2025/12/30 のログ
ご案内:「ギルドホール」にネーラさんが現れました。
ネーラ > 娼館プリプリのアンジーが、今月に店を長らく休んでいた理由。
すなわち即売会。
商工会のギルドホールのメインホールを借り切り、在野の学者から学院生、暇人、好事家、実はプロなどが思い思いの同人誌を売る。


【アリノトワタリ 新刊あり〼】
という、のぼり
【実録夜職日記 新刊】
【よろずジャンルレポ本】
などなど、島のテーブルの上に積んでいるところに、なぜかネーラさんが鎮座している。

(にてる…
 プロの人かな…)

「冷やかしは歓迎じゃがお主ら何も買わぬのか?ん?観賞用保存用布教用で三冊、ついでに主筆の明るい生活のためにお布施感覚でもう一冊、買ってもバチは当たるまいぞ?」

あのー、となんだか小太りの実にオタクみがある男性が寄ってきて
新刊くださいという。
「ありがとうなのじゃ。ん、これで良いか?」
紙袋に入れて渡す。
ところで売り子さんはレイヤーですか?と聞かれる。
それブラックオパールですよね星5の術師の。すごくよくできてる…と。

「ん〜」
ネーラ、年の功がありそれとなく話を合わせてしまう。
先日店先で読んでいた「第二部完結」が話題の連載小説のやつである。
王国の伝承、英雄、悪役などの想念を抽出して使い魔として使うバトルロイヤル的な作品で、まあ面白い。なお最近カードゲームにもなったらしい。星5とは最高レアリティの意味である。
「あーこれかの。これは主筆のおすすめで。そんなに似合っておるか?」
本物みたいです!と断言されてしまう。


(本物なんじゃがなー!んー!と内心微妙な顔をしている)

ネーラ > いやしかし、ネーラが持っている本物の装束を着てこなくてよかった…
こういうのは適当にフェイクであったほうがいい。

そしてネーラは修練の果てに人間以上の寿命を得た本物の魔女。人界の賢者である。
いろんな足跡や逸話を残しているが、周りの人間が勝手に盛るのでめんどくさいことにはなっている。
逸話を盛りたがる人間のサガを止めても何も変わらないので、もはや悟りの境地。

「アレは面白いの。ちゃんと原典に当たっているようじゃし。」
適当に話を合わせつつ。
別の時代の英雄とカップリングされていることについては、あえて何もいうまい。
(いくら私が長命でもあったことはないしの。生まれる前の伝承であるしの。)

と、あーだこーだと話していると
やーすまんすまん姐さん〜〜〜とほくほく顔でアンジーが帰ってくる。
両手に紙袋をぎっしり掴んで評論本とエロいやつと知人の本をどっさり持ってくる。
戦利品ですぞ〜〜ほいほいほい、と妙な笑い声すら立てているアンジー。

ネーラがいるブースの、ネーラの隣の椅子二脚を荷物共々占有するアンジーさん、拝む。

『うむ、新刊はまーまー出ているな。赤字になりませんよーに。お店の人が買いませんよーに』

ネーラ > コスプレをしているもの、私服のもの、参加者はいろいろ。
腕章をつけているのはボランティアスタッフ。
このイベントはなかなか大規模なので、ダイラスやヤルダバオートからも観光でくる者も引も切らない。

「時にアンジー。ネタを得るのはいいが、手は打っておろうの?」
「もちのろんでさ。内容は組み替えてるし、一人の話を二人の話で書いてる。」

シェンヤンドレスにレザーのジャケットを羽織り、お団子頭にかんざしを指しているアンジーさん。
「即売会は大晦日まであるからねい。まだまだこれからっすよぉ」
と、店ではしない表情で、イキイキニヤニヤしている。

「何か買ってこよう。食べたいものはあるか?」
「ありがたやま。たまごサンド!」

ふ、と息を吐き、すぐ戻るゆえ、とコスプレのままネーラは近所のスタンドまで行き、必要な軽食を買って、そして戻ってくるだろう。

明日はまたアンジーの知り合いの別の売り子が来るという。

ご案内:「ギルドホール」からネーラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にラリーさんが現れました。
ラリー > 平民地区内のその小さな古書店は、わりと地区の中心の近くにありながらほとんど目立たず、立ち寄る者もそう多くない。
また古書店という性質上、商品の劣化を避けるために出入り口の向きなど日差しが殆ど入らない設計になっていて、店内は薄暗い。
そんな店の奥、接客カウンターの向こうで椅子に座って文庫本を読んでいる店番らしき少年の姿があった。

この店は少年の実家が経営しているもので、書類上は別の人間を立てているが実質的な店長は少年が務めている。
それ故、この店は少年にとって学院の図書館以上に自由のきくテリトリーである。
獲物となる対象が訪れれば、ほぼ確実に術中に囚われる羽目になるだろう。
もっとも、客足の少なさから獲物の出現は図書館以上に運任せではあるが…その時はその時、が少年のスタイル。
ただ静かに、読書に没頭しながら客の訪れを待ち続ける。

なお主な客層は通常の書店では見つからないような商品を求めるマニアックな本好きか、
遠方の客との本のやり取りの依頼を受けた冒険者あたりとなる。
少年の修理の腕はそれなりに定評があるため、そうした依頼もぼちぼちやってくる。

「…ん」

そうしていれば来客を告げるドアベルの音が響いて、少年はゆっくり本から顔を上げ
珍しく現れた客の姿を視界に入れた。
さてその客は少年の獲物になりうるような者なのか、それともなんでもない一般客か…。