2025/09/17 のログ
グスタフ > 眩暈がする。もう何を書いてるかもわからない。

「もういい、今日はここまで」

紙をかき集めてカバンに詰め込んで。
最後の珈琲を啜ると、荷物を持って帰っていく。

「くそっ、こんな残業するはめになるとは……」

愚痴をこぼしながら。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にガルディさんが現れました。
ガルディ > とあるギルドの窓口で、大男が大きな袋をカウンターへと転がした。
短剣、長剣、槌、その他雑多な武器種が受付嬢によって検品されていく。

それは奥の扉を抜けると広がる訓練場で使われる、刃のついていない訓練用であったり。
命からがら帰り着いたなんて冒険者に格安で貸し出されたりする代物。

その納品自体にも報酬は頂いている。
が、男にとってソレ以上に大事なのは。

訓練用なんてものを使う駆け出し。
武器を揃えるにも困窮している若手。
そういった情報の方。

まあ、それら全てにこなをかけるわけでもなし。
九割の中堅までには喜ばれている、筈だ。

人波も捌けた昼下がり。
カウンターに背を預けた寛ぐ姿勢。
ギルド兼酒場を、ぐるりと見回した。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」に枢樹雨さんが現れました。
枢樹雨 > 手持ち無沙汰となり、気紛れに訪れる平民地区のギルド。
其処で手軽に引き受けられそうな依頼は無いかと、依頼板を物色するのは常。
今日もまたそれは変わらず、木製のボードに張り付けられた様々な依頼を、左上から順に眺めていく。

異国の装束に身を包み、長い前髪で目許を、白絹で頭頂部から後頭部までを隠す女。
それはギルド内の視線をいくつか集めるか。
しかし当人は気にした様子もなく、気儘に依頼板の前を陣取っている。
真っ直ぐに伸びた背中。其処から繋がる薄い肩が、短く息を吐くと共に少し下がり。

「良さそうなもの、ないね。」

荷量の少ない、運搬依頼。己が選択できる、狭い狭い依頼の範囲。
そこに当て嵌まるものが見つからなければ、依頼板から視線が外される。
とはいえそこまで落胆した様子もなく、何気なく見渡したギルド内。
それは偶然。
同じように周囲見渡す貴方の碧眼と視線交われば、長い前髪の隙間から覗く仄暗い蒼が、ぱちぱちと数度瞬いて。

ガルディ > 水浴び場に顔を出すことも少なくない男の眼には、物珍しいという程でもない装束。
目立つのは長い髪とその装束を纏っても涼しげな振る舞い。
息を吐く仕草も周りの目を集める。男も、その中の一人であった。

見渡した輩と見渡した女。
視線が交わるのは、当然と言える。
特に男の方はその佇まいに、追うようにしていたのだから余計。

「――軽い仕事で良けりゃ、ご紹介するけど?」

仕事を探しているのか?とか、見ればわかることは省く。
今更来たって大したものはないだろ、とか。煽るような物言いもナシ。

金が要るのか、時間を埋めたいだけか。
どちらにしても目の前の相手になら幾らでも紹介できる筋がある。

中身を吐き出しきった革袋を肩に担いで、手招きする。
あやしい、と見られればそれまで。

枢樹雨 > 図らずも交わった視線。しかしその相手が顔見知りというわけでもない。
視線を外さなかったのは、その碧眼の片方に添えられた片眼鏡の存在故。
あまり見かけたことのない装飾品に好奇擽られていれば、己へと向けられる貴方の声。
思わぬ誘いに再び数度瞬いた後、白木の下駄でギルドの床を踏み、手招きに応じるよう貴方との距離を縮め。

「私にできることは、少ないよ。それでも大丈夫?」

生活するためのゴルドが必要なわけでもなく、世のため人のためと正義感で依頼を請け負っているわけでもない。
"お仕事"というものへの興味と、遠方へ足を伸ばす際のついでを探すだけのこと。
だからこそ、別の仕事への誘いにも反応は決して悪くはない。

貴方の前で、少し傾いだ頭。
長い前髪がさらさらとこめかみの方へと流れ、僅かに目許が露わとなる。
其れに重なるのは、淡々と抑揚のない声音。
感情薄い表情に相応しいそれを貴方へと向けて。

ガルディ > 視線が合うようで、合っていない。
“それ”を見ていると気付いた。すり、とフレームを撫で付けた。
片眼鏡は、僅かに魔力の流れを感じさせて男の目線で録画を始める。
頭を傾ぐ女の、男の目を奪う造形が露わになるところから。

「お姉さんなら問題ないよ、――んじゃ、ちょいと着いてきてくれる?」

仕事の内容について。
仕事の報酬について。
何も擦り合わせないまま、カウンターから腰を起こして更に手招き。

どう考えたってあやしい。
ただ、嘘は吐いていない。
仕事を紹介出来るのは本当。その前に少し、互いを知ろうというだけで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からガルディさんが去りました。
枢樹雨 > 片眼鏡撫でる指に、誘われるように少し視線がずれる。
それでもそれはほんの少し。仄暗い蒼が片眼鏡を見つめるのは変わらない。
魔力による干渉には殊更敏感であるくせに、他者のそれを読み取る能力はまだまだ未熟な妖怪。
片眼鏡が纏う魔力にも、それがどう機能しているかも知らぬまま、ただ物珍しさに視線注ぐまま。

「ん、わかった。―――君は、ギルドの人?」

誘いへの返答は、じつにあっさりと貴方へ返る。
よほど意にそぐわぬ結果が待ち受けているのなら、霊体となって逃げれば良い。
そんな軽率さと、擽られた好奇をおさめる気のない欲深さ。

歩き出した貴方の半歩後ろを歩き出せば、何気なく問いかけてみよう。
それが肯定であっても、否定であっても、歩む先は変わらないのだけれど――…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」から枢樹雨さんが去りました。