2025/12/18 のログ
ベリー > 「カキ氷ねっ! 勿論あるよ、アイスも美味しいけど、カキ氷はまた一味違うよねぇ。
 知ってる? 果汁やシロップを掛けて、アイスのせたり、シェンヤンのお菓子……団子、だっけ?とか、色んなお菓子乗せた凄いのもあるんだよー」

夏場になると、王都のカフェや喫茶店にアイスやゼリーなんかと一緒に、色々トッピングされたカキ氷が売り出される。
季節限定の珍しい甘味は乙女たちのトレンドに入るわけで、勿論少女も当然と言うように頷いて、その味を思い出しては、はしゃいで瞳を輝かせた。
値段はけっこうするけど、そう頻繁に食べられるものでも無い、贅沢品と言う扱いらしい。

と、夏を思い出しているが、現在進行形で口の中は冬の名物、シチューを頬張っている。
今日の具は彼好みだったようで、二人ともシチューの味に大満足だった。

彼から詮索の疑問符が浮かばないように、明るく笑って尋ね返せば、なるほど、なるほど……。
受ける依頼の内容が違うなら、確かにパーティは組めないなと納得して頷き。
どう言う心境の変化が彼の中にあったのかはわからないが、彼もステップアップの時、なのだろう。

「わかった。秘密ね。誰にも言わないから安心して」

右手に握ったままのスプーンを一度置いてから、改めて今日の冒険を振り返り思い出す。
いぶし銀のような魔法の使い方と言い、作戦の立案から行動までの速さも申し分ない。
何より、人当たりが良くて楽しい旅路だった。

「――うん、良いよ。

 って言うか、助かるまである。
 私、あんまり頭良くないから。作戦考えたりするの苦手で、行き当たりばったりになっちゃうこと多くてね。
 参謀役って言うの?そう言う人がいてくれると助かるなーって。
 今日、オズ君と一緒に組んで改めて実感した。
 シスターと兼業だから、毎日って訳にはいかないけど。それでも良ければ、お願いします」

コクンと頷き返し、青年の申し出を快く受け入れ手を差し出しす。

オズワルド > 「アイスは知ってるけどシェンヤンの団子乗せてるのは知らないわ…。どこのお店?夏になったら行かなきゃ。」

割と甘いものも好きな男ゆえ、乙女たちのトレンドにするっと入りたがる。なお、学院ではこの辺の話に入り込もうとすると、スケベ男はくんなし、って追い払われる模様。
やはり、こうした女子との会話チャンスで情報を仕入れなければ。
とはいえ、夏の話ともなれば気の長い話だ。今は目の前のシチューを堪能したい…やっぱ鶏肉とジャガを一気にほおばるのは正義。もっきゅもっきゅ。

「オッケー。あんまり広まると、情報だけせびりにくるのいるからな。」

もっきゅもっきゅごくんしてから、しー、と内緒のポーズを交え。

「おっ。簡易的なモノだったけど、プランニングが上手く行ってたみたいで、認めてもらえてうれしいね。
 こちらこそ、二人タッグでの冒険は初だったけど、ベリーの頼れる前衛っぷりにほれぼれしてたよ。
 なぁに、オレだっていまだ学生と兼業してるんだから、その点についてはお互いさまってことで。よろしく頼むな!」

差し出された手に、此方も手を差し出して。がしっと握手! そしてシェイクハンド!
それからそーっと、名残惜し気に手を離して。

「それじゃ、連絡先交換しとく?何ならオレの部屋教えるだけの片道通行でも良いけど。冒険に誘う時には必要だろうし。」

なんて、そんな会話と食事を一緒に進めていたら、ポテトとソーセージも届いた。両方ともあっつあつで、湯気が立ち上っているくらい!

ベリー > 「えっとねぇ、三番街の白煉瓦のお店だったかな? 多分、来年も出ると思うよ。一日20杯限定の人気商品だったからねっ」

学院でどんな扱いをされているのか。そして、どんな振舞をしているのか。
何も知らない少女は邪険な扱いなどせず、甘味好きの同志として青年を迎え入れ情報提供をするのだった。

「あはは、そう言うことね」

面倒なだけで、企業秘密だからって訳じゃないんだ。と軽く笑って頷きながら。
ガシッ!と力強い握手を交わした手をほどほどの力で握り返し、嬉しそうにニッコリ笑みをを深める。

「ふっふっふー! そう言ってもらえると嬉しいなっ。
 引かれてたらどーしよーって、ちょっと思ってたから。
 うん、よろしくね!」

ぶんぶんっと大きく何度か手を振った後、手が離れれば、少女はすぐにスプーンを握り直しシチューと向き合う。
口に放り込んでも火傷しない程度に冷めた大きなジャガイモを、大口を開けて頬張り、もぐ、むぐっ、むぐぐ。
ホロホロ解れるホカホカのジャガイモにうっとりと目を細めた。

「ん? んっ! むぐ、ぅぐっ……うん!
 私は泊ってる所点々としてるけど……。あ、でも、教会は必ず行くようにしてるから、平民地区の一番大きな教会ってわかる? そこに連絡してくれれば大丈夫だよ」

口の中のものを飲み込んで返事をすれば、遅れていた最後の皿、ポテトとソーセージが届き、視線は自然と彼から料理へと浚われる。
これまた出来立ての湯気立ち昇る姿に我慢できずに、フォークを伸ばして……サクッと刺さるポテトの感触を感じ、口へ運んで。

「あつつっ、う~……でも美味しいっ!」

オズワルド > 「20限定!?なんだその早朝から人が並びそうな客の絞り方!単価、だいぶ高いんだろうな~…美味いんだろうなぁ~。」

絶対覚えておこう。三番街の白煉瓦。きっちり脳裏に焼き付けておく。
夏の甘味を夢見ながら、しかし今はジャガイモの甘さを味わうのだ。うめえ…うめえ…。

「引く? ああ、拳の火力がやばかったから?
 むしろほれぼれする要素だろー。オレじゃあそこまで火力出すの時間かかるし。やっぱ戦闘上手い冒険者は違うよな。」

やるじゃーん!なんて告げれば、ジョッキを手に取り、中のエールをぐいっとあおる。
ぷはー!

「ほーん? じゃあそっちへの連絡は教会アテが良いわけだ。
 オレの方は学院の学生寮の部屋に送ってくれればいいから、学院の窓口に送れば大体届くぜ。」

部屋番はこれな、とかくかくしかじか、ここ当てに送ればいいという宛先を口頭で説明。これで、必要な時の連絡には苦労するまい。
そうして今後のための会話が終われば、後はただの打ち上げの時間だ。
こちらもこちらで、フォークでポテトを突きさして口元に運び…さくっ、はふはふ、はっふ!

「やっぱ冬に食う揚げた芋は最高だよな~。ここにソーセージの塩気が加算されるとマジ良いんだよな。」

あっつあつの芋を食いながら、フォークは貪欲に次の獲物。ソーセージを狙う。ぶすっ!
そんな具合に食べ進めながら、男から振る話題は様々だ。

オレの知り合いのシスターってベリー含めてモンクばっかりだけど多いの? とか
これまで倒してきたモンスターで一番大物って感じの奴ってどんなやつ? とか
年始一番に食べるとしたらどんなのが良い?オレはカレー とか

それらの問いかけにどうこたえてもらったかは、二人だけの知るところだろうが――
楽し気に会話を交えていたことは、周囲にも伝わったことだろう。
そうして、今宵の楽しい打ち上げは続いていくのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からオズワルドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からベリーさんが去りました。