2025/08/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルーベルさんが現れました。
■ルーベル > 絢爛な調度品、仄暗く明かりを落とされた室内。
顔のどこかを隠す仮面の着用を義務付けられた酒場は客が忍んでやってくる場所。
立場などを忘れて酒精など楽しむ場として。
あるいはそれを建前とし、本来ここに着てはいない…ことにして、密やかな話や邂逅を行う密会の場。
素性明かすのは自他どちらからも勧められはしないが、それをして楽しむ者もいる。
逆に言えばそこらの機微は当人同士で間違わなければ店としては許容するという形。
秘密の酒場…の風味を楽しむような場所。ゆえに門戸もそこまで狭くはない。
貴族以外でも使えるし、同じく仮面を着けた店員たちも臨時雇われのものなども多く。
平民や、冒険者、昼間は別の職に就くものなどいろいろ。
給金も場所柄か、一応は守秘をと約する故か、相応に良いらしく。
(…学生やら、金に困る貴族やらも給金につられるらしいのぅ)
自身も兎耳飾りのついた、顔の上部だけ隠す仮面を着けながら一席を使う老魔導師。
傍には店員が侍り、身体を触れられては愛想笑いを漏らし、酒を注ぐ。
そういうことまで含めたサービス内容でもあるのだろう。
誰ぞ知己が居たらそっと声をかけても良いし、気に入る店員を呼んでも…などと考えながら、注がれた酒精を口元に運んでいて。
■ルーベル > その日は格別な出会いはなく。店の雰囲気と上等な酒精だけを楽しんで、その場を後にしていく…。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からルーベルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルーベルさんが現れました。
■ルーベル > 富裕地区で行われている、とある貴族主催の夜会。
この貴族は近年の戦争でいくらか功績を上げた新興の成り上がりで、家の興りを祝うもの。貴族同士の社交の場としてのパーティーというだけでなく、その貴族の今後の付き合いなども見込んだものとなっているようで。
高位の貴族は一部だけ、どちらかといえば戦争経験者であったり同じような新興貴族であったり、貴族だけでなく平民たちもドレスコードはあれど広く招かれている模様。
参加者の中には顔ぶれを見てあまり良い顔をしないものが、貴族側にも平民側にもいるが、それぞれお互い様というところだろう。この家の者は、そういった垣根へのこだわり薄い者と付き合いをしようとしているのだろうか…などと。
同じように戦争功労者としての立場で参加を乞われた初老の男はローブの裾を揺らしながらにぼんやり考えていた。
学院で見た顔、聞こえてくる話題から冒険者らしい者なども居て、開催主はせわしなく駆け回っている。
ルーベルの所にはすでに挨拶に来ており、顔合わせも済んでいるから、ほどほどで退席も考えたものの、
普段の夜会とも違う雰囲気は意外と興味深く、ついつい長居してしまっていた。
とはいえ、随分宴も進み、人もそれぞれ帰宅したり、別室でもっと色々な話をと散っていたりもし始めている。
開催主から男も部屋を用意されてはいて、平民相手、あるいはどうとでもなる相手ならこの場の事は……などと含みある言葉も貴族連中からは聞こえてくる。
平民側からすればたまったものではないだろうが、そこを逆手に縁にしようとする者もいるようで市井の者の逞しさを思わせる。
魔導師貴族自身は、程よく酒精を摂ってはうっすら赤くなる顔を人の減った会場に巡らせて、昏い色の金を細めて面白い手合いでもいないかと探していた。