2025/05/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」にロゼールさんが現れました。
■ロゼール > 王宮内のホールで行われているパーティ。
今日の主催はとある王家故に、他の王家もまた招待を受けていた。
貴族家は当然ながら、要職に就く者、高名な冒険者など、色々な者が出入りするタイプの珍しいパーティ。
いわゆる、貴族たちがただただ談笑するだけではない、色々なコネを作り、結ぶためのもの。
「……こういうのは、レオの方が向いているのだけれど。」
先程までの談笑を終えて、ホールの端の方へと避難してきた、招待された側の王族妃は、
手にしたワインの入ったグラスを薫らせながら、壁に背を預けて小さく愚痴の言葉が漏れていた。
こういう交渉系のパーティならば、次男が一番向いている。
だが、今日は……いや、向こう1週間くらいは返ってこない。
寄りにも寄って、魔族の街、ナグアルに交易の種がないかと行ってしまっているからだ。
そうなると、自分が出ていくしかない。
他の子で向いている子はいないか一旦は考えた。
考えたのだが……
「…………いないわね。」
武に傾き過ぎた夫と2人の子。
内向的過ぎる3人の子。
流石に幼すぎる1人の子。
これでは結局自分が出るしかないのだ。
そんなことは、屋敷を出るまでに何度も考えたのだが、能力の高い者ばかりが集まるわけではない
こういう場では、ロゼールとしては退屈に思うことの方が多くなる。
それが苦痛だと小さく突くため息。
とはいえ、視線を感じれば、いつもの鷹揚とした態度に戻れるのは、流石王族妃と言った所か。
■ロゼール > 端っこの方、すみっこの方にいたとしても、その姿が目立つがゆえに、良く声をかけられる。
何せ、良い噂も悪いうわさも、ロゼールは満載だ。
子女の一芸について、自分の子の教育方針として聞いてくる小さな子を持つ親。
錬金術師として、ある程度の名をはせているが故の、魔術師や錬金術をたしなむもの。
中堅王族ながら王家としての補助金では賄いきれるはずもない潤沢な資金を使った生活ぶりに対する興味。
そして、知る人なら知る、淫蕩、淫乱な女という噂。
大抵は、上3つの話で寄ってきて、最後の1つを狙ってくる輩ばかり。
次男ほどではないが、交渉事が苦手ではないロゼールは、話をし、煙に巻き、時を置く。
「……もう少し、楽しい会話ができれば、退屈もしないのだけれどね。」
底が浅い連中ばかりが寄ってくるがゆえに、結びたいコネもなく、ただただ退屈。
もういっそ、自分から探し行った方が良いのかと思いつつも、自分の食指にかかる相手が視界にはいないというどん詰まり。
「……もう、いいわ。酔っぱらわない程度に飲んでましょ。」
結局、少し不貞腐れたように飲食に走ることにしたようだった。
■ロゼール > 結局は、『酒を飲む』のも一つの策。
ある程度、酒を飲んでいる状況を周囲に見せること。
深酒をしたと周囲に思わせること。
そうすることで、次の言い訳が効いてくる。
「ごめんなさいねぇ~。すこ~しだけ、よっぱらっちゃったみたい~。
へんなこと、いいはじめるといけないからぁ~
きょうは、このあたりでやすませていただくわぁ~」
酔っぱらった振りをしながら、主催の家のものにそんな声をかけて、
少しふらついた脚を装って出口の方へ。
時々わざと、ひっく!と言ったりしながら。
そして、出口をでて、廊下をしばらく行ってから、
もう室内の誰もが見ていないことを確認した後で、
しゃっきりとした足取りで足早に離れていく。
「次、同じパーティーが開かれたら、絶対にレオに行かせましょ。」
もう自分はいくつもりはないというかのようにそう独り言を口にしながら、自邸へと帰っていった。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からロゼールさんが去りました。