2025/06/08 のログ
■シルド > 「そういうもんなのか?助けるっていう俺の認識とちょっと違うみたいだが。それでも、助ける行為になってるんなら悪かないな。
こっちも悪かったな、つーかこれ以上は謝りあいになるからやめとこうぜ。」
背中に掛かる重さを確認してから自分の背中を少し前かがみにする様にして、少しでも傾斜による摩擦を作る事で背負いやすく。
首に回した腕の負担が少なくなるようにして立ち上がる。アルバイトで鍛えられている分、彼女の体くらいなら問題なく背負って立ち上がる事も出来ていた。
素早く走るような事は出来ないだろうけれど。
「紳士ではねぇからさすがにやめとけ?むず痒くなるのは得意じゃねぇんだ本来。
こういう時にさらっと回復魔法とか魔力別けたりとか出来ればいいんだろうがなぁ。
イケメンじゃねぇし!本当に紳士でイケメンならこういう目に合う前に助けたりできるだろ。
気にすんなよ、おじょ……おい俺より若い娘にお若いの、とか言われると俺の心は砕け散るんだぞ!?
世話になるとかいいんだよ、そんなもん。回復しました、元気になりました。それで十分だろ。」
一番安定する背負い方とは少し違うが触られる位置がお尻に近いよりは膝の後ろ側の方が性的な印象はないだろう。
性行為ばっかりやってるオッサンだからソッチ側への意識だけは強く持てた。
宿に運んだ後はベッドに横たわらせ、タオルと包帯、安物ながら傷薬をテーブルに置いて――。
彼女が回復するまで、定期的にノックの音がなって扉を薄く開くと。
簡単に調理できるような料理ばかりだが、温かい飯と飲み物が置かれていたとかなんとか。
元気になって回復したなら、その顔と声を見れば十分報われるだろう。
――まぁ、たまにはこういう気まぐれ的な人助けとか。そういうのも、神様の思し召しだったのかもしれなかった。
■ティアフェル > 「そうじゃなきゃ、わたしはレスキューの意味を見失うかも知れない。
もうちょっと、自覚して動いても良さそだよ?」
これ以上謝罪を重ねるつもりはなかったので、不毛な謝罪の応酬はストップすべきにはうんうんと肯いては。
ごめんの代わりにありがとうを告げることにしておく。
自分からすれば結構大柄な相手なので、背負ってもらうに不足はないし安定感を覚える。
背中を貸してもらって、遠慮なく乗っかって。自分のお荷物感を自覚しておく。
今の私は世話の焼けるお荷物です。
「今のとこ、やってることはがっつり紳士だけどね。紳士でなきゃ、お人好し、かな?
魔法使いじゃなきゃ無理な相談だし、わたしはこれで充分感謝してますけども……って、随分自己評価の低いイケてるメンズだな。あはは、それとも照れちゃってんの? ヤダぁ、カワイイ。
はいはい、心置きなく砕けておくといいよ………やっぱ、お人好しだわ。決定。あなたはTHEお人好し!」
ついでに云えば、ちょっとおもちろい人。なんて思った。
あと、触れる場所にも気を使っての背負い運搬ってのもよく理解できるので……これが紳士的対応じゃなきゃなんだろね、と思われる。
変なことする奴なら、まず素直に世話になる気もましてや背負ってもらう気もしないが。
今回は結構安心して休む場所を借りることにした。
ベッドに臥床させてもらえば、そのまま気が抜けて沈み込む様にしばらく寝入ってしまった。
人様の部屋で無防備なことだが、何せ、ここまでしておいて後で襲うとかそんな奴おらなさすぎるし、実際安全安心だった上、勘にはちょっと自信ある。人を見る目もそう間違ってない。
少し眠るとノックの音に気付いて目を覚まし。
食事や飲み物を届けてもらい、まずは取り戻した魔力で自分へと回復魔法をかけてからそれをいただくことにする。
おいしい!とすきっ腹に応えるごはんに喜んで、あっという間に平らげては。
すっかり回復して帰宅後。
礼くらいさせろ、と後日強引に手製の回復ポーションやら増強剤やら勝手に今日世話になったこの宿へ送り付けてやるのである。
受け取り拒否? 受け取るまでしつこく送ってくるので早々に折れた方がいい。
ただで世話んなるのは気持ち悪いの!と強気でねじ込む回復屋。彼が貧民地区で拾い上げたのはそんな実に強引なゴリラだったのでした――
■シルド > 「うおおい受け取れねぇぞこんなもん!?明らかにそっちのが損してるだろぉぉ!」
あ、名前聞き忘れた。腫れた顔も腫れが引けば猶更かわいらしさが際立つのだし、ナンパの一つもしておけばよかったのかもしれないが。
――いかんせん、『一般的な』民間人なのだ。まず頭に浮かんだのは無事でよかったな、という感想と印象。
お人よしでも何でもない。ただ彼女は幸運だったと言う事で済ませようとして後日響いた絶叫。
お手製のポーションとか増強剤。
普通にポーションというのも平民からすれば十分にお値段の張るもの。
帰宅していった彼女の心遣いを一度は送り返すがねじ込まれてくる2度目の配達。
送り返そうかと思ったが、昨夜の謝りあいになりかけたことや言動を考えた上で受け取ることにした。
ただし手紙は忘れずに贈る。
返礼の手紙の末尾には本人の名前。シルド=レインのフルネームのサインを残して名前だけは伝わるだろう。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からシルドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からティアフェルさんが去りました。