2025/09/23 のログ
スルーシャ > 「ようやく涼しくなってきたわね……。」

富裕地区の目抜き通りの一つ。その脇にある喫茶店のテラスから行き交う人を眺める。
ようやく酷暑を抜けて涼やかな風が吹く夕暮れ、洗脳した新興貴族の邸宅を当面の拠点として
こうして着替えて出向いてはみたが……。

「やはり平民地区のほうが好ましいのかしらね。」

富裕地区、貴族や恵まれた身分のほうが見目も魔力も優れた傾向にある。
だが、自身が尖兵としてはともかく商品や手元に置きたい者としては必要な輝きが足りない。

愛でて口づけ、歪めて染めたくなるような気高さ。
言うなれば心の機微、輝きにしろ、闇にしろ深く広がる感情を抱くもの。
振舞いから、表情から感じ取れるものにあっては平民地区の方がより強く際立つ者が多い。

「……ま、いいでしょう」

アイスティーを口にして、収穫がなければ既に尖兵となった者を邸宅に招いて享楽に耽るのもいいだろうかと、
風景に溶け込んだ魔族は喧騒に耳を傾けて。

スルーシャ > 夕暮れになれば会計を済ませて喫茶店を後にする。
人通りが増えていく雑踏に紛れていく中、周囲から寄り添うように人影が付き従い、姿を消して―

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からスルーシャさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 ミルクホール」にカグヤさんが現れました。
カグヤ > 主の命により取った休日。昼過ぎに富裕地区のとある店へと荷物を受け取りに行った。
上下のセットなのか、或いは沢山の物が入っているのかそれもわからない、厳重に封のされた紙袋を手に帰宅の途中、まだ昼を過ぎて間もない中真っ直ぐに帰るのは気が引けた。

ドレスやランジェリー、アクセサリー等、高級な物、女性向けの物が並ぶ通りに、ミルク缶をモチーフにした看板を見つければ足を踏み入れた。

薄暗い店内に、耳に心地の良い音楽が流れる。香りも、心なしか甘い香りの漂う店内、一人である旨を伝えると案内されたのは窓際の通りがより良く見える席。
手渡されたメニューと丁寧な接客に少しだけ恐縮しながら、少し落ち着いてきた気温の所為もあり、ホットミルクを注文した。

窓の外から、通り過ぎる人影がこちらを眺めて来る。そんな様子に気づいたのは漠然と通りを眺めていたから……。

「あ──、ふ……、あまくて、美味しい。」

身も心も温かくなる。小さなころ眠れなくて親に強請ったそれを彷彿とさせるもの。
一口飲んでは余韻に浸り、忙しなく歩く街の人波を眺めて。帰宅までの足を休めようと。

カグヤ > 暖かなミルクを何口にもわけて飲み干し、ほっと一息ついてからまた編み袋を持って会計を済ませた。

さて、袋の中身はいかなものか。それは開けた本人と送り主のみぞ知る。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 ミルクホール」からカグヤさんが去りました。