2025/10/22 のログ
ご案内:「温泉旅籠「九頭龍の水浴び場」 ふたなり湯」にリスさんが現れました。
リス > 温泉旅籠、九頭竜の水浴び場。
 この場所は、東方の島国を模して造られている温泉旅館という触れ込みの場所だ。
 その触れ込みに対して、リスは、正しいと認識ができている。
 というのも、実際に東方の島国へ足を向けて、島国の旅籠を体験したから、だ。
 そういうフットワークに関しては、恐ろしく軽い。
 ドラゴンであり、空を飛んでいくという移動方法をとる事ができるからこそなのだろう。
 今日も、ふたなりがメインで使っても良い温泉を利用することにした。

「というか……男性用も、女性用も、怖いんですよね……。」

 両性という時点で、男性用に行くと襲われそうだし。
 女性用に入ると、あらぬ疑いとか掛けられそうだし。
 そういう恐怖なく入るとなると、両性用の、というのが一番安心できる。
 ただ、其処だって、襲われるかどうかでいえば、襲われる可能性がある。
 完全に安心な場所と言うのは無いというのはよく知っているけれど、それでも、と。
 リスはそんな風に考えて、ふたなりの湯を選ぶ。

 脱衣所で服を脱いで。
 洗い場で体にお湯をかけて、埃を堕として。
 綺麗になった体で、温泉に足を付ける。

 じんわりとしたお湯の温かさに包まれて。
 白い肌がほんのりと桜色に染まっていく。
 はふぅ、と吐息を吐き出して、頬を軽く染めながら。
 檜の湯船に身を預けて、白い色の湯を、体に軽く掛け湯をする。

リス > ちゃぷり、ちゃぷり。
 静かな空間に、掛け湯をする音が響き渡る。
 リスは静かに己の体にお湯をかけて、優しい暖かさに、体をゆっくりと休めている。
 全身を優しく包み込む感覚はとても心地が良くて。
 檜の風呂の独特の香りもまた、それを助長するような気がする。
 とても、心地のいい空間……なのだけども。

「一人と言うのは……なんだか、ねぇ。」

 人肌恋しい秋というべきなのだろう。
 湯煙の中に、他の客はいないだろうか、と思わず目を細めてみる。
 少し移動でもして、声を掛けに行ってみるべきかしら、なんて考えてもみた。
 ちゃぷ、ちゃぷ、と白いお湯を肌に擦るように、軽く撫でながら、もう少し、と思案する。