2025/08/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にセニアさんが現れました。
■セニア > 【夕暮れ:王都マグメール平民地区の安酒場の一角】
がやがやと職人や兵士達が一日終わりの癒しを求めて集まり始める中、彼女はその中の奥まった位置でぽつんと一人酒盛りをしていた。
「はあああ~」
コトリ、と煽ったエールの盃をテーブルに置き、息を吐く。
頬杖をつき、置いた盃をもう片方の手で弄びながら辺りに目を配る。
彼らが酒場に入り始める前に彼女は既にそこにいた。
今日の稼ぎはゼロ。
というか仕事を入れていない。
―――所謂サボりである。
彼女の横には相棒である長槍が使命を果たせず、寂しく佇んでいるように見えた。
「どーにもやる気しなかったんだよね」
コン、と指で盃を弾き一人呟く。
まぁ、彼女の場合やる気が出ている事が稀なのであるが。
財布の中身はまだすぐに困窮を極めるほどではないものの、心もとなさと一抹の不安はずっとついて回っていた。
そろそろ長期契約をしている安宿の更新日も近い。
はぁ、と一つため息をついた。
■セニア > じと、と辺りを見回すが特に不満があるとかそういうワケではなく。
単にやる気がない顔をしているだけである。
色々あって軍を辞めた後、輪をかけてやる気が無くなったように思える。
殊更その事についてどうこう言うつもりもないのだが。
「マズいよなあ~」
と呟く顔にも特に焦る様子も見れず。
まあ生きてればなんとかなるか、と言わんばかりである。
その気楽さで、仕事をせずただ一人酒浸りで一日を浪費していたのであった。
喧噪が大きくなる中、それらをぼんやりと眺める。
明らかに自分らより早く酒場で傭兵風の女が飲んだくれているのは最初はやや注目を集めないワケでもなかったが。
まぁ、だからといってそれを咎めるような場所でもなく、喧噪は彼女を気にせず大きくなっていく。
一応、その喧噪に耳を澄ませておく。
やれあの現場が酷かった、あそこの道具屋は安かった、そんな話題を肴にまた一口盃を傾けて酒を煽る。
やる気はないが、情報は耳に入れておくに越したことは無い。
大体はノイズに近い、愚痴やらしか聞こえてはこないが、その愚痴も所謂「ハズレ」の仕事の内容の可能性もある。
出来るだけ楽に―――具体的に言うとそういうハズレは引かないように生きていきたい。
ヘタにハズレの仕事で身体を動かすより聞き耳を立てて情報を仕入れ、マシな仕事にありつければ、という判断であった。
■セニア > まあ少し経てば喧噪は更に大きくなり近くの話しか聞こえなくなる。
そうなれば聞ける範囲を聞き取りつつ、後はちびちびと酒を飲んで時間を潰すだけだ。
聞き取れた情報を頭の中で整理する。
―――酒が入っているので割とふわっとした整理ではあるが。
基本的にハズレという情報だけ覚えればいいのでそこだけを頭の中で反芻させる。
「うん、うん、うん……」
ぶつぶつと口に出して反芻を続ける。
傍から見れば酔っ払った女が完全にヤバい領域に入ったようには見えるが、幸い気にするものは今の所誰もいなかった。
「明日は、ちょっとは稼がないとなー」
その情報を元にちょっとでも楽な仕事を探そう、そうちょっとだけ心に決めて再度呟いた。
ちびり、と中身が減ってきた酒をまた一口飲む。
数杯で粘り続けるのもそろそろ限界な気がする。
店主がちらちらとこっちを見ているような気がするが―――酔っ払っているのを免罪符にスルー。
とはいえ意識的にそっちの方は見ないようにして。
近くを通る給仕の視線も突き刺さるような気がするが、きっと気のせいという事にしておく。
「………」
とはいえ、粘っていても何時かは無くなるもので。
ちびりちびりもうほとんど残っていない盃を傾けて、一滴残らず飲み干してしまい。
コトリ、と盃をテーブルに置き、時間と財布と相談した結果、流石に帰るか、と結論付けて。
テーブルから離れ。
「マスターお勘定ー」
その声にじろりとマスターに睨まれながら勘定を済ませ。
何だかんだよく利用しているので顔見知りなわけで。
「次はもうちょい頼めよ」
と一言言われ。
「―――稼げたらね」
愛想笑いをしながら悪びれなくそう答えて酒場を後にした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からセニアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にセラフィーナ = ハーデン さんが現れました。
■セラフィーナ = ハーデン > 甘味処の開発に没頭していたワタクシは、気がつくと見知らぬ路地裏に迷い込んでおりました。
日差しが届かず薄暗い小道は、石畳が苔むし、どこからか湿った土の匂いが漂ってきます。
「これは困りましたわね...」
小さく呟きながら、くるりと周囲を見回します。
路地の両側には古びた煉瓦造りの建物が立ち並び、所々に錆びた看板が傾いています。
ふと、遠くでネズミの足音のような気配が聞こえ、背筋がぞくりとしました。
「侍女には『変な場所には近づかないように』と、あれほど言われておりましたのに...」
手元のメモ帳を握りしめ、来た道を振り返りますが、すでに分かれ道がいくつも入り組んでいて、方向感覚を失っております。
袖を通り抜ける風が妙に冷たく、肌に鳥肌が立ちます。
■セラフィーナ = ハーデン > (PL急用につき、退室します)
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からセラフィーナ = ハーデン さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にヒユルさんが現れました。
■ヒユル > 日が沈んだ分、多少は昼間よりは過ごしやすさを感じる気温になってきた。快適と言うにはさすがに過言ではあるけれど、とろけそうな太陽の光がないのは外で活動するにあたってとても助かる。ランタンの光をぶら下げた露天が立ち並ぶ夜市の道を人の流れに沿うように歩いていると、雑貨や食べ物といった目にも楽しい光景が次から次へと飛び込んでくる。特に目的もなく眺めていた視線が、ふと何かを見つけて人の波から外れる。
「こんばんは。ちょっと見てもいいかな」
店主に声をかけ、覗き込んだのは鉱石を扱っている類の露天だ。研磨されたものから掘り出された直後のような無骨な原石まで、多種多様なものが並んでいるのをしげしげと。
なにか探しものがあるのかと店主に聞かれれば、少し考える素振りを見せて。
「青い石を探してるの。別にそこまで上等なものじゃなくていいから、それなりに……存在感のある大きさのほうが助かるんだけど」
予算もそんなにないしね。と嘆息。ごろごろと転がる石たちをじっと見て。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にクラッドさんが現れました。
■クラッド > 「確かこの辺りって言ってたよな」
日が沈んだ時間帯、夜市で店を探して歩く。
以前に会った時にはこの夜市で露店を出すと言っていたので居るはずだと考え。
しかし探すも中々に見つからずに、今回は来ていないのかと考え始め。
そして人の波から外れて帰ろうとした所に目的の露店、接客中ではあるが見つけたので足を向け。
そして近づいていけば客である女性が店主に何かを話しかけているのが、内容こそ判らないが聞こえ。
「やっと見つけたよ。次はちゃんと判りやすい所に店を頼むな」
そう言って店主に声をかけては客である女性に軽く頭を下げて会釈し。
そうして持っていた袋を店主に差し出し。
「前に頼まれてたもんだよ。出先で色々と見つけてきたぞ。
この店主の店は変わったい鉱石が多いだろ?運がいいと変わったのが見つかるよ」
店主に依頼の品を渡せば女性にこの露店の良さを勧め。
そして店主は受け取った袋から商品に新たな鉱石を追加していき、その中に女性が希望するようなものが見つかるかもしれずで。
■ヒユル > 種類はある分見ごたえはかなりあるのだけれど、それだけに中々目当てのものが見つかるかと考えると道のりの長さを感じる。もう少し片付ければ? なんて軽口を叩いて笑っていると、人の気配がして顔を上げた。
客だろうか。眼の前に立っていた体を少し横へずらして、会釈に目を細めた微笑みを向けることで応えた。
様子を見てみれば客というより、どうやら仕入れの依頼を受けた人らしい。ごつごつした石の形に歪んだ袋を横目にして。
「ほんとに。ちょっと探し物があったから寄ってみたんだけど、いいお店だね」
ふふ、と笑って視線を露天側に戻す。店主の手から次々と取り出される石を見ていれば、小さくあ、と声を漏らして。
「うん、お店もよかったけど、運も良かったかも。おにーさんが持ってきれくれた石、ちょうど探してるのに良さそうなのが入ってる」
それいくら? と店主に話しかけながら嬉しそうに。
■クラッド > いつもならば接客中に声をかけるような事はしない。
しかし今回は探すのに手間取った事もあり、早く品を渡しておきたいを声をかけ。
話の邪魔をした事を謝るように会釈をし、微笑みで返されると良い客でよかったと口元を緩め。
「探し物ならこのオヤジの店が一番だと俺は思ってるな。
鉱石限定にはなるんだが…時々に鍛冶屋も探しにくるんだよな」
女性が視線を露天に戻せば、店主が今回渡した石を並べているのが見え。
もう少し整理をしたらどうだ?と店主に告げれば、店主からは、大きなお世話だ、と返され苦笑を見せ。
「俺が持ってきた中にか?それは運がよかったな。一番苦労したやつがお目に叶った訳だな」
女性が並べられた石、一番大きな青いもの値を店主に聞いているのを見れば、最後に見つけたそれなりに苦労した物。
それがお目に掛ったなら、今日に店を探すことを諦めずによかったと思え。
いくらで売るつもりだと店主と女性の様子を眺めて。
■ヒユル > 雑多すぎる露天の上は、ある意味では宝の山のようにも感じる。実際パッと見では何の石か分からないものも珍しくなく、それがある意味で魅力的ではあるのだろうけれどと考える。とはいえ雑すぎる状態に思うことがあるのは自分だけでもなかったようで、隣で苦言を呈する声を聞くと思わず笑ってしまった。
ほら、彼の言葉に乗っかって店主に言うと二対一は卑怯だろうと言われて更におかしくなる。とはいえ、あまり機嫌を損ねてもなんだ。なにせ今は、店主と取引をしようとしている最中なのだし。
「へえ……武具加工ができるものも売ってるの? 本当に手広いね」
感心しながらも、視線は店主の手元にある。サイズ感や、質もまだ手が届きそうなくらいだと確認すれば、ここからはお祈りの時間だ。
提示額に少し眉をひそめ、それからもう一言、二言。じりじりとお互いの妥協点を見極めて。
「ぅん、んー……石はここで買うようにするから、ご新規サービスしてくれない?」
おねがい、と手を合わせると最終的にはしょうがないな、と折れてもらう。ほっと一息ついて……実はそれでも少し予算オーバーなことに視線が一瞬遠くを見て。
「なんだか、採集してきてくれた人を横にすると中々値切りにくいって発見があったよ」
そう、冗談めかして笑い。
■クラッド > よくよく探せば本当に珍しい石を見つける事もできる可能性がある露店。
ここでの依頼を受けるようになった切っ掛けも、別の依頼で探していたものを見つけた縁。
ただ整理をされていないので探すのに苦労した記憶があり、流石に二人から言われた店主の様子を見て笑みを零し。
「量が少し足りないのを買って行ってるのは何度か見たな。そこの本当に小さい石だけどな…ミスリルの原石だし」
女性の言葉に整理されていない中にある小さな石を指さしては説明し。
しかし女性が交渉を始めれば、邪魔をしては不味いと口を閉じて見守り。
女性の提示した条件に固定客以外はほぼ客がいない店主は悩みに悩んだ様子でその交渉を受け入れたようで。
「買えてよかったな。そう言うもんか?…そうかもな」
女性の冗談めかした言葉に少し考え、そうかもなと納得し。
そして女性が支払った代金、それを店主から渡されて受け取り、もし売れていなければ今回の報酬は次回まで待つことになったので、買ってくれたことに感謝して。
■ヒユル > もっとキレイに陳列すればもっと人気が出るんじゃないかと思う。とはいえ、そうなると今度は自分みたいなのが買い物しにくくなるか。我ながら勝手なものだと内心で笑いつつ、お金を入れている革袋の紐緩めて……隣から聞こえる声に驚いた顔をした。
「えっ、これ? ……いくら小さいからってもう少し扱い方あると思うよ?」
普通に高級品だったということと、その高級品を本当に適当においているものだから、ある意味すごいとすら思えてきた。支払った代金の分、軽くなった革袋をちょっとばかりしょんぼりと見下ろすも気を取り直して。簡素な紙に包まれた石を受けとった。
約束は守るからと言えば、本当だからな、との店主の念押しに頷いて。
「おかげさまで、まあ、ちょっと今夜の宿を探すのに時間かかりそうだけど。それでも十分な収穫だったよ」
自分が払った分はほぼそのまま隣の男に回る。仕組みとしては当然なのだけれど、なんだか店主ではなく男に支払った気分になってしまう。さておき、目当てのものを見つけられた以上は機嫌良さそうにしていて。
■クラッド > 本当にゴチャゴチャと置かれている中から目的のものを見つけるのは一苦労。
たった今、女性に説明したものもきちんと置けば求める者が即買いするような貴重な原石。
それを探す運があれば直ぐに見つけるだろうが、運が悪ければ忘れられるか片付けの時に無くしてしまうかもしれない。
それを店主に言うかと考えたが、女性に念を押す姿を見れば、まあいいか、と思い。
「結構払ってしな。俺としたらありがたかったけどな。宿なぁ…」
受け取ったお金を仕舞っては今日報酬が得れて良かったと頬を緩ませ。
女性も機嫌よさそうにしているが、宿を探すのにと聞けば、ふむと言葉を零し。
「あれなら俺の宿にでも来るか?まあ、どういう意味かは分かってると思うが」
あからさまなナンパというような言葉、店主に他所でやれと言われては、悪いと謝り。
そして女性に視線を戻しては、探さなくてよくなるぞ、と冗談ぽくいって。
■ヒユル > よくも色々な露天が並んでいる場所からここを見つけられたと、自分の運も少し褒めてやりたい。まさに知る人ぞ知る、、といった場所なのだろう。自分が買うことのなかった無数の石も、誰かが今喉が手が出るほど探し求めている可能性があると思えば、いっそ罪な店主だとすら思った。やはり、ぜひともこのままでいてほしい。
普段からこの辺りに店を出しているのかと、軽く雑談に興じて。
「まあ、これを元手にすれば少なくとも今の支払い以上は取り戻せるはずだから……」
それにも準備がいるので、今日すぐお金が戻ってくることは流石にない。
仕入れのためだし、いい店を知ったという分も含めて懐を痛めたのだと半ば自分を説得するレベルで考えていたのだけれど。
「えっ」
唐突に、そんなことを言われたものだから素っ頓狂な声が出た。店主に咎められて軽い調子で誤っている所を見て、頭の中では現金なことに天秤が揺れていた。これ以上の出費を抑えるか、その代償を別の形で支払うか。……それとは別に、男の人柄をこの一瞬で見定めるための天秤も揺れた。
――その結果。視線を少しばかり足元側に向けて、頬を指先で掻いて。
「ええと。……本当に行っても、大丈夫なの?」
■クラッド > 次からはわかりやすい場所に頼むよ、店主にそう告げてはこの依頼が定期的に繰り返されていることを暗に伝え。
実際に良い物が沢山集まっても、見つけられないままに別の露店で叩き売る事も何度かあり。
店主の、わかってる、という言葉を半ば疑っていて。
「元手って事は何か作る訳か」
それなりに大きな石なのでアクセサリーかアミュレットあたりかと考えるが、実際どうなるかはわからず。
もしこの女性が店を出している事があれば覗いてみようと興味を持ち。
「ん、どうかしたか?」
自分の言葉が原因で素っ頓狂な声を上げる女性を見、店主に次はもう少し多く持ってくると話しては許しを得。
あまりに露骨な誘い言葉、受けてくれればラッキー、運が悪ければ断るだけでなく引っ叩かれるかと考えて見返し。
女性の視線が少しばかり下を向くのを見れば、駄目だろうと考えたが。
「あぁ、本当にいいぞ。けど…来たら判ってるよな」
そう告げては女性の傍にと歩み、腰にゆっくりと手を伸ばしていき。
逃げるなら簡単に逃げれる動き、逃げなければ軽く抱き寄せるようにしようとして。
■ヒユル > 男との会話を聞いて、本当にこの出会いが運のいい方だと知る。ひいきにはしたいけれど、これは次の出店を見つけるのに苦労しそうである。かといって、石の買い物はここで、と今さっき誓いを立てたので次の出会いが容易であることを祈るばかりである。
商売っ気があるのか無いのか、とはいえ店主も含めて、この店のことは気に入った。
「まあ、作ると言えばそうだね。興味があるなら話すし……お兄さん、冒険者だよね。それなら石関係なしに役に立てるかも」
男の考え通り、この石は一度もう少し持ち運びしやすいサイズに砕く予定だ。その先どうするのか、まではさすがに分からないだろうから。それについて教えるのは構わないと答える。
鉱石採集をしているのなら、自分と同じで依頼で冒険もするのだろう。ならそれこそ自分の領分だと、ちょっとした売り込みも忘れない。
まあ、どのみちここでこれ以上話し込むような流れでもなくなってるとは、自覚していて。
「わ、わかってるよ。……じゃあ、お世話になろうかな」
距離を詰めてくる気配に視線を上げて、腰に伸びた手に頬を染めこそすれ拒みはしない。軽く惹き寄せられて体重がかかり、見上げるために顎を上向かせた。
■クラッド > 見つけにくいのは困るが、少なくとも夜市には必ず出店する店主。
次はできれば直ぐにわかる場所に居る事を祈り、津語はもう少し集めてくるかと考えて。
「少し興味はあるな。アミュレットとかなら効果次第で買ってもいいしな。ン、そうだな。冒険者をやってるな。役にか、どんな事でなんだ?」
石の使い道など全くの専門外なので、どう使うのかは興味があり。
冒険者かと問われれば隠す必要もないので、そうだと返し。
役に立てると聞けば、興味は一層増して。
「それならいいか。なら、今夜はよろしくな?」
知被けな視線を上げる女性のそばに寄ってしまい。
拒まれること無く腰に出を回して引き寄せて、頬を染め顔を見下ろしては笑みを向け。
行くか、と静かに告げては女性を伴って夜市から宿へを歩き出して。
■クラッド > 【移動いたします】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からクラッドさんが去りました。
■ヒユル > とりあえず、しばらくはこの辺りを捜索することになりそうだ。売っているものも含めて、なんだか宝探しのようだとすら思う。また来るね、と店主にいえばさっさと行けと返されて流石に笑った。
「うん、まあちょっと説明が長くなるから……向こうで話すよ」
引き寄せられた体を、自分からも少し寄せた。そのまま、賑やかな人たちの中へと、今度は二人連れて流れていき――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からヒユルさんが去りました。