2025/11/23 のログ
イグナス > そうそう、簡単におもろいことが転がってるわけもなく。
ふむ、とちょっとだけ肩を竦めて、歩き始めるんだった

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にリスさんが現れました。
リス > 王都マグメール店は、平民の味方です。
 品質の良いものを、お値打ち価格で様々な品物を取り揃えております。
 日用品から、家庭の為の包丁や、冒険者用の武器防具。
 緊急時の薬品に、農家の為の鍬や隙。
 無い物は少ないですし、大口でお買い物した人にはドラゴンがご自宅にお届けします。

 そんな、お家の味方のトゥルネソル商会。
 店長のリスは、何時ものように、ガラス張りで中が見える一階の事務室で、ふぅ、と一つ吐息を零す。
 事務机の目の前には一つの書類。
 先程行った契約の書面を眺めて、安堵のため息をついていた。
 今日、従業員に店を任せて外に出ていて。
 たった今、帰ってきた所でもあった。
 先程結んだ契約書の書面を、大事に保管用の金庫に入れるために、店に戻ってきたのだ。

 この契約を結ぶのに、とても時間がかかったし。
 さらに言えば、色々とした気苦労があった。
 それを以ても、これは良い契約ではあるので、頑張った甲斐があったな、と。

 とりあえず、売り上げ収支などの報告を聞くのと。
 お客様からのお言葉や、困っている人が居ないかの確認しつつ。
 金庫を持ってくるように、指示をする。

リス > 売り上げの金額や、品物の在庫の数、様々な報告を聞きながら、リスはそれらをまとめていく。
 店は問題なく回っているし、大きなトラブルなどはなさそうだ。
 何時もの様に回る店内、その大事さを確認しつつ、店員の報告から、今後の在庫の補充の指示をしていく。
 店員が去り、窓の外のお客様の出入りを確認しつつ、視線を書類に向ける。

 一枚の契約書。
 プロパトール王立銀行。
 そこは200年前からある銀行だった。
 今回は、向こうの銀行員からリスの所へ預金の誘いがあった。
 向こうの方から来て、担当員と話をして、契約に至る。
 トゥルネソル商会は、リスを含めたほとんどの従業員が人間ではなかった。
 トゥルネソル商会自体は、父親が起こした商会なので20年ほどの所だ。
 しかし、母親は竜であり、王立銀行が創業した時から知っている。
 そんな、寿命的な理由から王立銀行は、異種族とは付き合いをしない、と聞いていたから。

 ただ、お誘いは、リス(個人)ではなくて、トゥルネソル商会(組織)への誘いだったのだ。
 銀行員との話し合いをして。
 いろいろ不明点など、後、トゥルネソル商会は、貸金業をしていることも有り、その辺りの規約の違いなど。
 様々な事を、確認し、理解し、話し合う、

 その結果、契約に至ったのだ。
 トゥルネソル商会自体には、1000以上のドラゴンが居る、基本的には、(リヴァイアサン)の眷属だが。
 その財宝たるや―――まあ、御察しという金額だ。
 眷属の竜たちも、安全に財宝を守れるというのであれば、という所もあるし。
 商会で得た金額などもあって、それらを預かってくれるというのは嬉しいところだ。

 開設の最低金額と言うのは―――まあ、それだけでいいの?というレベルの金額だったりする。
 なので、ということで、がっつり入れておいた。
 中には、もう少し入れておいたほうが良いんじゃないか、と言う話もあるが。
 其処は段階を踏んで、入れていこうかという結論になっている。

 そういった話などもあり、今回は、特に疲れたのだ。

ご案内:「王都マグメール トゥルネソル商会 王都・マグメール店」にフィーアさんが現れました。
フィーア > ふと店長であるリスが事務室より店に目を向ければ店員と何か話し込んでいる様子が見える。
見ている限りでは押し問答しているようにも見え。

「だからですね、交渉するのならせめてフードを外すか身分の証明できるようなものを……」

などと言う言葉が店員から聞こえてくる。
けれどもフードを目深く被った側、小柄にも見える少女の方は困った様子で。

「……でもこれは、その、外しづらくて……だから、えっと……その……」

どうやら持ち込んだアイテムの鑑定をして欲しかったようだが、その鑑定費用にわずかに足りていないようで。
だから価格交渉をしたかったようだが、そこで押し問答になってしまっているのだ。
そんな様を店長であるリスにはよく見えていた。

リス > ふと視線を向けた所、何やら押し問答をしているお客様がいる。
 リスは大事な書類を、ささっと金庫に締まって鍵を掛ける。
 それからすぐ、店長室を出ていくのだ。

 押し問答している二人組の方に、近づいていく。
 店員がこちらに気が付くので、視線で、退く様に指示をしてみせる。

「いらっしゃいませ、お客様。
 家の店員が何か粗相でも致しましたでしょうか?
 私、トゥルネソル商会、王都マグメール店の店長をしております、リス・トゥルネソルと申します。
 私で良ければ、お力になれれば、と思いますが。」

 ガラスの奥で、様子は見ていたが。
 それで話をするのは宜しくはない。
 まずは、彼女、お客様のお話を聞いたうえで対応しよう。

 リスが出てきたので、店員は、後はお願いします、と引き継いで。
 お客様(フィーア)に、申し訳ございませんでした、と謝罪をしたうえで、その場を離れていく。

 リスと、フィーアが、その場に残ることになった。

フィーア > 「……えっと……その……」

フードを目深く被ったまま、青色の瞳が見上げて。
手にしていたのは宝石の埋め込まれた首飾り。
それをそっと差し出して。

「遺跡……で拾ったもの……なんです。……だから鑑定、してもらおうと思ったら……その……鑑定費が、足りなくて」

だから色々話して値引きしてもらえないか、と思っていたそうだが。
フードを被ったままの怪しい人物ではないか、と疑われていたようで。
そうなればそれの出どころも怪しくなってきて。
結果としてフードをせめて外してくれないか、と言う話しになっていたようで。

リス > 店員から受けた引継ぎとしては、値引き交渉の為に、フードを外すように依頼していたという事だった。
 そして、彼女の要望は、フードは外せないけれど。
 鑑定をしてほしい、お金が足りないので値引き……をしてほしいという所。

「ふむふむ……。」

 なるほど、と二人の話を聞いて、リスは頷く。値引き交渉は良く在る話であった。
 話をしながら、軽く観察をして見た所冒険者……という風にも見える。
 魔術士かしらと思うのは、リスは、彼女の膨大な魔力を見る事が出来るから、で。

「判りました。
 では、提案できることがいくつかございますが。
 そうですね。
 まずは落ち着いてお話しできるほうが良いでしょう。
 こちらへどうぞ?」

 値引き交渉などは、リスならば、全然問題もなく、行うことができる。

 それでも―――。
 ここで値引き交渉をしていて、他のお客様の邪魔になることも有ろう。
 だから、リスはにっこりと笑みを浮かべながら、先程までいた事務室を指さす。

 事務室はガラス張りであり、密室では無い場所だ。
 店側の入り口、その奥にもう一つ扉がある場所なので、他の部屋にもつながっていることが伺えよう。

 話しかけてすぐに移動するのではなく。
 まずは彼女の意志も確認するために、如何でしょうと首を傾いで見せた。

フィーア > 「……えっと……はい」

話を聞いてくれる様子に少しほっとした様子で。
ガラス張りで見えていると言う密室ではない場所。
それならいきなり捕まって、と言うこともなさそうと言う安堵感から。
少しおどおどしていた様子が落ち着いて。

事務室にまで導かれればそれに頷いてから。
それに付いていくように後ろからとことこと。
目深く被ったフードの下の青色の瞳は疑う必要もなく、素直で、かつ、のんびり屋で。
悪く言えば腹の底なんてものは全く考えていない様子だった。

リス > 「それでは、どうぞ。」

 彼女の意図を確認し、付いて来てくれるなら、リスはそのまま、事務室へと案内をする。
 そして、事務室に入り、彼女に椅子に座るように言って、奥の給湯室で、お茶と茶菓子を手にして戻ってくる。
 しばしして、温かな紅茶と、バターの匂いがほのかに香るクッキーを持ってきて。
 それを、フィーアと、自分の前にそっと、置いて行く。
 彼女の対面に腰を下ろして見せて。

「まずは、私どもの店員の無作法をお許しくださいましね。
 お茶と、クッキーはその謝罪の意味という所もありますので、どうぞお気になさらずに。

 ええと。
 まず、身分などの確認としまして。
 冒険者証などは、ございますか?」

 まあ、何もなしに値引きに応じられない、店員の対応は、間違いでは無いと思う。
 ただ、フードを取れ、というのは、いきなりするものでは無いと思うのだ。
 お客様には色々いる、怪我が酷くて顔を見せられない。
 高貴な方で、狙われている、など。
 冒険者なら、冒険者証など、何かしらの身分証明がある筈なので、それを求めるのが先だと思う。
 先程の子は、少し研修が必要ね、と脳内にメモを一つ。

フィーア > 「……あ、ありがとう、ございます……」

ちょこん、と椅子に座れば、珍しい茶菓子に目を丸くして。
お気になさらずに、と言われても自分にとってはとても高価なもの。
そうそうに手を出せない代物を出されて少し驚いてしまい。
やっぱり、お金持ちの家なんだな、とか思ってしまい。

「……えっと……これ……と、これ……で……いいでしょうか……?」

差し出されたのは冒険者証と王立学院の生徒であることを証明する証明証。
どちらも正規に発行されたものであり、彼女の身元を見るには十二分のものであった。
ただ、どちらもそれは最低ランクのもの。
確かに、このランクのものが持ち込むには分不相応なアクセサリーではあった。
ただ、それだけではある、とは言える。

「ぁ……フードとか……やっぱり外した方が、いいです、か……?」

フードの下に隠れた青い瞳は、どこか怯えまじりで。
よほど見せたくない何かをそこに隠しているのか。

リス > 「ええ、構いませんわ。
 冒険者で、王立学院……あら。
 じゃあ、家の娘たちの同級生、かしら?」

 差し出されたものは、確かな物であり、それなら彼女の身元の確認は問題は無いだろう。
 何かあれば、冒険者ギルド、それに、学園に問い合わせれば済むのだし。
 それに、ついでに言えば、妹や娘たちも通っているから、むしろ学友の可能性もある。
 信用に値しても良いのだという判断を、リスは行った。
 そして、おずおずと言われる彼女の質問に対して、首を傾ぐ。

「いいえ?
 今、お客様は、提示していただきましたよね?
 その上で、見せたくないものであれば、無理にとは言いません。
 見せたいとおっしゃられるなら、ご随意に、と。

 それに。」

 女性は秘密の一つや二つ、有りますからね。
 ウインクを一つ送って見せる。

 そして、奥で誰も見てないことを確認してから、リスは、自分の目を指さす。
 変化の魔法を少しだけ解いて、空色の竜の目を見せる。
 つまりは、リス自身が人間では無いという証でもあって。


「さて、と内緒な話は兎も角、と。
 値引きのお話に戻りましょう。

 私が提案できるところと言えば。
 そうですね。

 ―――と、先に。
 いくらくらい、足りてないのですか?」

 其処を確認するのを忘れていた。
 彼女の鑑定してほしいもの、その値段は、判るのだけれども。
 彼女の懐事情を確認していなかった。
 少し、なのか、そうで無いのか。
 大事な所なので、しっかりと確認して置こう。

フィーア > 「娘……?」

娘がいるような、いたとしてもそんな大きな娘さんがいるような年齢じゃない店長を見て首を傾げて。
だから少女は不思議そうに店長を見てしまった。

「……同級生かは、わかんないです、けど……。
 でも、私、そんなに幼そうに見え、ますか……?」

確かに小柄だけれど、と心底不思議そうにしてしまい。
その後、晒された竜眼に、じとり、と汗が滲んでしまう。
竜なんて滅多にお目にかかる存在じゃない。
ましてや、自身より遥かに上位の存在だ。
竜眼から発されるそれだけで気圧されてしまい。

「え、あ、はい……。
 ……えっと……鑑定費用が……」

出した費用は確かに鑑定費用には届いていない。
けれど、それは花一つ分。
無論、この分の花と言うのは本当の花ではない。
身体と言う意味の花一つ分である。
つまりは美味しい獲物が目の前にぶら下がっている。
身体は小柄だけど、育つ所は育った幼気な少女。
青の瞳はどうなのかな、と思いながらそれを見つめて。
値引きするのならやっぱり何かしら代価はいるのかな、とか考えつつ。

リス > 「家の家系は、ちょっと特殊なので。」

 生まれてすぐに大きくなるのは、竜としての特性なのだろう。
 それでも、ドラゴンパピーだし、年齢は2~3歳だし、精神年齢の大きさにすぐなると言うので。
 彼女の質問に対しては、どういえばいいのかしら、と小さく濁して笑うしかなくて。

「いいえ?私より、少しばかり、若いくらい、に見えますわ。」

 その辺りは、先程も言った、自分の家系の特殊性があるので、何とも。
 そして、自鳥と汗をにじませる姿に、取って食べませんから、と笑って見せる。

「ああ、成程……。」

 確かに、見る限り、これは少し高等な鑑定が必要なのはわかる。
 それを鑑みるに、彼女の持つ金額で言うならばというのだ。
 彼女の視線を見て。

「そうですわね。
 では、改めて……お伝えいたしますわ。
 幾つかの提案をさせていただきます。

 其れのうちどれを取るかは……お客様しだいですね。」

 今は、仕事モードでもある。
 なので、商人として正しく、価値をお話しする必要がある。
 確かに、目の前の少女は魅力的。
 彼女の覚悟のうち一つも選択肢として出る。
 悪徳であれば……その選択肢を強要するのもあるのだろうけれど。

「一つは、借金、ですわね。
 私の所は、お金をお貸ししてます、それを借りて、費用に充てる。
 利点は、鑑定費用を丸々借りれば、今の手持ちはそのまま残せますので、すぐに次の冒険に出られます。
 欠点としては、返済ができない場合は、奴隷に堕ちてしまう所ですわね。

 二つ目は、ここで、少し働いて返す、です。
 利点としては、借金にならないので、安全ですわ。
 欠点としては、資金が溜まる迄は、拘束されてしまう所……時間が係ること、ですわ。

 3つ目は、物々交換。
 利点としては、鑑定に値するだけの品物を出していただけるのであれば、其れで行います。
 欠点としては、物がないと、どうしようもない、それだけですわね。

 4つめは……そうですね。
 花を売る、ですわね。
 利点としては、直ぐに鑑定して差し上げられますし、その頑張り次第では、もっとお金がもらえますわ。
 欠点としては、同性の私に抱かれる覚悟、後……本気で抱きますので、色々なリスクがありますわ。」


 値引きというには、ちょっと違うかもしれないが。
 それでも、リスは、取れる手段を一つずつ提案して見せる。
 お金がないで、放り出すのは、リスの考える商人としては違うのだ。
 ただ、最後の最後は、趣味なのは間違いない。
 今、目の前に居る彼女にたいして、性的な興味が有るのは、隠さなかった。

フィーア > 「……そう、なんですね……」

自分もよくわからない竜の血筋ともなればそうもなろう。
自分よりも若いぐらいとも言われれば、竜ってすごいんだ。
ともなりながら、青い眼で見上げて。
なるほど、と唸る様を見れば特殊な鑑定がいるのかな、と思い。
遺跡での拾い物だからただのアクセサリーではないとは思ってもいたが相当手強いアクセサリーだったようだ。
そうして提示されたのは4つの提示。

借金。
言ってはなんだが自分は冒険者としてはそれほど優れていない自信がある。
だから薬草取りとか街の中で片付くような仕事ばかりしていた。
それで返そうと思うと返済にどれほどかかるのか、と思った。
却下。

ここで働いて返す。
一番穏当で妥当だろう。
けれど、それには不都合がある。
自身の隠しているそれである。
そう、その翼型の耳。
有翼人のそれとも違うそれは特異な視線を絶対集めてしまうだろう。
自身もそれで何度も追われたりもした。
無駄な揉め事の種や原因になりそうだと思った。
却下。

物々交換。
自慢ではないが持っているものには自信がない。
そう、せいぜいがさっき持ってきたアクセサリーなのだ。
鑑定して欲しいものを物々交換で差し出す。
どんな理屈だろうか。
却下。

となると……。

「……あの……その……質問なんですけど……。
 ……私みたいなのでも、欲情、出来るのでしょうか……?」

そう言いながら自身のフードをおずおずと外す。
そこには本来耳がある部位から生えた小さな翼。
飛ぶことも叶わぬ、ただただ異形であると言うことだけを示す証。

「これでも、いいのなら……その……えっと……」

そして顔を赤らめながら下を向いてしまい。

「……4つ目、で……」

リス > 彼女は、思考している。それ自体は、リスは当然の事だと思う。
 彼女に対して、欲情するかどうか、でいえば欲情している。
 ただし、真面目に商談として話をしているので、選択肢として入れたが、それを選んでもらえるとは思っていないのだが。

「あら。」

 彼女の提案というか、質問に、目を瞬いた。
 冒険者であれば……と思うが、冒険者にも色々いるという事くらいは分かる。
 それに、先程見せてもらった冒険者証は、最低ランクだった。
 そうなると、依頼の成功報酬だって、それくらいのもの、という事になる。
 つまり、お金が無くて。
 借金に関して返済する能力が……という事なのだろう。

 ――――そして、外れるフード。
 彼女の頭には、綺麗な髪の毛と―――美しい翼。
 なるほど、とリスは理解したのだ。

「ふふ。
 それなら、4番目で承りますわ。
 ……では、まずは、名前を、お聞きしないと、ですわね?」

 彼女の覚悟を理解したから。
 リスは小さく頷いて見せる、そして、鑑定しますわ、と。

「鑑定が終わったら、奥の部屋へ、行きましょう。」

 其処には、仮眠室があるから、とリスは甘く笑って見せる。

フィーア > 「……えっと……」

まさか、通ると思っていなかった。
だから、彼女は自分に欲情している、と言う事実にまた顔を赤らめてしまい。
だから奥につれていかれる。
その前に名を問われて。

「……四番……"フィーア"って、呼ばれてました」

四番、フィーア、それの意味する所なんてつまる所ろくでもない事情なわけで。
そして、鑑定も終わらせてもらえる、と言われれば安堵した様子で、その高級そうな宝石がはめ込まれた首飾りを差し出す。
本当にただの拾い物なので、綺麗だから高価そう、と思ったから拾ってきただけのもの。
果たしてそれの効果とは如何なるものか。
仮眠室があるから、そちらへ、と言われれば。

「えっと……はい……」

こくん、と頷いて返した。

リス > 「では、先に鑑定をいたしますわね。」

 差し出された首飾り。
 それを手にして、リスは小さく頷いて見せる。
 同意を得られたのだから、それなら、取引の成立である。
 それならば、とリスは、竜の目で、品物を見やる。
 竜の目は、価値を見て、物の真贋を見定め、魔力の流れを見る。
 その上で、商人としての知識や、道具などの知識、流通価値などを見るものだ。
 マジックアイテムの鑑定をするのは、基本的に、自分か、魔法使い系の妹や娘なのだ。
___________________________________________
鑑定
1・体力回復・弱(軽傷がすぐ治る)
2・体力回復・強(重症でもすぐ治る)
3・魔力回復・弱(回復速度2倍)
4・魔力回復・強(回復速度5倍)
5・身体能力強化・弱(1種類の能力の増強・10%)
6・身体能力強化・強(力・体力・速度・器用さ能力の増強・50%)
7・魔力制御・弱(魔力の操作補助・暴走の抑制)
8・魔力制御・強(魔力の完全操作・出力強化)
9・精神防御・弱(低級精神魔法の緩和)
10・精神防御・強(高位精神魔法の無効化)
[1d10+0→8+(+0)=8]