2025/09/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城・貴賓室」に聖バティスタさんが現れました。
■聖バティスタ >
貧民地区での配給・奉仕活動。
平民・富裕地区での宣教・布教活動。
王立学園での法話・説話。
式典への招致。
寄与・献金をしている王族や貴族との面会。
聖女が王都へと訪れる理由は概ねそんなものである。
「…ふぅ」
どれか一つのために訪れることは少なく、得てしていくつかの活動は複合的に行われる。
一通りの日程を終え、護衛の者にも暇を与え、羽根を伸ばさせる。
このあたりの娼館は神聖都市の地下街とはまた違った華やかさがある。十分に英気を養えることだろう。
「…そろそろ、聖薬の流通を少し緩めてもよい頃合いかしらね」
くるり、白銀の毛先を指先で弄ぶ。
芳醇な香りの茶を味わいながらの一時。
厳かな貴賓室には聖女が一人、佇んでいた。
■聖バティスタ >
聖薬───『神の塩粒』とも呼ばれる。
ファルズフ大聖堂で行われる大礼拝の参加者に少量が手渡される。
服用すれば多幸感と感覚の鋭敏化が得られる。
……まぁ、つまるところ死ぬほどえっちが気持ちよくなるお薬である。
直接接種しても良し、炙って吸気による効果を得ても良し、聖水に溶かして注射による服薬をすることでより強い効果を得ることも出来る。
故に、好色な悪徳貴族達によく好まれた。
強い依存性と、中毒性・禁断症状もあり、やがて大礼拝の折に渡される少量では足りなくなる。
高額で裏で取引され、その精製とルートは修道会が完全に掌握している──要するに裏の資金源である。
信者も増えてきた頃合い。腐敗の一手を勧めても良いかという頃合いであると。
ヘテロクロミアを薄く細め、聖女は微笑う。
■聖バティスタ >
こんこん、とノックの音が響く。
「──さて」
夜も更けてきた時間。
部屋の大窓から煌々と夜景を照らす月を望めば、聖女は立ち上がる。
日の高いうちに面会を済ませた王族や貴族は、いわば"上客"である。
これから合う者たちはその枠からは外れた…裏の繋がりのある方々。
要するに、聖女の幼気な肢体に欲情するような変態ども。
「腐れた豚を飼い慣らすのもまた一興…っと……♪」
幼い容貌に不釣り合いな妖艶さを笑みに湛えた聖女は足取りも軽く。
貴賓室を後にすれば、迎えのやってきた王城の廊下へと。
ご案内:「王都マグメール 王城・貴賓室」から聖バティスタさんが去りました。