2026/03/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/宿屋兼酒場『ザ・タバーン』」にヴァンさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/宿屋兼酒場『ザ・タバーン』」にカゲハさんが現れました。
■カゲハ > .
「確かに…そこまで考えたことはなかったかも。私の故郷…"故郷"でいいのかな?そこだと、カタナは正々堂々、そんな意思持つ流派の人が多い武器だったと思うんだ。私の"影"はそれとは真逆。
…白刃、って言葉があるんだ。鞘から抜いた刀が太陽や月に照らされて光る様子をそう言うの。でも、私はどんなに光に照らされても真っ黒。
"影","黒"…その2つを1つに言葉にまとめるなら、"闇"?
闇の… 刀?でも今の人の姿も表すなら、闇姫──まって、今のナシ!!!!」
考え込んでいた私は、思いついたけど口には出さなかった言葉がとうとう零れてしまって、顔を真赤にしながらヴァンに飛びかかった。
彼の腹部に顔を埋め…そんな行動も"姫"みたいだと思ってしまった私は、抗議の視線で彼の顔を見上げた。
だって、女の子の姿でいる事を短く表現するなら、候補は限られちゃうじゃん!…視線に込められた長い言葉は彼に察せるかどうか。
「ヴァン、ヴァンはどうなの?
私が闇なら、ヴァンは騎士様、光ってイメージじゃない?」
彼のことに話を逸らす。
■ヴァン > .
「サムライか。王国でいう、国に仕える騎士に似たようなもの、と聞いたことはある。
剣や金属鎧も白にたとえられるな。影、黒、闇……姫……」
失言を誤魔化すようにとびかかって来たカゲハをやや背を丸めて抱きとめる。
うー、と擬音がつきそうな視線を受け止めつつ、ぽんぽんと頭を撫でてみた。
「俺? うーん……肩書は聖騎士、白兵戦と白魔法を使うが……
実際は陣地を確保しない、目的を果たしたらすぐ移動する特殊な形態の所にいたからなぁ。
家系的には名前の通り銀の剣であったり、あるいは狼と縁があるかな。
そうそう。部隊にいた時も、俺のコードネームは“ウルフ”だった」
実の所、騎士という実感はあまりない。
狼、というのは初耳だったかもしれない。カゲハに、先祖が領地を安定させるために狼狩りを延々と行ったことを話す。
これを元にして呼びかけられるという事に気付くのが遅かった。少し耳が赤いかもしれない。
■カゲハ > .
頭を撫でられればその気遣いが私の羞恥にしみる。
けれど、詠唱を考えるには、きちんと思ったことを言わないと。そう自分に言い聞かせ、彼の背に回した腕に込められた力が少し緩められた。
「狼!でも、ヴァンの"ウルフ"と私の"剣"の2つをうまく交えた詠唱は出来るかな?」
彼に密着したまま再び考え込んだ。
伴って視線も落とされた故に、珍しい彼の紅潮には気付かない。──酒による紅潮は珍しくないけれど。
「ヴァンがウルフと呼ばれるなら、私は…その、姫とか、女性体であることの言葉で呼ばれるのが自然なのかな。
ヴァンが騎士と呼ばれるなら、私は剣、武器、として呼ばれることのほうが良いと思う。どっちのほうがそれぞれの本質に近いかな?」
考えがまとまり、彼のことを見上げ…羞恥を偲んで紡いだ言葉を口にする時には再び顔を埋めつつ。
■ヴァン > .
意思疎通や魔力の伝達効率化を図る上で、羞恥心は脇に置いておくことにしよう。
カゲハも真面目に考えてくれているんだ。
「二人とも同じ詠唱をするのではなく、会話のように詠唱……は流石に時間がかかるな。
付与魔術のように持続させられるものなら会敵前に使えそうだが。同時に詠唱してみるか」
人の姿を表すなら、娘や子が適切だろうか。申し子、写し身……は少し意味が異なるか。
姫はともかく、公女はそれらしい、かも。いや、それよりも。
「闇の乙女……とかはどうだろう。女性体であることを示すにはいいと思うし、姫よりは普遍的だろう?
そうだな……まずは後者でやってみよう。魔力消費が少ない風遁から試してみようか」
風遁は短めの詠唱、刃衝は中程度、開放は長めでもよいだろう。特に開放は文字通りの必殺技だ。
一歩下がってからカゲハへと手を伸ばす。試行錯誤あるのみ。
打刀となったカゲハを握り、実際に試してみないことには始まらない。
■カゲハ > .
「乙女……うん、姫より乙女のほうが恥ずかしくない!そっちがいい。」
私の気に入る言葉を見つけて、恥ずかしげにしていた表情も晴れる。やっぱりヴァンは私よりも語彙力が高い。
「うん。でも、その前に、私、思いついた事があって。忘れちゃう前に言っておく!
ヴァンの家名がシルバーブレイド、銀の剣。私は家名はヴァンのものを借りてるけれど、性質としては闇の剣。
でさ、刃魔開放は私の魔力をヴァンに返す。要は一体化しているとも言える技でさ。二人が一つになっているような言葉…はどうかな?"対なる刃を一つに"とか、そういうフレーズ。」
ヴァンの家名に"剣"が含まれることを聞いて思いついた事だ。今は風遁の話だけれど、忘れてしまう前に伝えておこう。
「じゃあ、風遁の詠唱…だよね。えっと…"疾く"とか、語彙は浮かぶけど…
実際の詠唱がどんな感じなのか、ヴァンに例を出してほしいかもっ。」
一緒に言葉を唱える。心が通じているし、そうでなくとも長いこと彼と連携していたゆえに難しいことではないが、その言葉の内容を知らないことには始まらない。詠唱の内容も、例がなければ雰囲気をつかみにくい故に、まずは彼にそれを求めてみることに。
■ヴァン > .
俺が出した案は気に入ってくれたようだ。
「銀の剣と闇の剣、なるほど。二つを一つに……なるほどなるほど。いいな、それ」
懐に入れてある紙とペンを取り出して、カゲハが言った内容を書き留める。こういう思い付きはとても大事だ。
ブレインストーミングのように、自由な考えは心の中の声を引き出してくれる。術の性質とも近しい点も良い。
……そういえば、兄貴の娘、という風に勤務先には紹介したんだっけ。
「詠唱は……刃を鋭くする呪文が確か『鋭き魔力よ 風と共に 刃となれ』とか、そんな感じだったかな、付与魔術師が言っていたのは。
だから……『影なる刃よ 風を纏いて 疾く敵を裂け』とかかな。
俺が声に出してゆっくり詠唱してみるから、それに続くように頼む」
俺もカゲハも大真面目にやっているが、魔術の素養がない者からすると小説か演劇の真似事に見えるのだろうか。
知人に見られて話題にでも出されたら布団に丸まって奇声をあげながらごろごろして悶死しかねない。
そうならないよう詠唱は小さめに、カゲハだけに聞こえるように。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/宿屋兼酒場『ザ・タバーン』」からカゲハさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/宿屋兼酒場『ザ・タバーン』」からヴァンさんが去りました。