2025/09/01 のログ
ご案内:「王都富裕地区 貴族の邸宅」にルーベルさんが現れました。
■ルーベル > 富裕地区にあるアルカヌム家の王都邸宅。
邸の主である魔導士貴族は遅い昼食を摂ってから食後の散歩がてらに邸内を歩いていた。
この日は格別な決まった予定もなく時間はゆっくり使える。
想定していない来客があろうとも余裕を持って対応することもできるだろう。
…先触れなく訪れる者など、立場か何かで己をそう扱えるものか、平民などが何ぞ乞いにくるかだろうけれど。
そういった客があれば使用人が知らせにくるだろうか。
それこそ使用人たち…手付きとしている気に入りの相手にちょっかいを出して過ごすも良い。
研究室に籠っていくつか滞っている魔術、薬品類などを改めて練り直すのよい。
それら研究成果を盗み出そうと忍び込んだ不埒者たちのうち捕らえている者相手にそれらを試すのにも十分な暇もある。
「さて、時間ばかりあると逆に悩むものだのぅ…」
贅沢な悩みをぼそりと零しては、初夏の訪れを思わせる窓の外を眺めつつに、歩を進めていく。
■ルーベル > 格別な来客はなく、ゆっくりと研究室で疎らに研究中の資料を整理しながら。
特に何をするわけでもなく余暇は消費されるも、それはそれでと緩やかな時間を過ごしてゆき…。
ご案内:「王都富裕地区 貴族の邸宅」からルーベルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区のカフェ・テラス」にファンフアさんが現れました。
■ファンフア > 間もなく日付も変わろうという頃に、時間など知らぬとばかりに灯る光。
魔法のもの、蝋燭のもの、無数の光源を贅沢に散りばめたそれは、まさしく富める者のために。
とはいえ、さすがに客足の盛りも過ぎ、徐々に閑散となってきたテラス席に、その女はいた。
「ふーむ……」
王国内では目立つシェンヤン風の、それも大胆なスリットの入った袖の大きい旗袍姿。
必然的にさまざまな視線にさらされていたが、女はまるで気にした様子もなく手元の本に目を向け、唸る。
「――いや、それはおかしかろう?」
唸り、首を傾げる。
本のタイトルは『商館連続殺人事件』、王都でも名の知れた気鋭の小説家が出版したばかりの推理小説で、郊外に位置する豪邸で連続殺人が起こるという読んで字の如き内容だった。
女が集中していたのは、まさにその犯人当てで。しかし、見事に外していた。
「いやいやいや……何を言うかこの作者め、執事に娘がいるという情報など一行も書いておらんかったではないか……!」
なお、そのオチは開示されない情報に基づく禁じ手だった。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区のカフェ・テラス」にグスタフさんが現れました。