2025/08/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 夜会場」にルーベルさんが現れました。
ルーベル > 仄暗く明かりを落とされた室内に、絢爛な調度品。

その日の夜会はちょっとした密議の場だった。
参加者たちは顔を一部、隠すような装飾を義務付けられている。
眼帯やシースルーマスクなどの、隠れ切らないものでも構わない。
顔を『隠していること』が、この場ではこの場のルールを把握して参加している証になる。

例え知己が居ても、まずは初見の者同士として振る舞う。
相手の素性などは深くは追及せずに酒なり、話なり、もっと奔放な交流なりにと楽しむ場。
この場でのことを外で吹聴する無粋は疎まれるし後の諍いの元ではあるけれど、
興が乗れば、装飾を外して互いのことを明かした上での交流も、禁じられてはいない。

参加者も貴族に限らずその紹介を受けた者であれば、ルールに則る限り身分すら問われない。

雇われている会場内の運営要員もその所作を見るに様々で、市井から雇われたものもいるのだろう。

そういう者との交流も一興とするような宴の中、初老の魔導師貴族は目深く、口元も覆うローブを纏うことで参加の資格としていた。

特徴的な鈍い暗金の瞳と、魔術の心得あればその気配なりで素性は容易に知れるだろうが。

酒精を片手に、ローブの裾を揺らして参加者たちの合間、ゆっくりと歩を進めていて。