2025/09/06 のログ
ご案内:「集合住宅」にメイベリーンさんが現れました。
メイベリーン > 平民区域の集合住宅。一階のある部屋。
お昼。
閉め切った窓。お嬢様は夜勤明けでおねむだった。

「…んぁっ。」

ペチコートとショーツ一枚。ベッドの上で、目を開けた。
暑苦しい夜だったから、薄がけの一枚もない。
さりとて、素肌にパフュームだけで寝てるのというほどセレブでもない。

「…」


窓の隙間の光で、もう昼なのか、とわかる。


「…起きないと…」

寝ぼけ眼で、起きる。
寝ぼけているので、そのまま、ドアの前に立ち

「回覧板…」

ドアを開けてしまう。要するに下着姿で。

「あっあったぁ」

よかったぁ、と安堵する。
何も良くはない。誰かに見られるぞ、という状況。集合住宅の前には道があって、普通に人も通る。まして昼である。
どうみてもだらしなお姉さんである。

メイベリーン > 二度寝したい。でも日も眩しい。なんか地味に眠気が遠くなってきたな?

「あっおはよぉ。だめだよぉ勉強ばっかりしてるとぉ。遊んでる?」

とろん、とした目で二階から降りてくる学生の少年に、ふふり、と眠気に浸りながら笑う。
少年は不意打ちで色気を喰らって、目を覆いながらチラ見して慌ててかけていく 

「………?」

何かおかしいですかあ、の顔。

そういえば足が風通しいいですね。なんでだろう。

メイベリーン > 今日の出勤何時だったっけ。
「…おひゃしゅみ(おやすみ)かぁ」

二度寝だ。
二度寝をしよう。

ふらり、と自室の鍵を締めなおし、ベッドにポフっと倒れ込む…

ご案内:「集合住宅」からメイベリーンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にナランさんが現れました。
ナラン > 昼下がりに来た雨が、うっとおしい様な湿気を空気から取り去ったような夕べ。

休日の平民地区の広場にはいつものように市が開かれていて、あらゆる承認が来てあらゆる客がきてあらゆる商品がやり取りされている。
所狭しと設営されたテント同士の間にある細い通り道には、通り雨の名残の水たまりが夕焼けを照り返し、行きかうひとたちの視界を橙色に染めている。辺りには、夏の通り雨特有の雨の名残のにおいと、食べ物を商う屋台から漂ってくる香り。

だがその食べ物を商う屋台も殆どが店じまいを始めていて、広場には投げ売りの売り子の声があちらこちらから上がっている。

そんな広場の中心、特に装飾もなく素っ気ない、ただ大きさだけで存在感を示すような噴水がある。
その周囲にはまた素っ気ないベンチが設えてあって、いまは市を歩き回って草臥れた脚を休める人の姿や、あるいは屋台で購入したものを食べている親子連れなどの姿。

「ふぅ…」

そこへ、市の迷路から歩み出た姿がまたひとつ、加わる。編んだ黒髪にターバンを巻いた女は、一つ吐息を吐いた後
見まわしたベンチが既に埋まってしまっている様子に、すこしだけ落胆したように眉尻を下げた。

ナラン > ギルドへ用事がある時に街へ降りた時、市を見かけると特に何を買いたいわけでもなく立ち寄ってしまう。
特に昼間の太陽が夏の色である今日など、歩き回ればひどく消耗することを解っているのに。

(ちょっとだけ、足を休めたらここを出よう)

そう思っているのは女だけではないらしく、テントの間の小道から噴水の周りだけになってしまった『広場』に彷徨う様に出てきた姿が、満席のベンチを見て力なく踵を返していくのが、立ち尽くしてしまった女の視界にちらほらと映る。

(……これは、難しいかも)

女の口元に苦笑が零れる。
背中が少し濡れるかもしれないが、噴水の淵に座ってみようか。
それとも少し力を振り絞って、ひとまず市を出るか。

ナラン > 幸か不幸か荷物はない。濡れて困るものもない。
とりあえず噴水から漂う涼気にあずかろうと、女は足を踏み出そうとした。その目の前を、追いかけっこをしている様子の子供たちが横切って女の鳶色の目が大きく見開かれた。

笑い声を残像のように残していく後ろ姿に、つられるような笑い声が女の唇からひそかに漏れる。

(―――ふしぎ)

何が功を奏したのかはっきりとつかめないけれど、再度踏み出した女の足取りは先ほどより確か。

噴水の涼気には水飛沫が混じる。服が湿ったようになる前には立ち去ろう。
そう心に決めて
暫く噴水の淵で揺らぐ水面を眺めている姿は、夕暮れの色が濃くなり始めたころには広から消えていただろう―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からナランさんが去りました。