2025/07/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2 レストラン」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 店内に入室したときから、少し機嫌は悪そうだった。
 店員は誰かと話すとき、そうメイラの貌を見て感想を述べていた。

 ふらふらと平民地区でも富裕地区でも平然と食事をする。
 そして平民の会話に混ざり多少の無礼を怒りもしていない。
 エールも白桃ワインも、穀物酒も好む。

 それがこの日は顔つきがピリッとしたままで、眉は硬く伸びたまま崩れていない。
 眉間の皺や歯を噛む素振りすらないが、血の匂いも混じっているのが分かったスタッフ。
 貴族としてなら普通なところもあるだろう。
 喧嘩や決闘、仕置き。 いくらでも痛めつける理由をつけられるのが貴族だ。

 器を濡らし、冷たく凍てつかせたこの時期引っ張りだこな氷術士の大杯。
 冷やさ、泡で塞がれたエール。
 それを半分ほどたやすく喉を鳴らして飲み干した様子のメイラ。
 顔はほころびもせず、体の熱を冷やす酒精にホッとした様子もない。

 ガブリと粉を付けて油茹でされた味付け肉(唐揚げ)を一口か、半分に食いちぎる形でジャコジャクと
 衣肉を噛み砕いて油を舐め、再びエールを流しこむ。
 二度口を付けただけで空になった大杯。

 目を合わせただけで、次を持ってくるスタッフは、接する時間を極限まで短くし、且つ接客を完ぺきにこなす
 それを満たすように再び凍てついた大杯に満ちたエールを用意してみせたのだった。

 
 

ご案内:「」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
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