2025/10/08 のログ
ネーラ > 折下10月。
死者が蘇り帰ってくるのだという。今月の末日。
魔術師としては真剣に祭壇を組み儀式を行うべきであるが、それはそれとして菓子が売れるこの時はネーラにとって稼ぎどきでもある。

「なぜ。由緒正しいこの装束を着ているか、と。
 こうでもしなければ着ることがないのでな。」

帽子を傾けマントを翻す。

今月末のイベントの装いとしてはふさわしいであろうと魔女は言った。

「…魔術はどうしたと言いたいのか?たわけ。100年以上研鑽していれば少しは普通の生活もしてみたくなるわ。
 憂鬱なものだけがこの世を知るなどというのは、学究肌の悪いところじゃぞ。人間というのは感覚的なものじゃ。」

などと雑談しながら、いつしか一人でギルド周辺のカフェに入る。マントを畳む。帽子の中にそれを放り込む。
帽子をくしゃくしゃと手で丸めると、不自然に消えていく。先ほどのマント同様亜空間に収納した。
窓際の席に座ると、ブラックコーヒーを頼む。

魔女が魔女のコスプレをするのもおかしな話だが、いやむしろ本物なのだが、この時期は敢えて楽しむのが正解なのだ。皆そうしている。皆そうしているということを知っておくことが、健全に生きる秘訣である。

ネーラ > 魔女は、しばらく手の中のカップにおさまったホットコーヒーを愛でながら、特に取り止めのないことを考えていた。
こうして横顔を見せていると、彼女はただの女性にしか見えない。

ご案内:「魔術師ギルド周辺」からネーラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にゲクランさんが現れました。
ゲクラン > ギルドに依頼があったわけではない。ただの定期的な配達。
山中で、遺跡の中で、力尽きた成れの果て。身分を証明する遺品を箱に入れて港湾都市より船に乗り届ける。ただ王都へ立ち寄るついでに引き受ける簡単なお使いのようなもの。

故に、定期的に訪れる男を歓迎する受付もそうは居ない。
ある意味、死の死者も同然なのだから。

「今回は、すくねぇから安心しなよ。」

そう、言い残して箱をカウンターへと無造作に置き足は併設された酒場へと。
バーテンは男の顔を見るやテキーラのショットを無造作に置く。
それを一息で煽ると酒精を帯びた大きな息を吐きだして、今回の度の無事を実感する。

「最近は、身分証毎持ち去る奴も増えてな……ったく、マナーってのがなってねぇ。」

魔物にせよ、同業である賊にせよ。愚痴を一つ零しながら麦酒へと切り替える。
昼過ぎの既に依頼を受けたのが大半で人気の無いギルドの中次の犠牲者が出ない事を祈るばかり。

ゲクラン > 顔が赤くなる、ということもなく気が済むまで飲んでから結局晴れない気を何かで発散するために……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」からゲクランさんが去りました。