2025/08/26 - 15:47~16:19 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 教練場・運動場」に影時さんが現れました。<補足:身長185cm/鴉羽色の髪/暗赤色の眼/白い羽織+暗色の着物と濃茶色の袴/刀>
影時 > ――仕事を終えた後は、此れだ。
午後の幾つかの訓練が終わった王立コクマー・ラジエル学院の教練場。
屋内に設えられた大小数あるそれは、この時期“当たり”と呼べるものがあるという。
貴族か王族が使用する前提なのだろう。何十人もの集団がぶつかり合っても、直ぐに汗が冷める程に空気が冷やされている。
魔法による換気、暑気対策、と言ったところか。お陰でこの教練場は争奪戦めいた取り合いがあるのだとかなんとか。
それが数刻前までは、幾人もの組に分かれた身分混合クラスの生徒達が各々模擬武器を奮い、威力を絞った魔法と打ち合っていた。
想定は平野でやるような大規模な合戦ではない。洞窟や城塞の中などのような、天井がある場所を踏まえたもの。
考えられる“実地”はより狭く、低く、開けているというものではない。
それを志願者を募った結界術を使える者たちで、わざと天井――の代わりを作らせた。
振りかざした木剣や木杖の先端が引っ掛かり、振り下ろせないことに対する憤り、当惑、その他諸々悲喜こもごもが過ぎ去った後は――。
「……――静かなもんだなあ」
教練場の殆どは石畳が敷かれているが、奥の休憩場等の用途を考えた一角は板敷きに作られている。そこに座禅するものが一人。
右手側に鞘に収まった刀を置き、暗色の着物と濃茶色の袴を身に付けた男の姿。
仕事を終えた後は生徒達を見送り、幾つかの書類を認め、片付けを済ませて奥の場で座禅を組む。暫し瞑想する。
戦いの氣に中てられた、という程ではない。だが、時折こうして座禅を組み、精神を整える。雑念を払う。
雑念妄想その他交じりの者が無駄なことをしている、という己への誹りはなくもない。
だが、考えることが、やることが多い昨今だ。意識して精神の乱れを払い、己が技を磨き整えるのは必要な時間だ。