2026/02/25 - 21:16~01:38 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」にカザネさんが現れました。<補足:145cm/銀髪金眼巨乳/詳細はプロフ参照>
カザネ > ――ああおそらきれい。

昼寝から目覚めたら、庭園。何処の庭園?学院の庭園。
数刻前のことをちょっと思い返そう。
最近はちょっと少し暖かくなってきたから、偶にはと庭園でご飯にしていた。
その後は? その後は?

「……ぁ、やばっ!?」

がばり。目が覚めてもきっと後の祭り。上着のポッケから出す懐中時計を見るだけ無駄。
ぱかっと蓋を開けて針が文字盤に指し示す時間を見る。昼休みが過ぎて、お茶の時間も近い位。ほら今更である。
がっくり項垂れる姿もきっと決まる。どうしたって美しい。だって僕だもの。
……なんて思考はまさに現実逃避そのもの。必修ではなくとも、仕出かしたことについては、うん。

「お姉ちゃんが何か言いそう、だけど……まっ、いいか」

もう一つ現実逃避しつつ芝生に横たわる姿は、一人。小柄な銀髪金眼の少女。
スカートタイプの如何にも上等そうな制服であろうとも、気にしない構わない。
汚れる時は汚れる。いざとなれば清めてしまえばいい。そんな割り切りと共に、足をばたつかせながら背を伸ばす。
背丈は見た目上同年代の男子には負けるけど、胸元ばかりは豊か。ちょっと苦しい時もあるのはご愛敬。
傍には革製の背負い鞄、剣帯ごと放り出した二本の大小の刀、ラウンジの売店で買ってきた昼食……の残骸が入った紙袋。
此処まで来たら、また寝てしまいそうだけど……どうしようかしらん。
芝生に転がりつつ、足をバタバタさせながら、目元より少し高い位に鎖を摘まんでぶら下げる懐中時計を見つつ、思案してみよう。

カザネ > この時間が勿体ないようで、かといって遣りどころにも困る。槍で突いたらいいのかしら。持ってないけど。
今日は武術の教練がないのが勿体ない。つまらない。最近の座学の教師、誰も彼も面白くないし。
賭け仕合にでも混じっちゃおうかな。学食やラウンジの食券や奢りを賭けちゃう奴。……偶に女の子賭けてるとか聞くけど。

「……まっさかぁねー……」

賭け試合に下手に出ると、総なめしそうなのがそんなのナイかー、と笑う。いやあるかもしれないのがこのガッコの怖いトコだけど。
つくづく、サボると決めたら決めたらで、作ってしまった曖昧な時間で何をしようかと思うのが困りもの。
ほら、居るよね。自由をあげると言われたら、持て余して立ち尽くしてしまうみたいなの。
せめて、だ。せめて、温かくなってきたのだから、茂みで、物陰でしけこんでいるのとか……居ないだろうか。
この庭園で? いない、とは言えない。言い切れない。人間、工夫すれば何処までも馬鹿らしく出来てしまうもの。

「…………あー、退屈。こんな時に絶世のおっぱいおおきくてとってもやーらしい女の子、空から落ちてきたりしないかなー」

退屈も相まってもぞもぞもやもやと性欲も持て余す。
んー、んー……っと四肢を伸ばし、ばたっと大の字に芝生に同化しながら仕様もないコトでも口走ってみたりする。
はいどーぞ♡みたく現れた日にはどうしたものだろうか。ほら、思わないと何も生まれない、とか言うし。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」にパルミラさんが現れました。<補足:詳細は画像とコメント参照>
パルミラ > 今日は騎士団の参謀部で月1回程度で行われる戦略戦術の講義の日。
部内の参謀が持ち回りで講義にくるのだが、今日はパルミラの番だった。
そして、その講義が終わった後、滅多に来ない学院内を散歩がてらの散策をしている所。

「あら、綺麗な庭園ね……ん?」

散策の中、丁度庭園までやってきたところで、庭園内で寝転んでいる人影を発見。
どうしたものかと暫し見つめてから近づいて。

「ごきげんよう、休憩かしら?」

何の気なしに声をかけた。
近づいて、騎士団服のため、見習い騎士か?とも思ったけれど、まだその顔までは見えていない状況だったので、単に声をかけただけ。

カザネ > 足ばたばた。スカートの中身がちらほら覗くかもしれないけど、気にしない。気に掛けない。
足が向く先は庭園の順路とは逆。だから、わざわざその位置に偶に見る撮影用の魔導具でも置かないと、無理。
あ、小動物とか蟲とかまでは、気にしなーい気にしない。使い魔だったら殺すけーど。
しかしどうしよう。暇が躍り出して何かになりそう。多分変なのに。
そうしながら、何となしに息を研ぎ澄ます。息吹を整える。こまめにそういう修業も遣れ、と先生とか言ってたっけ。
そうすればどうなるか。何かが、入る。噛み合うように、世界と繋がる――ような心地になる。

――故に。

(あ。れ?……こりゃびっくり。誰か来る?)

暇潰しにぶら下げていた懐中時計を、ぱしと掌に収めつつ、開いた感覚の網に足音、次いで気配。それを捉えれば。

「わ――……願い叶っちゃったかも。ごきげんよー。奇麗なおねーさま♪」

仰け反るように、上体を起こす。逆さの視点で何か見える。誰か見える。見えて確信は直ぐ。奇麗な人である。
えいっと上着の下の中身を揺らしつつ、跳ね起きる。くるりと身を回して見れば占い札の正位置よろしく、相手が見える。
知らない顔、だが、これはびっくり。美人である。ぱぁと嬉しげに破顔しながら、金色の瞳を瞬かせて。

「休憩って言うか、寝坊しちゃったの。ほら、ここ温かいからごはんの後に寝てたらうっかり」

芝生の上に胡坐に座しつつ、ぱたぱたと制服を叩く。
厳密には騎士団服ではないが、其れらしく見えるように作ったわけでもあり、実際にこれで参陣することもなくはない。
腕章と騎士団の紋章の入ったケープでも着れば、付ければそれらしくなる。
とはいえ、願ったら叶ったみたく、奇麗な人が会えたらそれはそれで気持ちもよくなるもの。
うっかり、と述べた後にちら、と舌を出してしまうのは、仕方がない。そういう年頃故に。

パルミラ > 「あら、お上手……なかなかの身体能力ね。」

綺麗と言われればまんざらでもない反応を返すことが多いだろうけれど、特に反応を変えた様子もない。
その言葉にネガティブな反応を返していないから、気を悪くしたのではないことは確かだが。
こういう反応を返す場合は大体二通り。自分の美しさに気づいていないか、自分が美しいことは当たり前なのでいちいち反応しないかだろう。

跳ね起きて、身を回しての動きも自然に流れていて、少女の身体能力の高さをうかがわせる。
そのため、つい漏れたそんな言葉。

遠目から見れば騎士団服に見えたものの、至近で改めてみてみれば、細部でいろいろ違っていることに気が付く。
流石に、騎士団服のコスプレをするほど騎士団ラブ、というわけでもなさそうだし、そうすると関係者か?などと考えるが、
少なくとも見知った相手ではない。
参謀部付のため、各師団に行ったり来たりするものだから、師団長や幹部クラスしか流石に頭に入っていないので、
ここまで年若い子なら騎士見習いだったとしても知らなくても自然ではあった。

「ちょうどよい季節になってきたものね。そういうこともあるでしょう。
とはいえ、学院の先生に見つかったのであれば、雷が落ちることもあるでしょうし、
次はうっかりに気をつけなさいね?」

少なくとも己は学院の教師ではないので、逐一どうこう言う立場にはない。
それに、気持ちいい庭園で昼寝をしたくなる気持ちはよくわかる。
だから、共感したうえで、次は気を付けるように付け加える程度。
とはいえ、特に急ぎの幼児がある訳でもなし、少女も慌てて何処かへ行くわけでもないのなら、
立って座ってではバランスも悪い。故に、少女の前に横座りで腰かけた。

カザネ > 「えへへ。まーね♪」

此れ位出来なきゃね、前に出られない。突っ走っていられない。
身のこなし、肉体能力を褒められれば悪い気は勿論しない。する理由がない。えへん、とばかりに胸を張ってみせる。
学院だと指定の制服は確かにあるけれども、真面目に袖を通すのはどれだけいるのやら。
大変なお貴族様だと、カタチだけそのままにしこたま改造を加える……なんてお嬢様やらお坊ちゃまが居るとか居ないとか。
自分はどっちだ?なんて質問はノーコメント。答える気はありません。

……そんな脳内の応酬はさておいて、この美人なおねーさまに見覚えがあるような、無いような。

学院特有の特別教師だか講師の可能性も勿論ある。
同時に、第十師団やら他の師団の拠点等を母親たちに付いて、見に行った時に見たような気もするのは、はてさて。

「ん、そうそう。温かくなってきたのが悪い、とか言ったら……あ、駄目だこれ。言い訳にしたって凄く駄目っぽい。
 はーい、気をつけます。ちょっと反省します。雷が落ちるどころか、殺気向けられるのは流石にイヤかも」
 
何せ、此処は冬でも温かい。差し込む日差しが余計に温かくなったら上乗せで、どん。
嗜めるようにも聞こえる言の葉に少し考え、こくと一瞬だけ神妙に頷きながら上着のポケットに懐中時計を仕舞う。
座る素振りを認めたら、よいせよいせ、とばかりに傍に放り出したものを片付けよう。
鞄に刀と、放り出してたゴミ。一番最後のものは中身が出ないように纏めて、取り敢えず鞄の中に入れればほっと一息。

パルミラ > 「柔らかさも瞬発力もどちらも高いし、きっといい戦士になるわ。」

身体能力を褒めた時の反応から、身体能力に自信があるのは間違いなさそうだ、と理解した。
とはいえ、流石にあの程度では分からない。
『身体能力が高そう』ではなく、『身体能力が確実に高い』少女だなんて、見ただけでは分からないから。

「確かにその言い訳は筋が悪いわね。気候を理由に言い訳をするなら……」

少女の言葉に苦笑浮かべてそう告げて、少しだけ考える仕草をしてから

「心地よい太陽と風がサンドマン(眠りの精霊)を招いてしまったみたいです。
次からはもう少ししっかりと気をもって、眠りの魔法に負けないように努めます。
……やっぱり苦しいわね。」

それっぽくもう少しマシな言い訳を考えてみたけれど、やっぱり苦しい。
言い訳はしょせん言い訳である。

「興味がないことを学ぶのは意味がない、とか貴女くらいの年頃など思いがちかも知れないけれど、
学ぶことは組み合わせて初めて生きるものだから、とりあえず頭に入れておくのも大事なの。
突拍子もない組み合わせを思いついたりすると面白くなってくるけれど、
それでも、最初から入っていなかったら組み合わせることもできないでしょう?

……なんか説教臭いわね、ごめんなさいね。」

傍らに散乱していたものを片付ける様子がどこかちょっと小動物チックで可愛いな、などとつい表情が緩む。
同時に、刀を認めれば

「あら、珍しい得物を使っているのね。パワーよりもスピード&テクニック派?」

王都では珍しい武器のはずだが、鞘に納められた状態で一目見ただけで刀だと看破し、一般的な使い方のイメージ位までは自然と口に出てくる様子を何の気なしに少女に見せた。

カザネ > 「戦士……戦士かぁ。戦士って言うよりは、剣士かなぁ僕は」

魔法の類も覚えがない訳ではないが、それはどっちかと言えば双子の姉の方の担当。
自分が受け持っているのは、姉にない方。真っ先に前に出る方だ。
ただ、戦士と言われるとちょっち違う気がする。
表現として嫌いじゃないし、ごっつくて重い武器や鎧を着て、何処までも走る彼らは戦場の雄に間違いない。
彼らのようになれる、かどうかは……今のこの身体ではピンと来ない。
上着を押し上げる胸元をぎゅうと上から手で押し込み、弾む感触はごっつい筋肉質とは真逆。

「あはは、せんせー、それもちょっと苦しいかも。詩みたいで嫌いじゃないけど、さ?
 ……ここは素直に非を認めるのが、潔いかなー。ペナルティが言い訳の分だけ増えるのって勘弁」

吟遊詩人とかなら、精霊使いとかなら、言いそうかも。そんな気がする。
でも、分からない人や解しないようなヒトにはちょっときつい。非を素直に認めるのは、とても大事。

「……そだね。まだ、色々わかんないとか足りないコトばっかりだけど、
 兎に角学んどけってお母さまからは言われてる。
 じょーそー、ぁ、情操教育的にも、とか何とか。いいよいいよ、お姉さん、教えるってより、考える人って感じがするもの」
 
学んでみれば、気が向かないことも、イヤでも気付く、気づかされることもある。
でも、それも知らなければ判断できない基準でもあり。後になって知らなかったら莫迦を見ることでもある。
そういう指摘、説諭の類は、思わぬ処から聞くことで大事であると思わされたりもする。今のように。
未熟である、というのは、誰よりも自分が、自分達で分かっている。そういう年頃、生まれ故に。
話を聞きつつ、気づいたことを素直に口にする。見た目には騎士っぽい。それも多分、ただの騎士ではないとも。

「そ、刀。スピードはある程度あるに越したことはないけど、ただ疾さが全てを決しない……だったっけ。
 兆しを察して、刃を向け、合わせれば、凌げもするし、すぱっと斬れたりする、と」
 
本の受け売りだけど、と。そう言いつつ、肩を竦めよう。
鍛錬を重ねて理屈は何とか分かった気がする。より深めるために、少女は、少女じみたものは戦いの場も好む。

パルミラ > 「そうね。刀が得物なら剣士の方が自然かも。ただ、軽戦士、というイメージを当初持っていたのよね。
軽戦士は、物理のダメージディーラーであって、同時に回避を利用して仲間の盾にもなれる。
どちらかというとテクニックがモノを言う役割。まぁ、私の視点でしかないし、自分がなりたいものになるのが一番なのだけれどね。」

戦場において、あらゆるタイプを駒として扱うのが役割故に、一般よりもはるかに役割を細分化してみる癖がある。
戦士だけでもざっくり分けて6種類。細かく分けるならたぶん20種類くらい。
極論、剣士も戦士の1カテゴリと見ていたりするから、複雑だったりもする。
ただ、同時にこの辺りはそれぞれの感じ方や一家言にもよるとわかっているから、感じ方を口にはするが、強く押したりはしない。

「そうよね。やっぱり失敗はきちんとごめんなさいするのが一番正しいわ。
別に、謝ってはいけないルールの議論ゲームをしているわけでもないんだから。」

少女が結論出した通り、きちんと謝るのが正しいことは正しいと同意した。
まっすぐ謝られたら、何とかリカバリーできる方法を考えてしまうものだし。

「そうね。お母様がおっしゃることは正しいわ。今はとにかく学んでおく時期。
そうは言っても、理由が分からないと頭に入ってこなかったり、めんどくさくなったりするのも事実なの。
そういう時はね……」

ここで悪戯っぽい笑顔になって

「”話の分かる先生”を見つけておくといいわ。
そういう先生に相談すると、面白い視点を教えてくれるし、つまらないことに興味が持てる話をしてくれるかもしれない。
そういう意味では、学校の先生である必要もないんだけれど、面白い話を沢山持っている人を話が分かる先生として確保できると強いわよ?
あぁ、情操教育にもいいわよね。情操教育だと、特に音楽とか美術とか、考えるよりも感じる系統の勉強がお勧めね。

……あら、目もいいのね。確かに私は教える人ではないわね。考える人、というのは正しいけれど。
時として指示を出す人になることもあるけれど、本来は、献策をする人、になるのかしらね。」

少女の言葉は本質を突いてくるので話していて楽しい。
本来、冷たい印象を与えることが多い己だが、今この場においてはだいぶ笑顔が強く、知人でもめったに見ない表情をよく浮かべていることだろう。

「あら、大分詳しいのね。刀は専門ではないから、聞きかじりのことくらいしか出てこないけれど……
水が方円の器に従って移るように、相手の動きによってそれぞれ対応する心がけが大事、だったかしら。」

全く見知らぬわけではないが、流石に記憶の範囲でしか語れないものは、出しはするけど深くは掘らない。
肩をすくめる少女に微笑んで

「受け売りでいいじゃない。頭でっかちでもまず頭に入れて、そこから体に伝えていくの。
身についたなら、どのルートで身につけても結果は同じだもの。」

そのように、合理的に考えればいい、と笑って見せた。

カザネ > 「……あー、ご本家の方は古くは騎乗して弓も持つ重騎兵、らしいけど。
 当世は徒歩が主流になったそうだから、おねーさまが言うような在り方の軽戦士も多分ありそう。
 ん、どっちにしたって、まだがちがちに定めちゃうには早い、か……な、きっと」

刀なんてキワモノ、メジャーではないものを振り回す以上、口伝混じりの教本、史書は読み込んだ記憶がある。
合戦、戦い方の変遷で色々変わるもの。向こうが言うような分類、細分化だって起こり得る。
さて。自分はどうなるか。そうした型に嵌めて踏襲するか。それとも型に嵌まらない何かを求めるか。
どっちにしたって、その前提をまだまだ満たせてはない。おねーさまが言うような学びがきっと足りない。

「ホント、取り繕うにしたって、ね。限度があるよ。
 たまたま同じ教室になったお嬢様とか、謝れば済むことをあーだこーだとか……」
 
愚痴になりそうで、なりかけて、皆まで言うまで溜息零して口を噤む。
貴族のメンツで、謝れない謝らない生徒もこの学院では珍しくない。別方向でイキる類も。
ああはなりたくないと、心底ばーからしい、とばかりに思いっきり嫌そうな顔で虚空を仰ぐ。

「嫌なのはサボッてもいいとか、も言ったりもしてけど……って、そーゆー時は?」

授業も講義も色々だ。下手な自分語りや思想語りは、辟易する。
そんなのはサボっては良いとは言ったように思うとはいえ、判断がむつかしいのも今の時分では強い。
さて、此処で悪戯っぽい顔が見えれば、真っ向から覗き込むように身を乗り出す。……そういう時は?

「――話の分かるせんせー、かぁ……。っ、あはは。おねーさまとか?
 面白い話が沢山できるひともそうだし、稽古に付き合ってくれるとか、一緒に遊んでくれるひととか、居たら素敵かなぁ。
 感じる系だと、……あー、そっちの方は、ちょっと足りないかも。家で変なのとか武器とかは見たりするけど、ね。
 
 ん、やっぱり。根っからの教える人、じゃなさそうに見えたから。
 献策ってことは、あ。あれかな。軍師とか、参謀の方……か。うん、口に出してみたら割合しっくりくるかも」
 
そういう年上は、先達は、まだまだ居ない。足りない。
そういう意味ではやはり助言してくれる文字通りの人生の先輩は、ろくに年月を経てると言えない身には大変嬉しい。 
聞く言葉の流れを頭の中で辿っていれば、今話す相手が実に其れらしく見えてきてとても心地が良い。
美術、音楽的な方面は、自分達の家ではちょっと弱い気がする。調度品の類がない訳ではないが、これは!という絵画とかは欠けてそうな。
片親の方のシュミもあるかもしれないが、と思いながら、笑みを湛えるさまにはた、と気づく。もしかすると、とばかりに。

「デキる人があんまり居ない武器だよ?僕だって、伝来した書物頼み。
 硬くならず柔軟に、機に臨めば応じ変じよ……みたいな? そのためにはまだまだ、場数踏まないと……っ、と」
 
学院の講師、教師で刀を持つ者は何人か居たように思うが、独学の域を出ない。
とは言え、隅々まで読んで咀嚼し馴染ませられる才能がどれだけいるか、ということでもある。その知見でも相手の言葉は頷ける。
水のように、という喩えは大変道理。硬さ、重さばかりが全てではない。それだけで測れない。
頷きつつ、よっ、と声を出して立ち上がろう。立ち上がった姿は向こうの背丈に大きく負ける。抱きつけば顔を埋められそうな気もするが。

「取り敢えず、次の授業の時間が近いと思うから……おねーさんが言ったみたく出てみるね。
 あ、名乗ってなかった。僕はカザネ――カザネ・フェーベ・シュタウヘンベルク」
 
先程見た懐中時計の時刻を思い出せば、今から向かうと次の講義、授業の時間に間に合う、かもしれない。
そっと混じるには良い頃合いだろう。転がした得物を腰に巻いて吊るし、鞄を拾って、髪をさっと整えながら名乗ろう。

パルミラ > 「結局は、人の頭の数だけスタイルもあるから、ね。私はそれを勝手に分類する人。
そうしないと、使うに使えないでしょ?
ええ、今すぐ決めるような年齢じゃないし、いっそ決めずにやりたいようにやってもいいと思うわ。
やりたいようにやって型ができたら、それっぽく分類してあげるわね。」

結局は、そういうものだとあっさりと。
だから、少女は少女のままでよいのだろう。名前は勝手についていくのだから。

そうしてれば、愚痴になりかけて口を紡ぐ様子。
その様子に軽く肩をすくめてから

「まぁ、良くある話ではあるけれど、本当は貴族だから謝れないといけないのよねぇ。
できないと、時代から取り残されていくだけなんだけれど。」

この辺りも意見は合致した。なんだかんだで似た者同士なのかもしれない。本質的には。

「嫌だからの理由にもよるかしら。勉強の内容が嫌ならば、”いい先生”に教えてもらえばいいんじゃない?
担当教師が嫌ならば、別のコマに出ればいいかも。学院は確か、一科目一教師ではないから自分に合う先生を探すのも手ね。

……さぼってもいいときは、前者の時よ?後者の時で、別の先生で合っているならつまらなくなくなるでしょ?」

一般論とはかけ離れた返答を返す。一般論なら精神論に行きつきそうだけれど、パルミラは大体において精神論が嫌いだ。
頑張れで頑張れるなら、誰も苦労はしないのだ。

「私?……まぁ、時間があるときなら構わないけれど。
ええ、そうね。今あなたが言った人たちは全部いい先生だわ。遊び方だって教えてもらった方が間違わないしね。
あら、そうなの?……なら、今度演奏会とかに行ってみる?一緒に。情操教育にならいいと思うわ。

……ご名答。私は参謀よ。騎士団参謀部。今日は戦略戦術の外部講師として、ちょっとだけ教えてきたの。」

逆にパルミラは頭を使う系統のものが充実している。武器も振るえなくはないが、そこまで強いわけではない。
いや、達人に比べれば、というだけであって、超人が多すぎる騎士団内では中の上といった程度の意味。
十分と言えば十分だが、武器の扱いはいろいろな達人に学んだほうが良いだろう、と考えていた。

「人から教わるなら、東方から連れてこないとよねぇ。もしくは、東方人を探すか。……本をあさったほうが早い気もしてくるわね。」

自分で言っておいて、ひっくり返す。さすがにそれは難しいか、と。
とて、場数を踏まなくちゃについては笑って頷く。それが一番正しいことだ、と。

そうこうしていれば立ち上がる少女。それに倣って己も立ち上がる。
女にしてはやや大きめの身長ゆえに、確かにそこそこたわわな二つの果実に少女は顔を埋めかねない。
いや、その前に自分より豊かな少女の果実が自分の腹部に当たるのが先だろう。

「ええ、行ってらっしゃいな。新しいものが見つかることを祈ってるわ。

あぁ、言われてみれば。私も名乗りを忘れて……あら、その姓ってことは、アマーリエ師団長のご家族でいらっしゃるのね。」

流石に師団長クラスは全員頭に入っている。故に、直ぐに同姓の師団長を口に出した。
その後で、ほんの一瞬だけ考えてから笑み深め

「私はパルミラ。パルミラ・コーンウォリス。
良かったら、アマーリエ様に伝えておいて?
パルミラが、近々御機嫌伺に参ります、って。

別にアマーリエ様にいい顔したいってわけじゃないけれど、あの方の知己ならば、いいわ。
私の分かる範囲に限るけれど、あなたの”いい先生”の一人になってあげる。
もちろん、アマーリエ様にご了承を頂けたら、だけどね。……よろしくね、カザネ。」

自分も軽く身を整えて、笑みを深めてそう告げれば、とりあえず、校舎に入るまでは共に向かおう。
校舎に入った後は、貴族のあいさつとしてのキスを向けてから、自分は校舎から辞していく。

なお、カザネの「遊び」とパルミラの「遊び」のイメージは違っていたのだけれど、最後のキスで誤認させたかもしれない。
とはいえ、気が合う二人だから、そのような関係になるのもそう遠い未来ではないことだろう。

カザネ > 「あはは、言えてる言えてる。……あ、図書館の本と同じか。ごちゃっとされてたら欲しいのが分からないのときっと同じ。
 分類されちゃうー♪ 僕流って言っちゃうと何か変な気分だけど、その時はお願いしちゃうかも」
 
事の解釈の仕方、認識の在り方は、声に出すと学んだらしく出る。
図書館の返却場に堆積された本の山をふと、思い出す。
あれを丁寧に一冊一冊所定の書架に収める作業こそ、分類の工程のイメージの認識にしっくりと来た。
笑い声たっぷりに声に出して、時があればと頷こうか。

「ホントにね。後ろから蹴っちゃおうかな、なんて思う位の無様は……晒しちゃダメって思い知らされるって感じ。
 取捨選択は、確かにそうかも。同じことを別の人が教えてるのは、うん。ある。
 一人しか教えてないなんて、あんまりない気がする。
 サボっていいのは、勉強の内容が嫌な時だけ――、覚えた。イヤーな教師は色々もたないから、続かないや:
 
共通項めいた意見の合致を確かめつつ、嗚呼、なるほど。次の話題にも通じるかもしれない。
ノートやペンをひっくり返しそうな位に、合わない教師は確かにサボるしかない。
どうしても必要なコトなら、よーく調べて然るべき教師に頼み込むが一番危なげない。間違いない。いいことを言う。

「やったー☆ その時はよろしくお願いしちゃいたいかな。ふふ、おねーさまに教えてもらう遊びも面白そう。
 演奏会、かぁ……。いいかも。おねーちゃんも居たらとも思うけど、ちょっと秘密で行ってもいいかな。
 
 ――やっぱり。お母さま達に混じって幕舎とか本拠とかに居た時のと、同じ匂い、雰囲気がしたから。」
 
軍略の何たるか、までは深くない。この歳で其処まで者と出来る天稟は、神様ももたらしはしなかった。
アソビという言の葉に、思いっきり唇の端を釣り上げ、何処か艶やかに笑いながら、演奏会と聞いて興味を示す。
軍楽は聞くけれども、貴族たちが催すような演奏会等には縁がない。まだない。
続く言葉には、認識が当たれば得心気に首肯し、感じた所以の端を口にする。騎士見習いとして、自分の親の所には出入りするから。

「東方人なら学院に何人か見かけるから、刀を学ぶときは頼んでるよ。
 実際に見ないと、分からないこともあるし、……しーかたないこともあるけど学んでくるね。
 ぁ、やっぱり分かっちゃうか。せーかいだよ。僕の二人いる母親の片方。
 
 パルミラさん……あっ、パルおねーさまって呼んでもいい?駄目なら仕方ないけど。
 言伝は承ったわ。ちゃーんと伝えとく。きっと二つ返事位でりょーしょー♡してくれるんじゃないかなー、……あ」
 
学ぶにあたっては、余所者であろうとも関係ない。出来る人間にこそ学ぶのが上達の早道。
参謀となれば、王国の師団長の全ては網羅していよう。故に己が何者かを直ぐ悟るのもまた、大変得心が行く。
立ち上がる姿と共に校舎に向かいつつ、言伝に頷けば丁度入口に差し掛かる。
入った後に落ちるキスに、目を瞬かせ、どく、と鳴る何かを、声にならない声を零していれば、辞し往く姿にきゃー♡とかわーとか、喚く声が聞こえるかもしれない。
誤認、勘違いでも、若しかしたら――、とばかりに期待めいたものを渦巻かせつつ、教室へと駆け込もう――。

ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」からパルミラさんが去りました。<補足:詳細は画像とコメント参照>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 庭園・温室」からカザネさんが去りました。<補足:145cm/銀髪金眼巨乳/詳細はプロフ参照>