2025/06/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城 とある訓練場」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 現在、アスピダやタナールではなく王都にいるメイラ。
 殺しては戻り、殺しては戻り、その繰り返しになる。
 出世や別の道を考えることもせず、貴族らも体のいい護衛になるとメイラを使おうともしない。

 肉を食べ、酒を飲み、女を抱き、剣を振るい、傷を癒し、周囲の兵らと剣を合わせる。
 もはやアスピダは動かぬ特異点とし、変化があればもはや誰にも止められない者と化そうとも
 今はタナールの入れ替えに参戦する機会やゾスでの点検や盗賊討伐
 波立たぬ場所よりも波が立つ場所を平らに直す それに従うあたり、昔を知る者は
 やや丸くなった、と言うかもしれない。


 そんな折、訓練場でメイラは手間のかかる白い摘巻の大刀と、紫染めの雁木巻の大脇差
 二刀を腰に携え、何度か据物斬りを行っていた。
 周囲には同じく訓練をしていた何名かがいた中、白い糸で編まれた柄では
 力任せに振るうだけの、打撃のような打ち込みで木材を数本束ねたそれを折るようにひしゃげる袈裟を。
 そして二度目では、“すくり”と一本の綺麗な斜線を付けた斬れ味を持って、床に転がしている。

 まるで槌でも打ち込んだかのような一撃目
 そして刀と呼べるだろう二撃目の斬撃
 それらを確かめながら、上向きの刃 包む鯉口の中へとパチンッと行儀良く収まる空気。
 今日のメイラが殊更丸く見えるのは、周囲に放つ圧が弱いせいだろう。
 腰に差す刀の中に、普段差し込んでいる愛刀ではなく、イーヴィア作のそれで歩いているのが一つの要因だった。
 故に品よく見えたのだろう訓練の一光景。


   「―――ん?」


 故にか、いつもより近寄りがたくはないメイラに、稽古を願う刀と似通る丈の剣を利用する者らとの
 打ち合いが始まることもまたありえたのかもしれない。

ご案内:「王都マグメール 王城 とある訓練場」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。