王都マグメール内の平民地区。
その名の通り「平民」が多く生活する。
王都内でも特ににぎわう場所であり、大通り、広場、路地裏、宿、酒場、冒険者ギルド、奴隷市場、衛兵詰所などの様々な施設や商店が存在している。
多くの種族、身分の人間が往来する場所である。治安も比較的良い方である。
しかし、それが絶対というわけではない。
濡れ衣を着せられた平民や貴族、王族、囚われた捕虜などが広場で晒し者にされたり、下手に路地裏に入れば襲われることもある。
腐敗した衛兵や役人の罠にかけられることもあるかもしれない。
平民地区と言えど、いまや様々な危険が潜んでいる。
※平民地区の設定にあう範囲で、色々な場所、シチュエーションなどを考えてお遊びください。
なお、ご自身で考えられた施設などとして遊んでくださっても構いません。
参加者(0):ROM(1)
Time:12:36:40 更新
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」から影時さんが去りました。
■影時 > 「おぅぃ、此れもう一杯呉れねぇかね。ついでにクルミもあればくれ。殻付きでかまわねぇーから。な?」
さて――酔いどれ、という程でもないが、ほろ酔い心地を装いつつ、ここでは暫し様子を見よう。
弟子の言い草、体験を踏まえるなら、こうした日常的に網を張っている可能性もよく踏まえるべきである。
気付けば空になっていたカップを持ち上げ、示しつつ近くを通りかかるウェイトレスに声をかける。
クルミをつまみとするつもりか。
飼い主の言葉に尻尾を「!」とばかりに立て、楽しみげに飛び跳ねる二匹に笑いかけて奥に向かう姿を見送り注意を払う。
網を張るべきは己でもある。分身と符術による式紙と。さて、どこまで対処等できるか――。
■影時 > そう。気乗りはしない。雇い主の縁者の伝手を辿る。昨今得た伝手にも伺いを立てる手だ。
脳裏に浮かぶ想定のひとつが正しいなら、打てる手としては効果的かもしれない。
だが、そこまではしたくない。そこまで話を大仰にしたくはない。己はただ気儘に冒険をしたいだけなのだ。
しかし、かくも不可解な動きが続くのは、疑念が絶えないのは気持ちが良くない。
でなければ、対処の手は一つではない。並行して進めるべきであろう。
直接的な攻め手が今後起きるなら、その全てが己一人のみに絞られる方が大変気楽ですらある。
「全く、つくづく荒事向きだなァ俺は。
分かっちゃいたがァ……さーてさて。この時期にしか実らん霊草なんぞあったよなぁ、確か」
このホットワインとやら、存外悪くない。レシピ、作り方を分かっていれば己が家でも作れそうなのが良い。
酒の好みとしては赤くない方が、というのもあるが、この味わいは赤いワインの方がしっくりきそうだ。
この時期向きとメニューに出ていた酒の味に中々どうして、と唸りつつ、依頼書に目を落とす。
季節柄といえば、嗜好の片隅に置いておくに越したことはない。
この時期でしか生育しない薬草類だってある。
生育地域の厄介さ、難度次第で報酬も上がる。討伐系の依頼も美味く噛み合えば、事のついでと稼げなくもない。
雪山を知り尽くした魔獣を相手にしつつ、吹雪が止まない山中を歩く厄介さに耐えられるならば、だが。
■影時 > 冬と夏は違う。季節に応じて植生、動物の習性が変わるのに合わせ、冒険者もまた季節に対応を強いられる。
地味な採取とは真逆な、戦闘主体、狩猟主体、討伐主体のスタイルでも影響を受ける。
雨に濡れるにしても夏よりも強く体温を奪われ、その上で雪も降り、吹雪だすと視界も阻害される
吐く息も白くなる。息で露見されないようにと思うなら、雪や氷を含んで息の温度も下げなければならないだろう。
そんな煩わさに左右されない場、活躍先として、大迷宮に挑む者も分からなくもない。
死地となりがちだがタナール砦に出張る者も居よう。昨今の騒ぎ、動きを聞く限り、気になる要件も多い。
「どうせなら俺を囮にでもし易い場ならとは思うが、稼ぎには向かねェのがなあ」
実入りを求めるなら危険地帯であればあるほど良い。
魔物や罠を躱しつつ、一人(と二匹)で潜れる遺跡の深い処なら、捨て値でも程よく捌けるものが手に入る確率が高い。
タナール砦ならば、歯応えがある敵に遭えるかもしれない。稼ぎと直結し難いが己が鍛えに良い機会と遭えるかもしれない。
仮に、依頼遂行や探索にかこつけて、己を狙う刺客を呼び込むとするなら――どの程度まで落とすべきだろうか。
それが問題だ。考え過ぎであり、自惚れが過ぎている店は否めない。
だが、昨今の動きを踏まえるなら、その可能性も捨てきれない。そんな“考え過ぎ”を呼び込む、当て込む可能性もあり得る。
何らかの動向を捕まえられば、即応可能な手駒の技量を推し量れる。だが、弟子にも説教した点を考えるといい遣り口ではない。
「正直気乗りしないが……後詰も整えた上で、攻めにでも行かなきゃなんねぇかねえ。」
この点を踏まえると、もう少し情報は集めるべきだろう。
適宜聴取と調べを進め、同時に考えられる伝手も当たっておく必要もいよいよ否めなくなる。
くい、と。ホットワインがたっぷり残るカップを傾け、ぱさりと目を落としていた依頼書を卓に置く。
■影時 > 冬の仕事は大体が物憂い。
冒険者の仕事に楽を求めるものではないにしても、冬の煩わしさは格別だ。
夏よりマシという意見は、珍重したい。個性は大事だ。尊重したい。
一番煩わされるのは寒さで悴む、ということかもしれない。
雪で街道を閉ざされる、行動を制限されるのは――まあ仕方がないが、防寒を怠れば感覚が鈍る。
仕舞いには凍傷で身体を損なう、と云うのは目も当てられない。故に。
「……そりゃまぁ、遠くに出かけようとする者は慎重にもなるよなぁ」
――夜を迎える平民地区。その一角にある冒険者ギルド。
隣接する酒場の一席より、この時間でも人の動き、来訪が絶えない受付カウンターの方を見やりながらぼやく姿がある。
香辛料を入れて温めた葡萄酒をちびちびと舐める、白い羽織を纏った異邦人の男だ。
黒鞘の刀を立てかけた卓上に数枚の依頼書と、つまみ代わりの食事を置き、昨今の依頼の傾向と声を確かめる。
此れが存外馬鹿にならない。
何処其処の山に出る奴はやばい、同行したあいつがひどい、といった声。この時期何何が足りなくて、という声も大事だ。
足りないものがあるなら、それを当て込んだ依頼も時間経過次第で挙がろう。需要と供給という奴である。
……地下水道のネズミやスライム退治は寒くなくていいよー、でも臭いじゃん? そりゃ仕方がない。終わったら風呂屋に行くべし。
「流石にお前ら連れては行かねぇぞ。鼻が曲がるのは嫌だろう?」
内心でぼやく飼い主の声、でも聴いたのか。机の片隅で毛繕いやら、うたたねしている小さな齧歯類が顔を上げる。
襟に白いもこもこのボアがついた、腕利きっぽい緑色のコートを着たシマリスとモモンガである。
飼い主の声にこてんと首を傾げつつ、喉が渇いたとばかりに小皿に注がれた水を思い思いに舐めてゆく。
そのさまに肩を竦めつつ、手元の依頼書に視線を落とそう。行けなくもないが少々思うものがある。それが問題だ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」に影時さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からイグナスさんが去りました。
■イグナス > さて。どれくらい待ったか、しばらくしてようやく雨もやみ――
大男の姿は街の中に消えていって、とか
■イグナス > 冒険者ギルド、昨日の冒険の報告後――財布はなかなか、あったかい。
ふんふんと男は上機嫌だった。さあて、美味いもんでも食うか、カジノにでも繰り出すか。
宵越しの金は持たぬのである。
「――さァて。それはそれとして、だ。」
冒険者ギルドから出たところで、ザバーーってバケツをひっくり返したみたいな雨になった。
曇天。さっきまでそれなりに晴れ間も見えたってのに、すぐさまこんな状況だ。
なんとか駆け抜けてしまおうとした人たちが、びしょぬれになって水たまりにコケる姿を見て、自分はやめとこうかなァ、と。
「ッてもなァ、……これいつ止むンだ。」
ぼやいた直後に、ぐぅうう、って腹の音が鳴る。
どうやら、カジノとかより身体はこっちを所望らしい。
ぐぬ、とうめき声一つ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にイグナスさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からケストレルさんが去りました。
■ケストレル > 珈琲を片手に随分と長いこと考え込んでいた
我に返れば、手にしていたカップから上っていた湯気も消え
掲示板前に居た一行も、依頼を決めて出立の準備に移ったようだった
「……要らんこと考え過ぎちまうくらいなら、体動かすかあ」
カップの珈琲を一気に飲み干し、静かに席を立ち
ギルドの窓口に一言告げて、裏口へ向かう
目的はギルド裏手の訓練用広場の利用
その後は、考える暇も持たない程の鍛錬を己に課すケストレルだった――
■ケストレル > 本格的な冬の到来を前に、魔物の活動が一時的に活性化するのは珍しいことではない
しかし、こうも同時多発的に活性化しているというのは、稀なのでは無いだろうか
そんな事を考えながら掲示板を半ば睨むように眺めていたケストレルは、背後から声を掛けられて我に返る
振り返れば、駆け出しの一行が申し訳無さそうに佇んでいた
「……あ、悪い悪い
こんなところで突っ立っていられちゃ、邪魔だわな」
苦笑しつつ、場所を一行に譲り
近くの席に腰を落ち着かせると、小さく息を吐いて給仕に珈琲を頼んだ
討伐の出来ない自分があれこれ考えたところで、どうする事も出来ないのが実情だ
「……それか、調べるだけ調べて腕の立つ知り合いに対処を頼むか、だな」
うーむ、とやっぱり考え込んでしまいながらケストレルはギルドの建物の天井付近を見つめる
■ケストレル > ある休日の昼下がり
冒険者ギルドを訪れたケストレルは、掲示板の前に立ち、首を傾げた
「……なんか、魔物討伐多くねえ?」
貼り出されている依頼の内、討伐系に類されるものが全体の8割
普段であれば5割もあればそこそこ多いという印象だが、それと比べれば今日はやたらと多く見受けられる
たまたま魔物の活動時期が各地で重なってしまったという事も考えられるが、中には、
「この地域なんかついこないだ討伐依頼で出てった奴ら居たろ、失敗したのか?」
そんな話聞いた覚えが無いけど、と依頼の一つを指して窓口へと問う
案の定、窓口の職員は即座に首を横に振って答えた
だよなあ、と怪訝そうに頭を掻きながら、掲示板へと視線を戻したケストレル
しばし、そのまま真剣な面持ちで依頼の数々を見遣っていた
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にケストレルさんが現れました。