2025/06/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にアードルフさんが現れました。
■アードルフ > たまの飲み歩き。足が向いたのは自身の店とは趣の異なる貧民地区にある酒場。
店の中には昼から泥酔している者やそれに目をつけスリを狙う者等、治安はそこそこ悪い。
そんな店のカウンターに陣取り背の高い椅子に腰を下ろして。
「とりあえず、軽めの物を。」
お任せ、で頼んだ酒。程なくして出てきたものはエールに居た色、泡。
「…………。」
一口含んだだけでわかる。薄められたものに、何かしら混ぜ物をしてごまかした味。強いアルコール。
低額で酔うためと考えれば非常に効率の良い物。
所変われば品変わる。を体現しているそれに少々頭痛を覚えながら、貧民地区の人間からしたらあり得ないだろう。
ちびちびと消化してゆく。出てくるナッツも値段の割に粗末な物で何一つ満足出来るものではなかった。
■アードルフ > 満足できるものではないとはいえ、場所と客層は違えど同業者。
流石に何かを言うつもりはない。が、酔っ払い共はそうも行かなかったのだろう。
ちまちまと安酒一杯をケチる様に飲む姿が気に喰わなかったようで、
結局スリにカモられ、給仕の女性に相手にされず。
であれば金を持っていそうな相手から巻き上げるのみ。と肩に腕を回し隣へ座る大男。
「はぁ…男からの軟派はお断りなんだが?」
肩に掴む腕を払いのけ、舐められた事に激高した男が掴みかかる。
その様子に給仕が外へ走るのが見えたが、誰かを呼ぶためか、逃げるためか。
シャツのデニムを掴まれるままに、男へ向き直ると──思いきり蹴り上げる相手の、脛。
内出血を伴う擦過傷くらいにはなるだろう。痛みに手を離し飛び跳ねる背中、その臀部を蹴り飛ばし床に伏した所で、カウンターに向きなおれば。
「混ぜ物のないもう少しマシなのを頼むよ。」
そう注文する背中では、まだ執着しようとする男を宥めようとする仲間とのやりとりが聞こえるが、今はどこ吹く風。
■アードルフ > 注文をしたはずである。
しかし出て来たものはやはり混ぜ物の、味も香りも素っ気ない物。
はぁ……
と深い溜息を零したが、背後を見ればまだいきり立つ男が居て、
要は体よく追い出したいのだ。とその意図を勝手に推し図れば、氷の解ける音と共に責を立って、迷惑料と少し多めの硬貨を置いた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からアードルフさんが去りました。