2025/11/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にロイさんが現れました。
ロイ > フェニクル家で開かれる夜会
表向きは、貴族同士のコネクションを強めるための健全な夜会であるが
その実、他の悪徳貴族と同様に貴族子女や妻などを秘密裏に篭絡する会であった
すぐにはそうとわからぬよう、僅かに女の比率が多い程度にしか招待客は偏っていない

夜会には大広間が使われ、いくつかのテーブルが並べられた立食スタイルだ
執事、女中が忙しく、けれど丁寧に飲み物と料理を運んでいく姿は芸術的ですらある
教育が行き届いていること、つまりは家の強さを示すものでもあった

「…―――」

その会に参加するフェニクル家の次男は、一見天使のような笑みを浮かべて周囲の貴族たちと交流を深めている
ただ、その内心には…とある目的を心に秘めている
もちろん、自分の好みの女性を篭絡するために品定めしているというのもあるが…
父からの命令で、ある文書を持つ人物をそれとなく探している

それは、悪徳貴族…表向きはそうとも見えない貴族の名も記された帳簿だ
もちろん、他の貴族がばら撒いた牽制の噂である可能性もあるが、警戒するに越したことは無い
フェニクル家も綺麗なばかりではないためである

「あ、こんばんは。え?身長ですか?えへへ、育ち盛りですから
兄を目指して成長しますよ」

にこやかな、少年というよりは少女に似た愛らしい顔を賓客たちに見せる
将来は娘の婿に、などと言う貴族に恥ずかしがったりと…子供の顔を見せながら
腹の中ではどす黒い欲望を抱え、夜会を歩いている

ロイ > ―――特にその日は何も無く、夜が更けていった――
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からロイさんが去りました。