2025/07/10 のログ
ご案内:「王城 ガーデンパーティー」にベアトリスさんが現れました。
ベアトリス > 陽射しにいささか眩しく目を細めるのは、王城に伺候する文官貴族の女。
普段より華やかなドレスを纏っているのは、官服でも問題ないとはいえ、さすがにこの陽射しの中で黒色を纏う勇気が出なかったという消極的な理由。
───色とりどりの日傘が、同じように淡い色合いのドレスを纏う貴婦人の手に握られていて、それだけでも庭園に咲く花のようで華やかさを増している。

庭園に面したテラスの日陰に避難するように女は佇み、日除けのヴェールでも用意するべきだったか、と庭の花々に視線を向けている。
王城主催のガーデンパーティということもあって、年齢層は様々。

日中の催しのため、酒類は幾分控えめの提供なのがそういったものを好む男性にとっては少々物足りなさを感じるのかもしれないが。

そもそも王城に住まう高位貴族の女性のティーパーティーから発展した会であればそれも当然か。
自然会話や、庭の花を楽しむのがメインの穏やかな会合といえるだろう。
今日の陽射しは少々強く、己のように日陰に避難している人々も少なくはない。

とはいえ王城にいるのに仕事をしないという状況に若干落ち着かなさを覚えているのは我ながら───仕事に依存気味であることを自覚してしまう。
浮かべた自嘲気味な笑みを隠すように、扇を中ほどまで開いて口許を覆い。

ベアトリス > ひとまずは、テラスの一席に腰を預ける。
衣擦れの音を伴い腰を下ろして。扇を卓に戻し、飲み物を問う侍従の言葉には冷やした果実水を頼んだ。

風が通り、過ごしづらいわけではない場所ではあるが、暑気には変わりがない。
交流のある面子とは失礼にならない程度の挨拶は終え、後は会の目的通りに初夏の庭に咲き染める花々を眺め憩うのでちょうどいい……はずだ。

勿論他の目的がある人物も少なくはないのだろうが、そこから一線退く形で、人波の動きを薫衣草の双眸に映して眺めていた。

ベアトリス > テーブルに空になったグラスが一つ。
グラスの丸みをつい、と結露の雫が流れて落ちていった。

ご案内:「王城 ガーデンパーティー」からベアトリスさんが去りました。