2025/09/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にスマートさんが現れました。
■スマート > 「マスター、どう元気してた?」
酒場の戸を軽やかに開けて入ってきたのは軽薄そうな男。
平民地区の酒場で、少し高めの男の声は少し異質感がある。
顔も端正で泣きぼくろというトレードマークもあるのに、どこにでもいそうな印象を受ける。
挨拶代わりに一杯酒を頼んで、カウンターに。
暇そうなマスターに話題を提供するように近況なんか語り合って。
「なんだ、相変わらずそうだね。安心したよ。
こっちも相変わらずでね、寂しい夜を過ごしているよ。
マスターいい娘いないかなぁ?」
しょぼくれた言い方の割には、悲壮感もなく明るくさえ聞こえる声で談笑する。
■スマート > 「えー、前の娘? 誰だっけ。忘れちゃったな。
今はフリー。うん、逃げられたって、そんな酷いことはしないよ」
マスターに前に紹介した娘はどうしたんだと聞かれて不思議そうに。
忘れたの一言に突っ込まれて、さらりと返しながら、誰か紹介してと食い下がる。
「一晩だけでもいいんだよね」
そういう割り切ってる方がいいとまで言いつつ、マスターと会話を重ねていく。
酒場には数人の客しかおらず、女性っ気もなさそうだが。
「何人か、あてくらいあるでしょう?」
声のトーンを落として意味ありげにマスターと会話を続ける。
舐めるように酒に口を付けて。舌で唇を潤しながら。その仕草が蛇のようでもある。
■スマート > 「まあ、いいか。今度までに誰かいい娘教えてよ」
カラン、と空になったグラスを傾けて氷が鳴った。
席を立ちあがり、金を払った男は微笑みを浮かべながら。
「今日は適当にぶらついてみるよ、この辺も久しぶりだしね」
軽い足取りで酒場を出ていった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からスマートさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にガルディさんが現れました。
■ガルディ > しんとした、深夜。
気付けば空が白むまでももう少しという頃合い、得も言われぬ焦燥が胸に湧き上がる時間。
こんな時間になっても湿った暑さが肌に纏わりついて、堪らない。
何をしよう、と言うわけでもない。
たまたま妙な時間に目が覚めたから。
どれひとつまだ人気のありそうな裏通りでも冷やかしに行こう、というだけだ。
足音を潜め、息を潜め、歩いた。
街灯もない路地裏、通り抜ければ孤児院だの教会だの、健やかに過ごす者たちの区画。
夜這い、と言ったって過ぎた時間の感覚はある。
それでも湧き上がるものに任せて進路を取る。
誰ぞと衝突する?それもまた、面白いだろう。
あくび混じりに、ふらり、と樽を避けて前へ。
■ガルディ > そう、そうそう、いくらこんな街でもいつも誰ぞが立ちすくんでいるなんてことはない。
灯りの消えた通りで、姿を消した――
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からガルディさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にリエルさんが現れました。
■リエル > 少々遅い時間の冒険者ギルド。
この時間となれば新しい依頼は先ずないと言ってもいいのだが、そんな時間に翌日出発で問題のない依頼を探しに足を運ぶ。
「この時間だとこれぐらいですか。
薬草採取はいつもあるとして……ダイラスへの荷物の運搬は珍しいです」
大抵は残っている薬草採取をいくつか受けるのだが、珍しくそれ以外の依頼があるのを見ては珍しそうにして。
偶にはこういう依頼を引き受けるのも悪くはないのだが、一人でこの距離を移動するのは少々考えてしまう。
「荷物次第では大変というか…赤字もありますし」
そこが一番の問題であり、もし割れ物などで壊してしまうと意味がなく。
純粋に重くて割に合わないなどもあるので直ぐに引き受けるとは決めれず。
どうしたものか、受けてみるかそれともいつも通りに安全に行くか。
そのどちらがいいだろうかと依頼を眺めて考えてしまう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からリエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にネーラさんが現れました。
■ネーラ > にわとこ商店営業中。
夏の後ろ姿が見送れる時期となり、酷暑もいよいよかと思うと少し生き返る心地がする。
カウンターの後ろ、いつものスツールに陣取り、店内を右から左へ見渡しつつ、減ってきた在庫の発注を書いている。
「薬草3ダース。ポーション3ダース。火打石、麻縄…気つけハーブ…」
冒険の定番から
「召喚獣使役のスクロール、初頭から上級各五巻づつ。竜鱗のバックラー、魔獣のレザー製のチャップス…」
魔法のアイテムから
「避妊具10ダース。…夏になるとヘリがひときわ早い。全く」
ネーラの服装、例によってホットパンツと半袖。娼館の人間のようで、実は春を売る側でなかった。ただの趣味である。どうでもイイが足が長くてきゅっとしまって抜群なのである。
■ネーラ > 「………しかしよくもまあ」
避妊具がよく売れる。
男性用だけでなく女性用も売れる。
女性は本来お淑やかなはず?
「…寝言じゃな。」
そうひとりごちる。教会の連中の言う論など、生の人間性の前では霞む。
やるやつはやる。やらない奴はやらない。
注文票を一通り仕上げる。
「…ま、男女は平等じゃな。さて…」
市場からの購買情報を見ている、奴隷を仕入れませんか、とある。
「…管理が実に面倒じゃな、まったく。」
人間を一人仕入れて買い手のつくまで管理する。維持費とメンテナンス代は高い。ペットの犬でさえひと一人分くらいはかかる。人間はそれ以上だ。何より。
200年を生きている者として、奴隷にしてもよい人間がいる、と言う常識あるいは良識は、
(好かん…)
自由をうばわれれば誰だって怒り、戦う。
ましてこの人間は人間ではなくて道具として扱って構わないのです、というのは、皮膚感覚で言えば大体屁理屈。当のバフートの奴隷商人が貶められ奴隷になった時、「俺は人間だ!」などと宣う。
阿呆極まれりじゃな、と、魔女は思うのだった。