2025/11/06 - 20:58~23:37 のログ
> 初級と書かれた本から順に読み進め、パラパラと流し読み要点のみを頭の中に写していく。
錬金術の歴史や成り立ちは不要。実用的な部分、特に火と鋼に関する項目だけを取り上げ読み漁る。

火の色が変わる理由は、温度と、燃やすものの違いだと本には書かれていた。先生に聞いた通りだ。
赤い火は温度が低く、そこから黄、白、青と高温になっていくらしい。
また、燃料によっても火の色は変わる。銅なら緑、骨は橙、他にも色々……。
夜空に浮かぶ花火は、火薬に混ぜるものによって色が変わるらしい。これは、とても興味深い。

「混ぜる、燃やす……ものによって色が変わる。
 でも、色が変わるだけの火。こっちは温度は変わらない。欲しいのは、赤と青の中間……白い火」

五冊目に取り掛かり、半分ほど目を通したところで「うー……」と小さく唸り首を捻って天を仰ぐ。
課題クリアの為の何かしらのヒントが得られればと思うが、まだ明確な答えには辿り着けないようで。
兎に角、今は知識を詰め込むことだけに集中するべきか。
良しと小さく頷けば、また視線は本に向いた。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」に司書さんが現れました。
司書 > 「お声かけ失礼します」

少女に一人の私書が声をかける。
最近、学院関係者以外の利用も多く、貴重な図書類への被害が懸念されており。
見慣れない生徒への声かけと注意喚起をと、口早に説明をする。

ちらりと少女の手元の本を見ては、年若い女子生徒がそれを理解できるものかと、探るような眼でも見ていて。

> 本を読むのに集中し過ぎたか、声を掛けられるまで全く気付かなかった。
下手に反応すれば怪しまれる。ここは静かに、対応すべきだろう。

「……何か?
 ――……そう。それは、大変ですね。お疲れ様です」

ゆっくりとした動作で顔を上げ、その理由を聞くと納得したように首肯して、読み終えた最後の一冊を閉じ、机に積み上げた十数冊の本の上に重ねる。

(わたくし)、急ぎの用を思い出しましたので……もう戻ります。
 此方の本を、元の場所へ返していただいても?」

探る視線とは目を合わさず、指先に視線が行くよう誘導を掛けて本の縁をなぞり、返事を聞く前に席を立ち背を向け一歩歩み出し。
止める声が無ければ、そのまま逃げるように図書館を去るだろう。

司書 > 彼女の狙い通り本にと視線を誘導されて。
気付いた時には、悪戯を咎められた猫のように素早くその場から去る少女。
その背を見送れば、首を傾げつつも業務にと戻ってゆき…。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」から司書さんが去りました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」からさんが去りました。<補足:黒を基調とした学院の制服風ワンピース/黒いケープ/ベレー帽に赤いブローチを飾る/白髪赤眼/認識阻害の術で容姿を記憶に残りにくくしている>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」にカグヤさんが現れました。<補足:黒いロングポニー/紺のスーツ、タイトスカート/白ブラウス、リボンタイ/>
カグヤ > 日が暮れるのが速いせいか、生徒等は足早に家路へと急ぐ。本来であればまだ勉学に勤しむ学生も夜の闇には敵わない。
図書館もまた同じ。閉館まで全員で揃っている必要がないため一人、また一人と時間になり次第帰宅していった。

残されたのは一人。とはいえ、特に急ぎ片付けなければならない仕事があるわけでなし、足を向けたのは入り口やカウンターに程近い新しく寄贈された書物の多い棚の前。
手にとっては開いてみるそれらは、魔術書であったり歴史書であったり。
中には生徒に利用してもらうため、と称した娯楽文学も取り揃えてはいるが、やはり数は多く無く。
寄贈してもらった中に見つけるのはミステリーの類。

「探偵に助手や、ベテランに新米、は鉄板ね……。」

余りページを進めてしまっては続きが気になってしまうから。
程よい所で切り上げるけれど、次から次へと伸ばす手は止まらず。入り口に背を向けたまましばらくは本の虫に。

カグヤ > 暫く閉館時間になる少しの間だけ、読書に勤しむ司書の姿。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 図書館」からカグヤさんが去りました。<補足:黒いロングポニー/紺のスーツ、タイトスカート/白ブラウス、リボンタイ/>