2025/12/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にゴルゴンゾーラさんが現れました。
■ゴルゴンゾーラ > 宵闇の富裕地区。
漆黒の外套にその姿を覆う、身長2mはある姿。
顔はフードに隠されている。
道ゆく人々が、無意識に道を開けていくが、この存在は特に意に介さない。
「当然というものだ。」
人類は分をわきまえているな、とこの存在は思う。
特に何をするまでもなく、街を散策してはいるが、存在自体に妙な重圧があり、人が自ずと避けていく。
黒外套の大きなこのもの、宝飾店のディスプレイを興味深そうに見ているが
「……木端だな。いらん。」
0が多くならぶ値札も意に介さぬが、貴族でも商人でもない。
では冒険者かというと、そうでもない。
孤高の個体、である。
貴族が御用達の宝飾店に気負いなく入る。店の守衛が一歩踏み出し誰何しようとしたが…フードを払いのけて現れる女の眼差しを受けると、意に打たれたように納得させられてしまう。
青白い肌に異様な生気がみなぎる目は、虎に似てるが虎ではない。
抑揚自体は優しいが、それは人間が微塵子を気にかけないのと同等のものである。
「お前。この店で最も価値のある宝はないのか?それさえあればいくらでも出すが。エルフどもやドワーフどもの宝飾はないのか。…売り切れ?本当か?…ふむ。」
■ゴルゴンゾーラ > 念の為に、とこの女はいう。
「価値のあるもので贖う気になっているのだが。そうでないとすると、ちと困ったことになる。主にお前たちが、だが。
お前たちは利潤が好きなのだろう。であれば、かんたんな計算だな。…ないのか。では作れ。」
ものすごく、こともなげにいう。
狂人か、さもなければ余程の有力者なのか。
「無理なのか?この私が言っているのだが。無理なのだな?」
守衛、顔色が青白く転じていく。
この女の眼差しを受けるだけで、命の危機を感じる。やっと、歯の隙間から食いしばるように、無理です、と。
「よくぞ言った。」
脈なし、と踏んだこの女。軍やギルドに気づかれる前に、流れを読んで店から出た。
「やれやれだ。初手から店をお訪れてみたが、人間は大したことがない。やはり。」
「王城だな。」
ここまで考えて、この女、しばし逡巡する。
人間は弱い。
圧倒的強者のドラゴンが襲いかかった場合、弱いからこそ実に面倒くさくなる。
英雄や勇者を持ってこられてはさらに拗れる。
コレクションを集めに来ただけで伝説などというものを残させてやるのもつまらん。
外套を翻すと、それは立派な体格の女体に。スリングショット型のボディスーツをその身に纏う。肌は露出しているのに、冬の外気を一切ものともしていない。
とてつもない堂々たる肉体だが、揶揄するものはいない。見てはいけない、見ては、命に関わる…そう思わせる質が備わっている。
かたや彼女。誰も何も言わないゆえに、そこに問題はないと認識し、平民地域を目指して大股で歩いている。・
■ゴルゴンゾーラ > 「王城をいただくか。ついでに王子か王女の一人か二人さらうとするか。…しかし、昔ほど単純ではなくなってきているからな。弱いくせに知恵は回る。」
人類はもっとバカで良い。
やや真剣に考えてはいる。
黒竜ゴルゴンゾーラ。その人間体は、一人護衛なく徒手空拳で、散歩をしている。
だがその存在は腐っても竜、散歩だというのにちょっとした進軍並の「圧」がある。
彼女は広場に立つ。
ここでドラゴンブレスを吐き出し、熱を高めて絞り、薙ぎ払ってやってもいい。
きっと人類は我を思い出すであろう。たまには威を見せるのも一興か。
「…だめだ。」
魔女がくる。腐れ縁の魔女が。どこからともなく勇士を集めてくるのだ。
「邪魔だ…おのれ。」
人界を人ゆすりする想像をしながら歩いていたら、この地域と平民地区の境目に出た。近所には冒険者ギルドもまたある。
■ゴルゴンゾーラ > 現状、この人間の姿をした何かは、変わった人、くらいの認識で済んでいる。
黒竜の第六感を使い、この街の中で欲望のみなぎる坩堝があるかを、観ている。
何に憚ることもなく、それはもう堂々と。外套の下の姿が露わになることに引け目すら感じず、貧困地区に足を向ける。
「たまにはいいだろう。」
その気になりさえすれば、雄の役も務まるこの肉体。だが人間に全力を注ぐには工夫が要る。
大きくすればいいというわけでなし、壊れるまで番えばいいわけでなし。
今色ごとに注力しているその目的も理由も特に胸の内にしまったまま。
歓楽街の軒下を冷やかす。
ハードなプレイに耐えるもの。
とてつもない放出に耐えられるもの。
両性具有でも構わないもの。
だが、
「解せぬ。」
大体ダメだった。
人類、1000年前はこぞって娘を差し出してきたものだが。
むしろ栄誉ではないのか。竜の精を受けることができるのだ。少々運命が捻じ曲がるが、英雄の力が手に入るやも知れぬのに。
「コンプライアンス!」
くだらんっ!と足元の石畳を片足で踏み潰す。
小さなクレーターが、ばきぃ、とできてしまう。
このゴルゴンゾーラ、あえてお前たちの次元に降りてきたのだ。
平伏せよ!とマジで思っている。金か?金の問題か!?とマジで思っている。
いや、あまり大きいのはダメなんですよ人類は、と部下のモンスターは何回も言っているのだが、迷宮での彼女は基本的にいい加減にしか聞いていない。
■ゴルゴンゾーラ > その後、一歩一歩ごとに何故か大気を震わせながら、この竜は人間体で治安最悪のエリアを横断して出て行った。
その間、何故か一帯のマフィアの抗争は収まり、悪しき親の家族への虐待は中断され、交合に勤しんでいた夫婦は性欲が消え失せた。
”なにかとてつもない存在が外を彷徨いている”
人間の危機管理能力に強烈なアラートを灯す気配は、周りの人間を振り回していく。
それは情緒的な台風と言っても良かったかも知れない。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からゴルゴンゾーラさんが去りました。