれば、女を使う技術ならば、彼よりも長じるのは当然と言えば当然。
自分にない技術、しかし自分が得られる技術ならば、それこそ彼の言う引き出しとなる。
特に、今、女の方に止まる式神とやらの利便性はとってもイイ。
下で作業しているはずの声が聞こえるし、恐らく見えているのだろう。
これは欲しい、情報伝達速度が変わる。
魔法でと言うのは、できなくはないが、魔法を学習する時間、盗賊としての技術が錆びる。
魔法の習得は生半可な覚悟と時間ではできないとわかるから、此方の技術に光明を探る。
「わぁお❤その技術も欲しいなぁ❤」
そんな風に言いながらも、ちゃんと水晶で写すのは、取られている人物。
忍者の姿が見えなくなって、水晶が荷物と、気絶している浮浪者だけを写す。
とても素晴らしい技術だ、上で目を輝かせるのは、盗賊で。
「おかえりなさい。シャッテン。
さて、そろそろ潮時、ね。」
まだ何か気になるところ、見たいところはあるのか?
問いかけるように首を傾いで見せる。
目を細め、にこやかな笑みを隠さないままには、何処か何かがあるのかと疑心暗鬼を植えるだろうか。
■影時 > 「なに、此れは確かじゃないかな? 場所を弁えろ、ということは」
語るなら語るに足る場所を選ぶ。論じる場所を選ぶべき。
情報の遣り取りは手段によっては他者に漏れる恐れ、リスクをよくよく吟味する必要がある。
冒険者同士が酒場で話し合い、語らう程度ならまだいい。それは誰しもが知っている可能性があるからだ。
だが、より込み入った話になるなら、場所を考える。個室を借りなければできないことだってあり得る。
今後自分と新しい弟子が得た情報を話し合うとすれば、それこそ盗賊ギルドの一室でも借りなければ危ういかもしれない。
知り得た名前はそれほどのものだ。どこに目がある、耳がある――と考えるのは遣り過ぎだろうが。
「……――むつかしいことを言ってくれる。
小技、手業なら兎も角、今の此れは食い詰めた魔法使いでも抱え込んだ方が早く無ェかね?」
ぼやき交じりな口調は作ったものではなく、普段通りのぞんざいな口調の其れにも似る。
見知らぬ誰かに装いつつ、己を隠しつつ接するでもなく、自分の正体を知っている者との遣り取りだ。
仕様もない偽装、取り繕いは不要かもしれないが、一度始めてしまうとついついその設定を引っ張ってしまう。
凝り性かねえ、と思いつつも、現実的な線での対処、遣り方、処方を思う。
オンナを使う技、遣り口よりも、潜入工作、呪術的な面には長けるとは思うが、はたして何処まで教えられるか。
場数の多さと研鑽の長さが、単純な手数と手札の多さのみで己を成り立たせない。
「教えを乞うなら、“テュポン”の方に尋ねた方が早いかもねえ。
……あーでどーで、そんでもってこー!みたいな言い草を噛み砕かないといけないと思うから、頑張ってくれたまえ」
己が隠形の冴えの一端を示しつつ、ウームと考える。一口には言い難い。
最悪の場合、氣の概念、考え方等、解き、認識してもらうことから始める必要があり得る。長い座学の時間である。
それなら、生まれつき魔力の扱いにも長けていよう種、竜種の生まれである一番弟子の口を借りる方が良い。
もう少し、この国の魔法学に準じた考え方として、認識し易くなるだろうが、子供の言うことを的確に訳する必要もある。
「ただいま、シードル。
……一先ず早々に離れておこう。変な気づかれ方、悟られ方は避けたい」
取り敢えず、最低限為したいことは成し得た。
記録した情報の分析、確保した薬包の中身の比較や照合等、綿密かつ細かなあれこれを遣っておく必要があるだろう。
そのうえで、昨今の裏社会に関する情報を聞けば、何故にこうなっているか、等の学びを得ることが出来る。
確保したものはすべて一旦雑嚢に納め、片手を挙げればフクロウが腕に留まる。
念を送れば紙に戻るそれを再び懐に戻し、拠点に戻ろうと女の方へと目配せをして。
■シードル > 「確かね、ええ。間違いなく。」
時と場合と場所、どれもこれも、大事な要素だ。
それを外してしまった場合、どんなに重要な情報でも、全て意味がなくなる。
逆に、リスクだけが倍増して襲い掛かってくるという事さえもある。
技と不利な情報を流すにしても、効果的な場所と効果的な状態と言うのがあるし、それを見極めなければなるまい。
彼のいう事は尤もなので、肯定する。
「そのレベルのものなのかぁ……。ちぇ。」
知らないから、苦労もわからない。
符術として見て、符が在れば使える類と思っていたが、当てが外れた。
魔術師を雇ったほうが早いレベルの技術なら、今から学ぶには遅すぎる。
むしろ、使える彼がいるのだから、彼に活躍してもらおう。
それが一番健全で、コスパが良い。
「あの子、天才肌だし、未だ、教えるという事は、学んでないでしょう。」
そう、本当に彼の言うとおりであり。
どーんだの、びゃーだの、感覚を擬音とする。
かみ砕くとか、理解するのが大変に、大変すぎる彼女の言葉に、えー、と目を細めて呟く。
ただ、学ぶ時間を取るというなら、そのほうが良いのか。
ううむ、と悩んでしまう。
「では、そうね――。
戻りましょうか。」
視線は、未だ、あくせく荷物を入れている彼ら。
荷物の量は多く、馬車もなかなか一杯になっていない模様。
大変ね、とつぶやいてから。
忍を共にして、夜の闇の中に、静かに消えていくのだった―――。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」から影時さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシードルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 場末の酒場」にヴァーゲストさんが現れました。
■ヴァーゲスト > 「ほーらジャックポットだ!」
無造作にテーブルの上に放り投げるカードの手はフラッシュ。
相手のツーペアのカードを見てにんまりと笑い、テーブルの上にある硬貨をごっそりと手繰り寄せる。
王都めぐめーる貧民地区にある酒場の一つ。
名前も評判も人気もない酒場であるが、こうして酔っ払いたちが小銭をかけて今日も賭けポーカーに興じている。
仕事が全くゼロになってしまい財布の軽い男も安酒を供にこうして賭けポーカーを楽しんでいる。
……常勝無敗。
笑いが止まらず、煽る酒が美味いこと美味いこと。
木製のジョッキを傾けて酒をあおるように飲み、のどを流れる焼けるような安酒のアルコールに酔いしれる。
「……ほら、誰か俺に勝とうって奴はいねぇのか?」
へらへらと笑いながら辺りを隻眼で睨みつけるように眺めるが、勝ちすぎた所為で誰からも手が上がらず、コンッと木製のジョッキを置いてからがさっと手繰り寄せた硬貨の枚数を数えながら大笑いだ。
当然常勝無敗には裏がある。
俗にいうイカサマって奴で。
見破られなければ問題ない、ここはそういう場所なのだ。
だから平然とイカサマして悪びれた様子など欠片もない。
酔っ払いと賭けポーカー…いつまでも続く。
財布が空になるか飽きるまで。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 場末の酒場」からヴァーゲストさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館「プリプリ」とその近辺」にアメデオさんが現れました。
■アメデオ > まだ年若い。
男の子と言っても通じるし、青年と言っても通じる。
男の顔というには線が細く。女の顔というには眼光が強い。
風の精か、花の精か、妖精か。そのように言い切るにはその体は具体的。
強いていえば、花、というのは正しいかもしれない。
アメデオは男娼である。
タイをつけた白いシャツ。
細いトラウザー。柔らかい皮の靴。
しかしそれを纏った彼の所作は花のよう。
立ち位置をわきまえ、与えられたところで咲く。花である。
男娼というのは要するに花である。
花は花の本分がある。
すなわち花とは植物の性器に他ならない。
娼館の近所のカフェで、一人、カフェオレを飲んでいる。
人目を惹く存在は親である役者の血か。
目線を注ぐ女性に少し微笑むだけで人々がのぼせていく。
「ふーん。」
男娼の何が厳しいと言って、
「限度があるんですよね…」
打ち出す弾数が。
できれば今日もうまく、やりくりできるといい
■アメデオ > 「うちのお店のお姉さまたちはまだ楽だよね…」
女性には射精がない。
その分持久力の風上に立っている。
(ぼくは人間だからなあ…)
人間以外の血が混ざっていれば、少しは楽かもしれない。頬杖をついてため息。
目を閉じればお仕えしてきたお嬢さんたちの姿が思い出せる。
(リピーターがいるんだから、間違いはないんだろうけど…)
家訓に曰く抱け・抱かれろ。
「万物に多情多恨たれ、かぁ…」
頬杖をついていない方の手をひらひらとさせて、適当なお嬢さんに視線を投げかけてみる。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/娼館「プリプリ」とその近辺」からアメデオさんが去りました。