2025/07/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルーベルさんが現れました。
ルーベル > とある貴族主催の夜会。

この貴族は近年の戦争でいくらか功績を上げた新興の成り上がり。
貴族同士の社交の場としてのパーティーというだけでなく、その貴族が今後の付き合いなども見込んで様々な方面へと縁を繋ごうと広く招待状を送った結果、貴族主催の夜会にしてはずいぶんと毛色が珍しいものとなっているようだった。

高位の貴族は一部だけ、どちらかといえば戦争経験者であったり、同じような成り上がりの新興貴族であったり、貴族だけでなく平民たちも簡単なドレスコードはあれど、色々な分野から広く招かれている模様。

参加者の中には顔ぶれを見てあまり良い顔をしないものが貴族側にも平民側にもいるが、それぞれお互い様というところだろう。

この家の者は、そういった垣根へのこだわり薄い者と付き合いをしようとしているのだろうか。
それとも垣根超えた繋がりを持つことを肝要と考えているのだろうか…などと。
同じように戦争功労者としての立場で参加を乞われた初老の男はローブの裾を揺らしながらにぼんやり考えていた。

中には学院で見た学生や聞こえてくる話題から冒険者や傭兵なども、主催の縁で呼ばれたのだろう、幾人も参加している。

主催とルーベルはすでに挨拶を交わし、久方ぶりの顔合わせも済んで、ほどほどで退席も考えたものの。
普段の夜会とも違う雰囲気は意外と興味深く、ついつい長居してしまっていた。

とはいえ、随分宴も進み、参加者たちはそれぞれ帰宅したり、別室でもっと色々な話をと散っていたりもし始めていて。
平民相手、あるいはどうとでもなる相手ならこの場の事は…などと、含みある言葉も居残っている貴族連中からは聞こえてくる。
平民側からすればたまったものではないだろうが、そこを逆手に縁にしようとする者もいるようで市井の者の逞しさを思わせる。

魔導師貴族自身は、程よく酒精を摂ってはうっすら赤くなる顔を、人の減った会場に巡らせて。
その昏い色の金を細めては、壁際でグラスを揺らしていた。

ルーベル > やがて人間観察も飽きたのか、単に睡魔がちらついたのか。
退屈そうに欠伸が漏れるのをローブの裾で隠して。

傍に居た給仕にグラスを押し付けては、会場を後にしていく…。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からルーベルさんが去りました。