2025/08/22 - 23:21~00:04 のログ
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 ラウンジ」にルーベルさんが現れました。<補足:リミット眠気まで/後入り、別部屋・別シチュ移行、私書での呼び出しなどいずれも歓迎>
ルーベル > 学院のラウンジのひとつ。
王侯貴族だけでなく平民や外部からの来訪者にも開放されているそこの一画に、幾つかの視線が集まる。
窓から離れた壁際。上品な照明に照らされる席。
講師のひとりが、そこで過ごしているから。
その講師が、過去に戦働きで功績上げた者であるから。
講師の前のテーブルで、ぽよぽよと赤く透けた身体の、スライムが弾んでいるから。
初老の講師の従魔であるスライムは常日頃、彼の肩やら頭やら足元やらにいて、学院で男と関係ある者たちには馴染み深い存在。
けれどもその内包する魔力は主から供給されるだけあってか、卵より少し大きいくらいの見た目には見合わない。
魔力を読み取る力を持つものは、恐る恐る、かつ、興味深く。
そうでないものは単純にその従魔の姿に気を引かれて。
中には、ぱっと見は愛らしいその姿に黄色い声を上げる若い生徒もいる。
「人気ものだのぅ、クント」
懐から角砂糖ひとつ取り出しては、ひらりと揺らす。それに合わせて従魔のスライムが右に左にその液体が詰まった袋のような身体をにゅい、にゅい、と、動かす。
ぱっと放ってやれば器用にキャッチして、透ける体内で解かして、味わっているかのように消化していって。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 ラウンジ」にD・ミカエラさんが現れました。
D・ミカエラ >
自主研究のため、一般人の立ち入りも許可されている学院の一角。
情報収集もかねて訪れてみればラウンジの奥で何やら学生や訪れた一般人がざわついているのが目に留まり。
「何かな。面白い物でもあるなら見てかないとね」
興味をひかれればラウンジの奥に進めば貴族講師が座る席にいる人物が目的であるとわかり。
どこかで見た顔だと思い出すように首を傾げるがすぐには思い出せず。
いずれにしても遠巻きに見ている他の人たちの反応を見るに有名な人物なのだろう。
ならばここでコネを作っておくのも悪くはないと判断し、人だかりから抜けて踏み出せば相手に近づき。
「こんにちは。
随分、強い魔力を持ったスライムをお持ちですね」
魔法に対する知識が豊富というわけではないが、エルフの血のおかげか見れば大枠の魔力量は感知でき。
明らかにスライムとしては規格外のそれを話の話題としながら相手に声をかけて。
ルーベル > 砂糖を貰って嬉しそうに揺れるスライム。
その砂糖も高級品なだけでなく、男の魔力を少し含ませているから、従魔にはごちそう。
きちんと感情…といえるのか分からないが、喜色めいてアピールするよう跳ねるのを見ていれば掛けられる声。
そちらに向けば少々刺激的な格好の、長い耳が特徴的な女性。
「うむ…ご機嫌いかがかの、お嬢さん。
もう何十年も私の魔力を与えておるからのぅ。そなたは…どこかで会ったことがあるか?」
暗金の瞳細めて、相手を見やる。
どこかの夜会だったか。それこそ学院だったか。どこぞの貴族と共にいたのを、見た気がする。
純粋な妖精種ではない魔力の気配。
知的にも見える眼鏡の奥の瞳はどこか抜け目なさそうなふうに見えて。
艶めかしい肌にところどころ乗る紋様は野蛮にも、妖艶にも映るだろう。
魔導師貴族はといえば…おそらくは、ハーフエルフらしい彼女の人よりも豊富な魔力と、どこか剣呑な気配に興味を覚えたようで。
D・ミカエラ >
「どうだったかしら。
私も色んなところに顔を出させてもらってるから全員は覚えていないもの。
もしかしたらどこかで”接待”させてもらったこともあるかもしれないわね」
相手の向かいに座り、訪ねられればまた小さく首を傾げ。
やや挑発的な笑みを浮かべながら最後は少し声を下げて言葉にして。
「どっちにしてもちゃんと話すのは初めてだと思うよ。
私はミカエラ、よろしくね」
相手に近づいてよく見れば人間ながらに大量の魔力を有しているのをこちらも感じ取り。
同時にまるで魔族のような魔力が混ざっているような気配に興味を強め。
名前を名乗りつつ軽く片手を伸ばし、貴族相手に躊躇なく握手を求め。
ルーベル > 接待、と聞けば、暗金を僅かに細める。
貴族に付き従う女が強調していうそれなど、大抵は一つ。
向かいに座る女の不遜な態度を見れば、貴族が時折繋がりを持つ裏稼業の類かとあたりを付ける。
彼女がこちらの魔力を探るのも悟るも好きにさせる。
魔族の核を取り込み己の力としたそれは、エルフたちにも劣らぬ濃ゆい魔力を持つだろうか。
「ルーベル・アルカヌム。伯爵位を賜っておる。ここでは、一講師だがのぅ…」
気軽に伸び来るその手を握り。
友誼の挨拶を表面上は結びながら。その繋いだ手から、どうやら興味があるらしい自身の魔力を流し込んでやる。
魔の力を自らのものと昇華し、経験と技術で練り上げ今なお研鑽続けるそれ。
そこに、取り込んだ魔の特性。淫らな力をたっぷりと乗せて、堪能させてやる。
抵抗を間違えれば。途端に、その魔力に胎が屈服したがるようにすら、なるかもしれない。
D・ミカエラ >
相手と手を結んだ瞬間に流れ込んでくる魔力の流れ。
それを感じ取れば抵抗はせずにそのまま受け入れつつ。
自らの魔力と混ぜ合うようにして体の中に溶け込ませていけばビクっと肩が軽く震え。
まるで内側から犯されるような快感に子宮が震え、普通の女なら魔力だけで正気を失いそうになるだろうが。
持っているエルフの魔力と、様々な種と交わった経験からむしろそれを楽しみ。
「っふぅ……ふふ、ずいぶん素敵な魔力を持ってるね……。
もし、都合がよければアルカヌム卿の研究を見せてもらえないかしら。」
熱のこもった吐息を一つこぼし。
周りに怪しまれないように手を離しながら相手に提案して。
ルーベル > 「ほう」
流し込んでやる魔力を無効化するでもなく、抵抗するでもなく。
受け入れ自身の中で馴染ませて、持ち前の魔力と混ぜてゆくのを見れば、楽し気に声を漏らし。
それでも、しっかりと影響は受けたのか。楽しむことを優先したのか。
吐く息がどこか艶めいたものになり、声にもどこか先までの不遜さが鳴りを潜めれば、小さく頷いて。
「私もそなたに興味が沸いた。よかろう。私の研究室のほうに案内しよう」
そう告げれば先に席を立ち、彼女に今度はこちらから手を差し出す。
女が魔導師貴族の手を取るなら、そっとその手を引いてエスコートしていって―…。
D・ミカエラ >
「ありがとう」
相手が承諾してくれれば合わせて立ち上がり。
テーブルを回って近づき。
差し出された手を取ればともに研究室へ案内されるままに歩いていくだろう。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 ラウンジ」からルーベルさんが去りました。<補足:リミット眠気まで/後入り、別部屋・別シチュ移行、私書での呼び出しなどいずれも歓迎>
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 ラウンジ」からD・ミカエラさんが去りました。
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 身分混合クラス 大教室」にラーラさんが現れました。<補足:ちみっこい/長い青色髪/普段は隠している同色の尻尾/でか角/>
ラーラ > 「なるほど…。水の魔力は…うーん…」
身分混合クラス
貴族や平民が混ざり合って勉学する場所
教室は他にもあり、貴族と平民で別れている
そのため、少女が見る限り結構な割合で貴族と平民は分かれて授業を受けることが多いのだが…
少女は、ここで授業を受けて…いろんな話を聞けるのが楽しいと思っている
だから、平民も混じるここで自習することも多い
今勉強しているのは魔法の事
将来、戦う職に就く気はないが、生活にも魔法というのは便利だ
自分にはそこそこの魔力があるらしいので生活に使える魔法くらいは覚えておいて損はないだろうという考え
かりかり、かりかり……
今は授業もない時間だ
だから、教室には人は今のところ居ないが…逆に、教室を覗けば何やらデカい角の少女が勉強している様を見ることが出来るだろう
ご案内:「王立コクマー・ラジエル学院 身分混合クラス 大教室」にオズワルドさんが現れました。<補足:ラジエル学院制服>
オズワルド > 「あー…間に合った…!」
カバンを片手に、どうにかと言った様子で教室前にたどり着いた様子の男子生徒が一人。
懐から取り出したハンカチで汗をぬぐいながら、まだ授業はじまってねえよな、と。
正確に時間を計れる時計など持ってない身ゆえ、大丈夫か不安げに教室内を覗き込むも。そこにあったのはデカい角が生えた少女が一人。
いや、あれ少女…?置物か何か…?そう勘違いするほどにサイズ感が異質だったのだけれど。
あ、動いてる。
勉強している様子に、そんな感想が一つ。
「…ちょうどいいから聞くか。」
そう呟けば、教室内に足を踏み入れて、てくてく歩いてそちらに近づいていき。
「すいませーん、今日の水系魔法学の授業、まだ始まってませんよね?」
横合いからそう声を投げかけた。
ラーラ > かりかり
この学校では、忙しい貴族も居るからか授業を選びやすい
自分はこの後授業は無く、この教室も空き教室だったはずだが…
「…?、水系魔法学なら、向こうの棟だったはずですけど…」
授業が始まる直前なら、もっと人が集まってきている
流石に一人二人で始まる授業は無い
今ここに居るのは、かけこんできた男子生徒とでか角の少女だけだ
「…もしかして、教室、間違えちゃいましたか」
思い当たる可能性を口に出す
学園は広いし、授業の場所も…少女からしても少しわかりにくい
かーん かーん かーん……
そんな時、不意に鐘が響く。授業開始の合図である
「今から行っても、間に合いはしませんねー……」
どこか憐みの眼で、相手を見よう
でか角以外は、ちらりと除く八重歯や、尖った耳が特徴的な少女だ
見ようによっては、謎の少女と邪魔が入らない二人きり…の状態だが
慌てて走ってきた相手にとっては不運というかそれどころではないかもしれない
オズワルド > 「…はい?」
ムコウノ棟ダッタハズデスケド?
返ってきた予想外の言葉に、一瞬動きが固まった。
ちらり、振り返った視線が教室の窓の方を見やる。そういえば、目当ての教室は日当たりが良いからよく日光が差し込んでいたはず…。
見た先の窓の方は、日当たりがあまりよくなさそうだった。
「ええ…まぁじでぇ…?」
唖然とした声に重なるように響く鐘の音。
それによって知らされた事実は一つ。
遅刻である。
「…あ、モウムリ、心折れた。」
問いかけもせず、少女の隣の席の椅子を引いて腰かけた。カバンを適当に机の上に置き、それを枕にするように頭を乗せる。
うつろげな視線が、隣の少女の顔を見て。
「…そんなわけで、オレはここで心折れて崩れ落ちているわけですが。
そちらさんはなんでまた空き教室でお勉強を?疲れたオレのおしゃべりに付き合ってください。」
なお、男子学生の体はちょっと草の香りが強い。鼻先に香ってしまうやもしれず。
ラーラ > (なんでこの人、隣に座ってくるんだろう…)
教室を間違えたらしい男子生徒
身なりはそれなり、ただ自分が覚えている貴族同士の繋がりにはこんな男子はいなかったはずなので平民…だろう。多分
ただ、それでも差別するつもりなどはない
同じ学び舎の者同士、特に嫌悪する理由は今のところないが…距離の詰め方にはびっくりしている
けれどその場からは逃げることもなく、少し体を逃がしただけ
少女からしてみれば、角が当たりそうで危ない位置に見えたのだ
「…まぁ、気持ちはわかる
――私は自習。ここは広いわりに人が来なくて落ち着くし…
初級魔法なら誰に憚ることなく、ここである程度練習もできるから
教練場は、授業以外だと使いにくくて…」
魔法は理論だけでなく実践も重要…とは先生からの言葉だ
実際に自分の中を流れる魔力の感覚を掴まないと、確かに発動はしにくいように感じた
だからこうして授業の予定の無い教室を見つけては自習しているのもある
質問には詰まることなく答えよう
今のところ、男子生徒に対する印象はフラットであるから
「…で、あわてんぼうの君…、あ、私はラーラ
もし授業に行く気がなくなったなら、ここで勉強していけばいいんじゃない?
教科書もノートもあるんでしょう?」
口調はちみっこい割に砕けている
所作も丁寧で、声音には優しさが滲んでおり…角でよく見えないかもしれないが口元も微笑んでいる
困っている人は、それなりに助けたいと思う性分ではあるのだ
オズワルド > 「あー、なーる。」
なるほど、の。ほど、がつかない軽い話し方。そんな調子が、貴族ではないことを裏付ける。
ただ、貴族じゃない癖にどこかなれなれしいのは、身分を気にしないの押しの強さか、それともただ無遠慮なだけか。それは相手が受けた印象次第。
「顔見たことないし、新入生か貴族クラスかな。その辺の立ち位置だと、教練場使いづらいよなー。
勉強しながら魔法練習は外じゃめんどくさいし。オレも良くやってたわ。」
わかるぅー、って緩い肯定感を乗せる言葉。
まあ、カバンを枕にしているせいで、首は縦ではなく、横に動いているのだが。
顎を引いている動きだから、一応頷きではある。
「ん。オズワルドです、よろしくラーラ。
…授業なしで勉強?あぁー……、」
悩むように声を上げる様子は、たいそう億劫そう。でもなぁ…単位落すのもなぁ…。
「やるかぁー…。
やるけど、ラーラ、何かやる気出るような言葉とかご褒美とか出てこない?」
そんな身勝手なお願い事は、流石に冗談交じり。
枕にしていたカバンから頭を持ち上げて、カバンの中から取り出すのは教科書と、端っこが若干擦り切れているノート。
残り何ページあったっけ…とか小声でつぶやきながら、端から端までびっしり文字がつづられたページを捲っていきつつ。カバンの中から鉛筆も引っ張り出した。
ラーラ > 別に自分は貴族に対して特権意識を持っているわけではない
もちろん、良いごはんが特に苦労せず食べられたりするのはあるけれど
それはそれとして、腹の探り合い渦巻く貴族の夜会などに出向き、将来は誰か…おそらくは好きでもない相手と夫婦となる
そういう側面もあるとわかっている
逆に平民も…日々の暮らしは苦しいだろうし、逆にそこから生まれる喜びや自由もあるだろうと思っている
だから、砕けた口調で接して来ても気にしない
学院という場に居る以上は対等な学生だと考えている
「そ。スシュノヴァ家長女、ラーラ・スシュノヴァ
っていっても、家督はお兄ちゃんが継ぐから…そんなに偉くない。気にしないで」
少女からもまた、気安い口調
鞄を枕にしていれば、多少は表情が見えるだろうがやはり正面で向き合わないと
角による、男子生徒の視界占有率はかなり高い
「オズワルド…。ああ、女子で話題になってるすけべな人ね。貴族には珍しくないけど…
もしかして、授業云々は嘘で…誰かにすけべなことしようとしていたの?」
名前を聞いて、女子ネットワークに引っかかったのか。
くすくす笑いながら、ペンは止まらない
貴族の方がもっとえげつなく詰め寄ってくるものだから、学校で噂になるすけべな平民ぐらいなら可愛いものだと思っているちみっこである
「ご褒美…って。勉強は自分に返ってくるものでしょ。それがご褒美なんじゃない…
――はぁ。なに?問題出来たらよしよしでもしてほしいの?」
至極真面目なことを言いつつ、それでも一度ペンを止めて顔を男子生徒へ
妹が居るから、そういう扱いにも多少慣れていて…呆れと諦観のジト目を向けよう
本人はまだはっきりと自覚していないが、人ではない縦長の瞳孔の視線である
オズワルド > そんな貴族側の少女のやさしさから許されているとも知らない男は。
――なんだか呼びにくそうな家名だから名前呼びで良いな…。
なんて考えていた。流石に口にはしないし、おくびにも出さないが。
「デ…、
…お兄さんはすごいんだなー、としか言えんな。縁遠すぎて。」
でかいな角、と言いかけたのはそっとごまかすように別の話題にすり替えた。しかし、でかい、実際でかい。
ごまかそうとしたくせに、しげしげと角を眺めてしまうくらいにはでかすぎる。占有率高すぎて…。
「失敬な。スケベなことをするなら授業以外でやるとも。授業中は、授業料かかってるんだから真面目に勉強するさ。
だから女子ネットワークに勉強はまじめにやっててカッコいいよって流しておいてください。」
スケベ扱いされるのはもはや慣れ切ったものにつき、別に恥じらうようなこともないのだけれど。
其処ばっかりはまじめにやっている旨はしっかり伝えていく。
キリリと表情をひきしめてカッコいい顔のそぶりをしながら願望もしっかり伝えていく。
「勉強は自分に帰ってくるけど、労力と結果が釣り合うとは限らない苦行にもつながる行いなんだよ。
それを継続的に行うためには、学ぶ喜び以外にも、達成感やご苦労さまの気持ちを自分に与える必要があるんです。
というわけで、1時間頑張ったら抱っこさせて。問題は解いても、正解わからないだろうし。」
正解がわかるなら、学生ではなくて専門家。勉強範囲はそんな内容なのだ。
じぃ、とこちらを見るジト目に真摯な瞳を向けた。オレは、がんばって抱っこしたいと思っている…!
…眼も人と違うんだなー、は。心の中に浮かんだ感想。
「同じ角持ちでも違うものだなー。」
なんて言葉は、小さな声だけど、きちんと声に出したもの。
ラーラ > 実際呼びにくい名前ではあるから
スシュノヴァ家より位の低い家は大変だな、なんて思うこともある
それはそれとして、自分も噛みそうになるのはご愛敬
「優しいお兄ちゃんよ。私より千倍は強いけど
まあ、気にしなくていい事。別に敬われたいわけじゃないし」
角への視線には気づいている
ここ数か月、ひたすら浴びせられた種類の視線だ
今更気にするほどでもないから、次の話題へ
「残念。女子ネットワークは多数決なの
私が例え反対しても、他がすけべだって言ったらオズワルドはすけべ扱いよ」
ああ無常
貴族同士とはいえ、ラーラのこの性格であるから爵位の違いで差別はせず
グループでそうと決まったらそうなってしまうのだ
「…その時は苦行でも、後から『ああ、やっといてよかった』と思うらしいわよ。お父様曰く
…だっこって。子供じゃあるまいし」
急に出された条件に、いぶかし気な顔をする
これは抱っこだから!とか言いつつお尻や胸に触れる気ではないだろうかという疑念の眼だ
けれど返ってくるのは…純度100パーセントの綺麗な目だった
どうせ角が邪魔で中々感触など味わえないだろうけど、それでもいいのだろうか…と思い
「他にも角持ってる人いるんだ。どこかからの移民かな…それとも…。
と…、抱っこは、3分だけ。後、手は私の体に触れないこと。それならご褒美として、いいよ」
どうにも、いつも腹の探り合いをさせられているせいか…
真摯に、すけべ目的か微妙なラインの要求には少し弱い
渋々条件を付けて承諾しよう。おさわりはNGだが一応はだっこされてあげる、と
オズワルド > 「嗚呼無情。流石のオレとて、最近はいろいろ控えてるんだけどな…露骨なのは。」
少なくとも、露骨に目撃されて噂されるようなのは。
ただ、男子から話を聞けるなら、娼館行ってるとかそういう話が伝わっている可能性はある。
女子ネットワークまでつながっているかは定かではないが。
「しかし男子ネットワークとは違うな、多数決なのか。 男子なら、なんかやべー話を持ってきた奴が偉かったりするが。」
なお、平民貴族混合の場での話である。
男女の違いに、少しばかり不思議そうにしているあたり…女子多数の場への理解が足りてないことは如実である。
「それはつまり、学んでいた最中は 面倒だな って思ってたって話じゃないか?」
はて?と首をかしげる。
なにより、貴族の旦那様と学ぶ内容が違いすぎるから、実感もあまりなさそうだ。
「たぶんイイトコの子だね。肌が綺麗だったし。この位の…」
と、片手で高さを示したのは、腰より少し高い程度の位置。
「ちっちゃい子だった。
いいじゃん、抱っこ。
可愛い女の子をぎゅっとするだけで満たされるものはあるんだよ。
オッケ、3分ね、3分間膝の上に乗せて抱っこ。 手は振れないけど、腕を回すのはありだよな。」
そうと決まれば、とばかりに。教科書とノートを開いて勉強開始。
視線はきちんと教科書とノートの方を向いている様子から、勉強事態には取り組む姿勢はあるのだろう。
ただ、長持ちさせるには、色々利益が必要なだけで。
ラーラ > 「あはは。…女子ネットワークについては…すけべを牽制するためについた、私の嘘かもしれないよ」
などと軽口も交えつつ
視線は前に戻してペンを動かし続ける
「そうそう。きっと思っていただろうけど…
勉強していたら対応できたかもしれないこと、があるのは悔しいでしょう」
運命だのなんだの
仕方のないことはあるかもしれないが、知識があれば避けられることもあるかもしれない…と
お姉さん顔で言えば、勉強に意識を戻し始める
「…まあ、あり。だけど、主導権は私ね
やめてって言ったら止めること。――――……」
それを言ってから…少女からは反応が無くなる
話しかければ多少答えはするが、勉強に集中している
時折顎に手を当てて悩み、さらさらとまた書き始め…質問などがあればそれにも応えよう
講師は居ないが、予習という意味では有意義な時間となっていく…はずだ
そしてそのまま時間が経てば…懐から懐中時計を取りだして
「…終了ね。ん、んー………!」
勉強時間が終わったことを告げよう
軽く伸びをして、体をほぐす
彼女が持っていた紙にはびっしりと魔術理論が書き記され、問題が解かれている
更には、自分なりの知見まで添えて…先生からの評価は高いものになりそうなものだ
「で、そっちはできたの、オズワルド」
しっかり集中できていたなら、その視線は幾分か柔らかいものになっている。出来栄えを聞いてみよう
オズワルド > 「事実過ぎて嘘に聞こえなかったからセーフ。」
言われててもおかしくないし、なんならそういう嘘話までささやかれていてもおかしくない事実は把握している。
かり、かり。鉛筆の先がノートを掻く音が小さく響き始め。
「それはそう。だから真面目に勉強はやる。
やるけどさー、それはそれとしてやっぱご褒美は欲しいって。頑張った後に甘いものとか、欲しくない?
そういうご褒美があるからこそやる気が出る、とか。」
お姉さん顔する相手に、食い下がりはするあたり諦めが悪いか、或いはそうして学んできたかのどちらか。
あり、の言葉が聞こえれば、ちら、とそちらを見て、にまりと悪い笑みを…いや横顔じゃなくて角が見えるな…?
はて、と首を傾げた。なんか思っていたのと若干違う…。角がでかいからかな…。
そんなわけで、進んでいく時間。
一部、この文字なんて読むかわかる?なんて古い魔法文字について尋ねたりもしたりした勉強風景だったけれど、学んでるうちに時間の進みはすっかり忘れる。
…時計とか持ってないから、時間間隔があいまいなのは、ある。
なので、時間が来たのに気づいたのは、終了ね、の言葉が聞こえてから。
「んー…ちょっと待って。
――La.Ta.Lu.Ia.Ha.Ia.」
片手で待って、の仕草をしながら、もう片方の手のひらが上を向く。
歌うような詠唱に応じて、こぽりと手のひらの上に浮かび上がる水玉。
ひとつ、ふたつ、いつつ、ななつ、たくさん。指先サイズほどの水玉がたくさん浮かび上がり、流れるように動き、最終的にこぶし大より大きな水球に変化して…
「…ていっ。」
がぶ。 水球にかみついた。
ごくん。ごく、ごく…、んく、ごくん。
全部飲みほした。
「よし、出来たわ。飲み水を呼び出す魔法。」
やったぜ。見せつけるようにガッツポーズ。
ラーラ > 「私の場合は家族が褒めてくれるから、それでいいの
いい成績を取って、安心してくれるのが一番なんだから」
そう言って、勉強に集中する
悪い笑みは、少女からも見えなかった。それもこれも角がでかいからである
横顔を見ようとするのが、一番難易度が高いかもしれない
実際、重たいのか…首を休ませるため、たまに背もたれに体をもたれさせてもいた
そんな中、勉強時間が終了すれば…その成果を見る
飲み水の生成というのは、意外に難しい
構築が甘ければ、とんでもないものが混じったり…泥水になってそもそも飲めなかったり
魔法で何かを出そうというのは、構築が難しいのだが
しっかりと生み出した水を飲みほした男子生徒に、感心の眼を向ける
「すごい。私だと成功率は四割くらいだから…
――んん、まあ、これだと…、勉強不足を理由に断るのは、無理かぁ……」
どうやら、成果が無ければそれを理由にご褒美を延期にするつもりだったらしい
初対面の男子だから、できるだけ断りたかったのだが…
真摯な目と、意外な成果に驚くばかり
目に見える成果を出されれば延期の手は使えない
そして…約束を守らないのは、良くないことだろう
「じゃあ、はい。ちょっと場所あけて。乗るから」
なら、さっさと済ませてしまおうという考えで
懐中時計を手に持ったまま、腰を上げて立ち上がる
特に異論なく、相手が場所を空けるなら…角の重みで少し重い体が膝の上に乗るだろう
……後頭部は確かに見えるが、やはり角が邪魔だ
側頭部から生えた巨大なものが、またも男子生徒の視界を占有しにかかる…
オズワルド > 「家庭的な女子か。
家族仲いいのはちょっとうらやましいね。
オレはもうほぼ独り立ちっていうか蹴りだされたしな…。」
勉強の合間に、そんなボヤキも一つ混じった。いやというわけではないが、懐かしむくらいの声音。
ともあれ、勉強の時間は終わり。ものの見事に成功した飲み水の魔法に、どうよ、と堂々胸を張って。
「音声詠唱込みなら、一度成功したらいくらでも使えるからな。良い魔法を覚えられた…これで冒険先で水不足で死ぬことは無くなったぜ。」
また一つ、稼ぐための手札が増えた。にんまりと嬉し気に笑ってる。
「む。さてはオレの勉強姿勢を疑ってたな?
言ったろ?オレは勉強はまじめにやるって。」
流石に信じるだろ、なんて。悪戯好きな子供がお姉さんに自慢するように、にやりと笑って見せた。どうよ。
「いえーい、やったぜ抱っこだー。」
乗るから、と言われたら、座りやすいように椅子を引いてスペースを作ったり腕を一旦退けたり。
膝の上に貴女が座ったら、ほい、と腕を腰に回してやわく支える形にしつつ――
「あー…柔らかいし暖かい…癒される…。
後、髪良いよな、ラーラ。毛量多くてきれいなの触ってみたかったんだよね…。」
すり、と。角でも隠せない後頭部。青いきれいな髪に、懐くように頬をすり寄せた。
…ちょっぴり香りも嗅いでみたのは内緒だ。
ラーラ > 「ふぅーん。私は陣を書く方が好きかな
音声だと、間違えた時のリカバリが効きにくくない?
ああでも、冒険するなら音声が必須かあ…って、冒険者だったんだ」
今更ながら、そこに驚きつつ
「ええ。当たり前じゃない
すけべなんて言われて、授業開始ギリギリに駆け込んでくる人を頭ごなしには信じないよ
ま、成果を見せられたら信じるしかないけど」
と言いつつ、意地悪にちょっと勢いを付けて膝の上に乗れば
支えられて膝の上に安定して座ることが出来る
けれど、それ以降の行動は…少女からしてみれば背筋が寒くなる行動だった
「ひっ、そ、それは流石に変態じゃない!?
髪に何かするのも禁止!何をやってるのよ、何を!」
自分の予想外の行動だったのか、きゃんきゃんと吠える
耳が敏感になっているから、変態的(と取れる)発言にも過剰に反応している
頭が揺れたものだから、角がぐい、っと男に迫る
危うく角で叩くところであった
気が動転したのか…更に、男の膝辺りに違和感
にゅうう、と隠していたおっきな尻尾も出てきて…二人の間にみち、と詰まっていく
女子の尻の感触が遠ざかっていくことだろう
「ああもう…隠してたのに…。
はぁ…これでいいなら、そのままどうぞ」
憮然とした表情…とは言っても見えないが
ちょっと不機嫌そうな声で、それでも離れはしない
髪に触れるくらいなら、まだ逃走まではしないようだ
オズワルド > 「そうだよー、冒険者で学生。学費稼ぎながら勉強してる苦学生だったよ。ついこの間までは。
冒険先だと陣を書くの面倒だし。あらかじめ陣を持ち歩くのも荷物になるから。
何より一番安上がりだ、音。声さえ出せれば良いし。」
別に隠してることでもないし。あっさりと明かす事情。まあ、聞かされてもうなずく以外はないだろうけれど、口が滑った。
滑ったがまあ、ややケチ臭いとこも知られたかもしれない。
「まあ、それはそう。」
信じられないよなってうなずけば、顔が髪にうずまる。もふっ。
「じゃ、今後は信じてくれ――いや、髪に顔を埋めるくらい普通だろ?
貴族だって、美しい髪には誉め言葉だって出て来るだろうに。
――ラーラの髪はふわふわしてるけど、ちゃんと艶もあるし綺麗な髪だよな。とか。ご家族から褒められたりとかない?」
そんなことを言っているせいか、ぐいっと迫った角に鼻が押されるくらいはあったかもしれない。ぐにっ。
そんな風にやり取りしているせいか、んん?と膝の上…太ももにかかる感触の違いに気づくのは少し遅れた。
少し遅れはしたが、それはくっきりと気づく変化ではあった。
なんか…みっちりしてる…。
「……なんかむしろオレがセクハラされてない?」
大丈夫? そう尋ねかける理由は至極簡単だ。
みっちみちに尻尾とお尻と太腿が詰まったおかげで。自分の逸物もズボン越しに尻尾にみちりとくっついてしまったからだ。
ぐり。一回だけ主張するように押し付けた。
「まあ、ラーラがそれでいいなら楽しむけど。…本当に大丈夫?」
くい。
腰に回した腕が、離れないように抱き留めたが。
男子学生は、これスカートか制服の背中か、どっちかめくれてるんじゃないかって心配した。無防備では…?