2025/07/30 のログ
カイルス > 「本を読めるくらい勉強すればよかったかなぁ」

図書館という所はとても涼しいらしい。行ってみたくもあるが、己の識字能力への自信の無さから足が向かない。
子供が読むような本はしっかり読める。街の看板やギルドの依頼書も読めはする。
本という存在にどことなく苦手意識があった。右目の力を使えば翻訳もできるのだが……。

「……俺はわかりやすい方がいいや」

リュートを持った吟遊詩人が舞台に上がってきた。楽器ケースを前に置いたのは、おひねりはここへ、という意味だろう。
どんな曲や唄になるのか――よほどの騒音でなければ、小銭を投げることにしよう。
男は舞台へと向き直り、期待するように吟遊詩人の手元を眺めた――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 コランダム天蓋広場」からカイルスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」に金剛さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」から金剛さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」に黒曜さんが現れました。
黒曜 > ドゴォッ、と鈍い音を立てて一人の男が酒場の外に蹴りだされた。
対峙しているのは赤毛の中性的な人物。
明らかに不機嫌そうな表情を隠さずに男を見降ろし、
ふん、と鼻で笑うような様子を見せる。

「金も無けりゃ腕も無い、ナンパするのは勝手だが相手を選べ。クソ野郎。」

ばさりと長い前髪をなびかせて再び酒場の中に踵を返していく。
どうやらはた迷惑なタイプの冒険者だったらしく、
酒場の中からも冷ややかな視線を帯びていることに気付き、
「覚えてやがれ!!!」とサン下のような捨て台詞を残して去って行った。
それを見届ければ自身は先ほどまで座っていたカウンター席に腰を下ろし、
再び盃を傾けるに至るのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」から黒曜さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/にわとこ商店」にネーラさんが現れました。
ネーラ > 客寄せをかねて、魔女としてお悩み相談を承る日がある。
ついでにお店のものを売りつけて儲けてしまおうという腹である。
店の中にテーブル、ちょっと陰った部屋に、ランタンの薄い灯り。
砂漠の国の絨毯や飾りをあしらった、エキゾチックな店内。

なお店主の服装だが、胸が丸く開いて覗ける薄手ニットのトップスに、アイスブルーのデニムのホットパンツである。全く魔女に見えない。

しばしば、艶っぽいお話になることがある。
相談の時は店のドアを閉めてサシで話す。

例えば近所の新婚奥さん、魔法使い。相談す。

「夜の悩み。ふむふむ。魔法で使えるものはないかじゃと?」
長く生きてきた魔女として、ネーラは人間の考えることなどさして変わらんなと、ちょっとニヤついた。

例えば水の精霊に命じて液の動きを止める。水を含むものであればなんでも可能、と教える。

「ウンディーネに”停(HALT)”と命じて少し集中するだけで良い。あとは集中を解けばいつでも元に戻せる。勝手に楽しむもよし、夫の浮気に制裁するもよし、じゃな。」


別の中年男性
「…開発。後ろの?まあ、性愛は自由じゃが?見つかったら困る。妻と子が?まあ、そうじゃな。」
土の精霊を使って大理石を張型の形にして使えばいいのでは、と。手順はそんなに難しくはないが…なんだったら術式を圧縮した符もあるゆえ。お安くしておくぞ。

一枚売れた。


相談客は帰り、午後の暇な時間が訪れた。

ネーラ > 客がいない間に扉を開け放って換気する。
ついでにそこらの風の精霊にお願いをして空気を循環させてもらっている。
基礎スキルが練達の域にあるので、学院で教える手順を飛ばし、ただ精霊と会話をして動いてもらっているだけ。


なんとなく浮世が悪に傾いているこの世界だが、だからこそ教会のいう「正しいセックス」から外れたことをやろうという人間の悩みもある。

そーいうのが、商機なんじゃよな〜〜〜
長生きによる知見であった。

外に出て、両手を組んだまま真上に伸ばして、伸びをした。

「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
背中をゆみなりにそらす。

近隣の、歩いている男性が(でっ…!)と絶句している。

ぽつり。
「10秒5ゴルドじゃぞ」

それとなく男に視線を投げた。

生あくびが出る。
そういえば最近は、体の相性がいい男が多いから、ちょこちょこ遊びにくる。まだ鉢合わせていないからいいが、万が一の場合を少し考えた方がいいかもしれない。


「面倒じゃのう…」
口元に手を当てて生あくび。到底賢者に見えない。

ネーラ > ふむ、暇、じゃな。

頃合いかも知れぬ。これは、来ないな。
来場者が終わりそうな気配はわかる。

さればそぞろ歩きとするか。
店の窓を閉め、開けていた扉に鍵をかけ。

ギルドにでも向かうか…と、ふらり。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/にわとこ商店」からネーラさんが去りました。