2025/11/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 小さな広場」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 真夜中の富裕地区の広場。
 用途は様々にあるものの、ポツンと今は“空の坪”という印象。
 月明りで足元はうっすらと青白く見える空間となっていた。
 土がむき出しではなく、乾いた地面を固めて細かな砂利が詰められているため足元が汚れることもない。
 この広場を見た商人や店者は何度かこういった場所を購入しようとするものの、全て突っぱねられているという。

 その場所でメイラは、いつもの黒の一張羅。
 夜が下りて月が真上に来る頃には、最近は良く冷えてきた。
 息が真っ白に漂うほどではないものの、外套がなければキツい時期だ。
 それでもまるで震わせることも、歯を鳴らすこともしない。
 
 鉤型の金具が付いた革のベルト
 肩から脇へ流れたそこに背負われているのは、鉄塊のような身幅と丈の特大剣型。
 王城の深夜帯では落ち着かないのか
 無言で月明りの下でそれを片手で支え切っ先が地面につくこともない。
 両手で握りながら、空気が抵抗する音と共に剣を次から次へ、繋げる軌道を以て振るい続けている。
 眠れないのか 冷たい月の明かりに充てられたのか。


   「―――シッ!!」


 額にうっすら汗がにじむほど
 足元のブーツが何度も半回転しながら見えない敵に振るい続けるかのように
 その長く重く幅のあるシルエットが振るわれている。
 身幅と重量に矛盾した軌道と速度。
 異名さながらの剛力を見せていた。

 

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 小さな広場」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。