2026/01/02 - 19:55~03:46 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」にレンさんが現れました。<補足:後入り歓迎/メカクレ赤褐色マッシュ/オーバーサイズの制服&ローブ/独特な訛り/Limit:27時くらい>
レン > 「ほわぁ……学院の敷地内さ、こげなトコあったなんてナァ……」
庭園の中を、独り歩く小柄な影がひとつ。
暇を持て余して、結局学院へと来てしまったレン・ウォーレンである。
年末年始は魔術に関する自主勉強や練習を自粛すると決めたものの、他に何をすれば良いのか思い付かず、
町に出てみたら迷子になったので、こうして慣れてる場所の未開拓区画を歩いてみようと思い立った。
以前に保健医と植物の生育についての話をしたことを思い出し、学院内に庭園や温室がある区域があると知って、こうして赴いたのだ。
「はぁ~……郊外に行かねくても、ここなら気分転換に良さそだなァ……」
木々の匂いに包まれながら深呼吸をひとつ。
とりあえずぐるりと見て回ろうと、ゆっくり散歩気分で歩いていく。
レン > 「食堂で使う野菜なんかも、ここで作ってたりすんだべか……」
気の向くまま、気になった温室を覗いたりしつつ。
今の季節に合わせた植物を眺めたり、魔術によって環境が保たれた温室を見て感心したり。
書物で知ってはいたものの、実際に目にするとやはり驚きが先に立つ。
「……オラが魔術さちゃんと使えるようになったら、故郷さ帰ったらこの方法も持って帰れるンだべなァ……」
そんな事をしみじみと思う。
その為にも一刻も早く魔術の行使を会得したいところではあるが……。
少なくとも、今は休息の時。魔術の鍛錬は自粛中だ。
「けンど……まあ、仕組みを理解するくれェなら、しても良かんべな……?」
懐に忍ばせていた筆記具を取り出し、メモを取っていく。
レン > 「……よし、こンならいつか帰った時に使えンべ」
満足気に頷いて、メモを筆記具諸共懐に仕舞う。
そして気儘な散策を再開し、今度は興味深そうに温室の中を覗き込んだ。
図鑑でしか見たことの無いような薬草を始めとした、様々な植物が育っているのを見て、目を瞬かせる。
「はゎ……こんな鮮やかな花もあンだか……
種ば貰って、持って帰って植えても育たねンだろなぁ……」
少し歩いては温室を覗き、物珍しそうに眺めては次の温室へと向かう。
さながら植物園を歩くかのように、いつしか目的の無い散策は、書物のみで知っていた植物知識を補強する自主勉強の時間に変わっていた。
「……中に入ってもええって温室もあったンだか……
じゃあ、お邪魔します……」
ふらふらと誘われるように温室へと入って行く。
そこの主がどんな人物で、何を目的として栽培をしているのか、そんな事に思いを馳せつつ。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」にネーラさんが現れました。
ネーラ > 先ほど院内での講義を終えて、気分転換に温室にいる、ネーラ。
異国の気候を再現した温かな空間。花々の彩りの中に、ボディラインがストイックに浮き出たオフホワイトのタートルネックのニットワンピースに肌色のタイツ姿。
何をしているというわけでなく、勉学でもなく、花々の精霊を観察している。そして花々の語感に伝わる世界の情報に耳を傾けている。そういった情報を総合すると、明日の天気の予報くらいにはなるのだ。
お邪魔します、の声を聞き、花から目を上げるネーラが人影を捉える。
レン > 温室に踏み入った瞬間に感じるのは、冬とは思えないほどの暖気。
外との気温差に一瞬驚くも、魔術を用いない、レンの地元で運用される温室も外界との気温差があった事を思い出す。
そもそも“温”室なのだから温かい事は当然だろう、と自分に対し呆れ気味に笑って。
「ちょっと暑いくらいだナァ……」
ぽつりと呟きつつ、室内で生育されている花に目を向ける。
色とりどりの花々は、王都近郊でも、レンの故郷でも見かけない種類。
温暖な地域で育つのだろうか、とアタリを付けつつ、温室内をゆっくりと進み。
「……あ。 ね、ネーラ先生……」
先客――見覚えのある魔女を見つけた。
ネーラ > 「うむ。講義が終わったのでな?…あぁ、構えなくて良い。うん。」
彼の性格を慮って、申し添え。
学院が集めているコレクションは、遠方まで行かなくても実物に触れる機会を提供している。
「一人ではこうも集められん。流石、学院よの。誰かが旅をして、採取してきたのじゃ。偉大なことだな?」
100年に一度咲く花。
巨大で極彩色の花。
いずれも王国内には自生していないもの。。
「異国の花々、何か興味をそそるようなものはあったか?」
外套も帽子も身につけていない。片手に講義の概要をまとめたノートがあるだけ。
レンに圧を与えない程度の距離感まで歩んで。
レン > 「そ、そうだったんだべか……お、お疲れ様です。
ネーラ先生の口振りだと、ここは個人所有の温室じゃねがったんか……?」
周囲に咲いている花々を見回してから、視線を戻す。
魔法薬の作成などで植物を使用するだろうけれど、それなら彼女の店舗近くで栽培する方が何かと都合が良いだろう。
態々学院まで出向いて世話をする必要を感じられなかったため、軽く首を傾げて訊ねた。
「興味ばあるかないかで言えば、あったんだけンど……
あくまで図鑑や本で知って、実物を見ンのははじめてだなァって思って見に来ただけではんげ……」
ネーラが一歩近寄るごとに小さく肩が跳ねる。
全く知らない間柄でも無いというのに、初めて会う時よりもどこか緊張した面持ちだ。
ネーラ > 彼女はただ花を愛でにきただけであるが…
「………さあどこまで話したものか。」
ネーラは学院の教授ではなく講師であり、出るところに出れば重い存在だが、少なくともアカデミアの人間ではないのだった。だが。
「…だいぶ前じゃが。かつて、学院にいたときに植物学を修めたくてのう。私が発起人となり、採取してみたものがあっての。たまさか10年ほどか。 そこから発端したコレクションじゃが…私だけではこうはならぬ。温室は学院の予算で作られてのう。」
この温室の歴史は150年ほど前に遡る。その採取に関わった生徒。研究者の顔は、年誌に挿絵となっている。そこには研究者であったネーラも含まれる。当時はネーラ・ブラックオパールという。
その中に、今とさして顔の変わらぬ姿がある。
かつは180年強前には、その挿絵のものと同じ名前の生徒がいた。
図書室で調べることがあれば、目眩く思いがするだろう。魔女というものの過去と精華と経歴と。
「ブラックオパールコレクション温室。残りしはありし日の私の名といくばくかの種と苗のみ。しつらえは学院によるものじゃ。青春の名残じゃな。」
いささかの緊張を目にすると、少し微笑む。
「……ふふ。」
ああ、きっと意識しているのだ…。
「植物の花々が何のためのものか、というところまでまさかお主、考えているのか?」
受粉と交配はつまり、生殖。
レン > 「そ、そうだったんだか……」
レンがネーラに対して知っている情報は、学院に関する事に限れば講師として訪れることがある、程度のものだ。
彼女が元々学院の生徒であったことも、今居る温室の創立に携わったことも初耳である。
まさか100年を超す歴史があるとは思わずに、彼女の言葉に単純に感嘆するが、
いつか何かの機会に歴史を紐解いた際に、彼女の名と顔を見つけたら、驚くことは想像に難くないだろう。
「な、何のためって……創薬や魔術の触媒にするため……でねェのか?」
勿論、深く意味を考えていたわけではない。
単純に以前の邂逅の事を思い出したから、である。
肉体に刻まれた条件反射として、緊張しているのだ。
体躯に比して大きなローブの中では、軽く腰が引けている程に。
ネーラ > 「そもそも学院の初志は、立派なものじゃった。敬意に足るものであったよ。」
今の学院に思うことがなくはないが、しかしそれは今を生きる人類が正すこと。
長命を得た魔女の出る幕ではないと思っていた。
「…学徒としては満点の回答じゃな。植物は薬学であり、薬草を正しく使うことは魔法使いの基本と言える」
気持ち、距離を詰める。
「花とは植物がその存在を残すために必要なのものじゃ。血を残すためと言って良い。さて、生物学の話となるが…」
人間の場合、その血を残すために。何をしなければならぬ?
そう魔女は問うた。
目の前に立って、意味ありげに微笑んでいる。
ちょうど彼の目の高さに、ニット越しの重い曲面が見える。
「お前の体に回答が現れている、と思うが?」
見下ろす高さに嫣然と笑う、ピンクの唇
レン > かつての学院について語るネーラを見て、レンは思う。
まるで当時を知っているかのような口振りだ、と。
そして今はそうでは無いかのようだ、とも。
ただ、まだ学院はおろか王都に来て日の浅いレンには、堂とも言えないから、黙って聞いているほか無かった。
「そ、それは……」
どうしてその様な問いを投げられているのか、理解しかねる。
そう思いつつも、肉体は勝手に反応し、足は竦んだように動かない。
魔女が距離を詰めても、動けないまま、レンは言葉を詰まらせた。
面前には、いつかと同じ白いニットに包まれた重厚なそれ。
「お、オラの事はどうでもええでねかッ
い、意地悪な事聞かねでけろ!」
うう、と前髪越しに魔女を(気持ち)睨む。
精一杯の虚勢を張りつつも、軽く膝を折る程度にまで腰は引けてしまっていた。
ネーラ > ほほほ、とも、ははは、ともつかない。
妖しい笑い声を立てた。
教室での立ち居振る舞いでは見せない、別角度のネーラ。
「誘惑は魔女の得手。お前のような純朴なものを見るとついな?」
魔女の口から、羽音のような唸りがする。
古代語高速詠唱。光学散乱迷彩。騒音相殺。
正確な文法、正しい古代語の略記法、過たぬ発音。授業中に戯れに見せた一発芸の、卓越した早口言葉。これを学識とともに実用すれば、こうなる。
外から見て変わらぬ温室の景色、音のない静寂に見せかけたその仕掛けの中で、ネーラはレンをその胸に抱き込んだ。
「…どうでも良くはない。私はお前を少しでも魔術ができるようにしてやりたいと本気で思うておるのじゃぞ?」
柔らかく分厚い胸のずっと奥から声が聞こえるよう。ぎゅ…と、腰に絡む腕がもっと体を押し付けてくる。
「ふふ……今なら誰にも見えぬぞ?」
もう少しくっついて良いぞ、と言わんばかり。
「血行が良くなるとな?魔力もたくさん流せるようになる。だから素直になっていいのじゃぞ?」
真偽があやふやなことをいいからかいながら、軽く誘惑をしてみる。
「公私混同はもちろん良くはないがの?思い出の一つくらいあってもいいと、私は思うが…?」
レン > 不穏な、しかして妖艶な笑い声にレンの身体が強張る。
さながら蛇を前にした蛙か鼠かと言った態で、竦んで動けなくなる。
けれどそれは決して恐怖からだけではなく、どこか期待も込めてしまっている自分が居る事に、レンは気付いた。
「学院に居る時くらい、先生らしく在る様に努めてけらい……」
呆れにも似た脱力感を覚えて、力なく呟く。
その間に魔女の口からは、レンには言語とも呼べない言の葉が紡がれ、何かが変化したという感覚がレンの身体を包む。
何を、と口にしかけたところで、レンは魔女の腕に捕らえられていた。
「それは……そうかも知れねけどっ、そういう事でねぐて……!」
顔面に柔らかな圧を掛けられつつ、どうにか抵抗の意思を示すレン。
しかし、次第に体の硬さが、魔女に吸われていくかの様に抜けて行く。
既に逃げ場などない事に加え、魔女の誘惑に精神はともかく肉体はどうしても抗えない事を悟ったか。
「……ネーラ先生がしたいだけでねが……?」
そんな風に口答えしつつも、観念したようにレンからも魔女の身体に腕を回して――
ネーラ > 「不肖、この私はな、講師である前に魔女なのじゃ。しかし善処はする。」
という舌の根も乾かぬうちにこれだった。
「いいや。私はこうして抱き止めてやりたいと思うただけじゃ。」
しばらく抱き合う。じわじわと昂る体の熱量。
光学迷彩と、騒音相殺の結界に包まれて、ネーラはだんだんレンの唇に顔を寄せていく。
ほんの少しつま先立ちすれば、唇が触れ合う。そんな距離。
「では、お前はどうなのじゃ?お前自身は」
もう少しじゃぞ。
魔女の肌から立ち上る、理性を燻らす気配。異性にだけ伝わるいい匂いという空気感。
教室では気づくチャンスも少ない、ぽってりした唇の色気。
くすぐるような彼女の眼差し。年上のひとの悩ましい甘い毒。
紙一枚の近さで微笑む。
ネーラ > そして、彼があとわずかに勇気を振るえば唇が重なり、誘惑に心が寛げば唇を、植物の受粉のように差し入れ合い、心がいっそう正しくあろうと思えば、早鐘を打つ胸を抑えながら距離をとるだろう。
そうして一緒に温室で植物を見て、冬休みの中、少しは真面目な魔法の話などもするに違いない。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」からネーラさんが去りました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」からレンさんが去りました。<補足:後入り歓迎/メカクレ赤褐色マッシュ/オーバーサイズの制服&ローブ/独特な訛り/Limit:27時くらい>