2025/09/24 のログ
グスタフ > 月にグラスを透かして、その縁を愛でながら。
涼しくなった風に吹かれながら、酒を呷って喉を熱くしている。

酒場の夜のテラス席。連日の俄雨にやられたのも懲りずに今日も夜空の下で酒を呷る。
月を肴に飲んだ酒がまずい筈がない。まずければ問題は飲んだ方にあるはずだ。

「はぁ……」

熱い息を吐いて。鼻歌交じりに夜を謳歌する。
男独りの夜なんて、これくらいしか楽しみはない。

グスタフ > 好きで独りでいるわけもなく、誘う相手もいないためだったが。
風俗に行く気力もなく、という感じだ。たまには怠惰でいたい。
たまには? まあ、そういうことにしておきたい。

「安酒でも気分で酔えるよな……」

言うほど安くない酒ではあるが、貴族崩れが飲むような酒でもない。
味も香りもそれなりの、酔いたい男か、酔わせたい女に飲ます程度の味だ。

グスタフ > 「酔いが回ってきたか……帰るわ」

お代を置いて千鳥足で帰っていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にラリーさんが現れました。
ラリー > 平民地区内のその小さな古書店は、わりと地区の中心の近くにありながらほとんど目立たず、立ち寄る者もそう多くない。
また古書店という性質上、商品の劣化を避けるために出入り口の向きなど日差しが殆ど入らない設計になっていて、店内は薄暗い。
そんな店の奥、接客カウンターの向こうで椅子に座って文庫本を読んでいる店番らしき少年の姿があった。

この店は少年の実家が経営しているもので、書類上は別の人間を立てているが実質的な店長は少年が務めている。
それ故、この店は少年にとって学院の図書館以上に自由のきくテリトリーである。
獲物となる対象が訪れれば、ほぼ確実に術中に囚われる羽目になるだろう。
もっとも、客足の少なさから獲物の出現は図書館以上に運任せではあるが…その時はその時、が少年のスタイル。
ただ静かに、読書に没頭しながら客の訪れを待ち続ける。

なお主な客層は通常の書店では見つからないような商品を求めるマニアックな本好きか、
遠方の客との本のやり取りの依頼を受けた冒険者あたりとなる。
少年の修理の腕はそれなりに定評があるため、そうした依頼もぼちぼちやってくる。

「…ん」

そうしていれば来客を告げるドアベルの音が響いて、少年はゆっくり本から顔を上げ
珍しく現れた客の姿を視界に入れた。
さてその客は少年の獲物になりうるような者なのか、それともなんでもない一般客か…。