2025/07/31 のログ
■アリージュ > 「その辺りは、私もわかる気がするわ。
そうね、こう……ちゃんと口説いて、ムードを作って。
適切にしてくれるなら……ね?
初対面がどう、と言うのはまた違うと思うよ?
ほら、運命とか、そう言うのもあるし、さ。」
ぱちり、と赤い方の瞳を閉じてウインク。
彼のいう事には共感もあるし、そういう風にしてくれるなら、此方もそのように。
好感が持てる事、彼の言葉に共感を持った事、隠すことでも無い。
「ええ、冒険は準備が7割、急ぎに急いでも、良いものはできないし。
ちゃんと十全に準備をしてから、挑みましょうね。
待つというよりも、安全マージンを買ってると考えてるけど。
きゃー❤ケスト君太っ腹ー❤
おごられちゃうー❤」
人が集まらなければ、準備も何もないから、急いだ。
集まった後の作戦会議は、急がなくてもいい。
段階という物があるのだ、と。
そして、果実水には飛びついた、現金である。
「あはー。ごめんねー?」
とっさに出た彼にアリージュは全身から寄りかかる。
もつれ込むように彼の腕の中に入れば、でっかいおっぱいが、むにゅうぅん、と弾力をもって彼に押し付けられる。
柔らかくて甘い匂いする胸を押し付けて、半ば押し倒すような形になるのだろう。
てへぺろ、と、顔をほんのり赤くしながら、大丈夫ー?と問いかける。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にネーラさんが現れました。
■ネーラ > …ふふんふふんと適当な歌をハミングしつつ。
アーモンド味の飴玉スティックをくわえながら、ピタッとしたトップスとホットパンツに適当に暑さ避けに魔女の帽子を被った女が。
ちょうどその奥の方のあたりにある通用口から入ってきた。
「いやぁ、無駄に暑いのう…」
独りごちながら、帽子を脱ぐ。
まだ若い二人の現状には気づかない。
■ネーラ > ハラリと額にかかる銀髪に、繊細なシルバーフレームのメガネ。
妙に成熟した雰囲気のある、20代末のなりをした、魔女。
胸元が丸く開いているトップスを、どうとも思わずに着ている。
そのスタイルは、ケストレルは知っていることであるし、この服装なら誰が見ても絶句である。
足元はレザーのサンダル。腕に流体ミスリルを、腕輪の形で巻いている。
■ケストレル > 「よく知りもしない相手からいきなり口説かれても困っちゃうでしょうよ
それに、今回はアリージュさんお困りの様だったからね
第一印象って大事でしょ? 困ってる人の困りごとほっぽって口説くなんて出来ないって
ま、依頼が済んだら改めて……かな?」
ウインクを受け、ニヤリと不敵な笑みを返す
今は優先すべきことがある、何はともあれそれを済ませてからだ
願わくば依頼達成後も彼女の自分に対する印象が変わらないでおいてくれれば良いと
「準備7割、ごもっともだ
若い子たちはその辺甘く考えてミスったりとかよくあるから……
うん、アリージュさんとは問題無く依頼達成できそう」
冒険者として必要な事を理解しているなら、同行者としても申し分ないと頷く
最近は駆け出し冒険者の指導役としての活動もしていた為か、一周回って新鮮な気持ちになった
が、果実水を奢る提案に飛びつく姿には、流石に失笑を禁じ得ず
まあ、ゆっくり飲みながら会議を進めようと思っていた矢先に
床がバキっと逝ったのである
「ん゛ッッ……い、いやいや、こっちは大丈夫
アリージュさんこそ、大丈夫かい?怪我は無い?」
床板が傷んでたのかな、と足元を見ようとするも、見えない
変わりに特大おっぱいが自分の体にむっちり押し付けられているのが見えるだけである
大変に柔らかいし良い匂いもするしで、クラッと来たけれど騎士の矜持で踏み止まって、腕の中の魔導士の安否を問う
てへぺろ顔が可愛いなオイ、と凄く思いながら
■アリージュ > 「んー、その辺りは、フィーリング、じゃないかなあ?
良く知らないとしても、知っていけばいいんだし?
それに、第一印象が良ければ、だし。
疎だね、今回に関しては、私困ってたし、あそこで口説かれたら一発パンチして帰ったかな。
わーお。口説かれちゃう。」
いやぁん、と嬉しそうに体をくねくね、揺れるたびにばくにぅがバインバインと揺れ動く。
ポーズなのか本気なのかは、今は明かさないでおこう。
彼の評価は、冒険が終わってから、明らかにされると思う。
「一応、これでも新人じゃぁないし、良い教師に巡り合ってるからぁ。
こーらこら、それじゃぁ、私たちが若くないよーに聞こえるぞー?
お姉ちゃん以外に頼れる前衛がいるのは、大歓迎だよ。
本当、よろしくね、ケスト君。」
冒険者としては、確かに20代は若くないかもしれない。
でも、それを認めたくない乙女心わかってないなーと、ケスト君を半眼で見よう。
ジュースに関しては,現金で何が悪い現金だからこそ冒険者なんだ、と。
「ん、ケスト君のおかげで助かったよ。ありがと。」
彼が受け止めてくれたおかげで、後自前の衝撃吸収バンパーが、ダメージを吸収してくれたらしい。
足元は、ちゃんと踏み抜いているので、すぐに立てず。
それでも受け止めてくれる彼に顔を寄せた。
ちゅ❤
お礼のキッスは頬に一つ。
丁度そんな所に、誰かの声冒険者は玄関口から入ってくるとは限らない。
アリージュが視線を上げると、其処には褐色ムチムチな美女。
見てわかるくらいの色香と、魔力。
うわぁ、導師クラスの凄い人だー、と目を瞬く。
エロさに感心すればいいのか、魔力に感心すればいいのかわからない手合い。
彼女から見れば、いま、アリージュとケストレル君は、抱き合ってくんずほぐれずな、あはーんな状態に見えたかもしれない。
■ネーラ > 聞いた声がする。
当方の店舗のバイトが、他の冒険者の、お胸を、抱き止めている。
雑な、あまりにカジュアルな姿をしている。
成熟したギャルっぽい、なにか。
自称美魔女、である。
「幸運の星が強目に輝いているではないか」
ふふ、ふふ。そして声をあげて笑う。
いい、若いし、青春だし、そういう偶発的なことこそ一番面白い。
生きてるからこそだ。生を謳歌せよ若者よ。
そして、肉感が見事に衝撃を吸収する様を見て
「お前もお美事じゃな。おかげでうちのアルバイトが助かったようじゃ。」
美事といえば、この娘もだ。ただものではない。なんぞ変わったものを感じるが、良さそうじゃの、と、何かに気づいた風でサラッと口にする。とてつもない竜の気配を感じる。無限を内蔵した何か。
「こやつはな、”いろいろと”誠実でよく働くぞ?こき使ってやるとよい。」
古風な口調の割に声は張りがあり艶もあり、龍娘の見た通り、色気がダダ漏れていた。夜なニュアンスも込めている。全く、色ごとに対して素直で悪びれることもない。あまり隠す気もない。
「それに…ふふ、よくよくお前はそういう星の元に生まれてるのう。ケストレル?」
本当に愉快そうに、揶揄う声音。トリーと呼んでないのは、やはり状況を感じたからで。
ず、とアリージュとトリーが抱き合ったテイの横から、ケストレルの顔を拝んで、結構結構と大いに笑った。
お二人の肩を抱いて、ずい、ともう一つ当ててやる。
質感の違いでっかいやつを。
むにゅぃ、と。
「いい出会いではないか。餞別じゃ♡
…恥じることはないぞ。人間じゃからな。
ところで逢引きの宿はあっちじゃぞ。いっそのこと、じっくり作戦会議してきたら良い。あはは!」
■ケストレル > 「フィーリングも大事だと思うけど、フィーリングだけで口説くのもヤリモクみたいかなぁ、って思っちゃってさ
まずはお互いを知ってから、口説くなら口説くってのがセオリーじゃないかなと
大人の駆け引きってそういうもんじゃない?なーんてね
アリージュさん素敵だもの、俺じゃ分不相応かもと思っても口説いちゃうさ」
我ながら歯が浮く様な事言ってるなあ、と冷静に思いつつ
相手も満更でも無さそうなのと、バインバインしているものを見ればつらつらと言葉が出てしまう
それでも下心が透けない軽口程度に見せるのは、騎士道ゆえか
「それは良い縁があったんだねえ
あはは、これは失敬 でも、この界隈10代と20代じゃ重みが違うからさ?
本職は前衛じゃないんだけど、出来る限りのことはさせて貰うつもり
こちらこそ、よろしくアリージュさん」
若い若くないというよりは、命が軽い事の方に重点を置いている
実際ハイティーンの冒険者が命を落とすことも珍しくは無いのだから、二十歳を超えれば十分年長者だ
が、それでも女性に対して振る話題としては不適切だったか、と半眼へ向けて素直に謝る
ジュースに関しては、いや、悪くは無いですよ、と言いつつも愛嬌のある人だなあと笑って
「いえいえ、これくらいどうってことは
それより、足、ちゃんと抜けそう? 破片とかで切らないように気を付けて」
ひとまず支えてはみたものの、この後どうしたものかと悩む羽目になっている
自分が引き上げるべきだろうか、それとも彼女が自ら足を引き抜くのを待つべきか
周囲の床は大丈夫だろうか、足を抜く際にもう片方もハマったら?
いずれにせよ、まだ少しの間、天然エアバッグは自分の体に押し付けられたままになりそうで
と、そんな事を色々と、澄ました顔の内で悩んでいれば
「ね、ネーラさん?
状況よく見て下さいよ、彼女の足元の床抜けてんですってば
茶化してるくらいなら、引き上げるの手伝ってくれませんかねえ?」
知己の魔女が現れたことに驚きつつ、要らん事言い出したので苦言がてら手助けを求める
……のだが、何故か押し付けられるエアバッグが増えた
合わせて203.5である ケストレルの身長より数値がデカい
■アリージュ > 「それこそ、その時の状況次第じゃないかな?
あと、本気度。本気だったなら、ヤリモクには聞こえないと思うじゃん?
とはいえ、ケスト君のいう事、判る。
そういう恋愛は、私好きだな。
それに、口説くのをためらうと、相手に好意があっても逃がしちゃうかもだし?
言うだけならただ、失敗は経験、やってみるべきと思うよ。」
うんうん、とアリージュは頷く、いい感触の相手になら、声をかけるのは良いことだ。
それで、恋人を何人も増やすのはまあ、よろしいかどうかはまた別だが。
修羅場にならないように気を付けてね、とだけ。
「ま、ね。と言うか……何と言えばいいのかな。家付きの家庭教師、と言うか。
けーすーとーくーんー?そーれーはーどーうーいーうーいーみーかーなぁぁぁ?
私もある程度は動けるから。
それなら、お互いフォローしあおうか。」
言いたいことは分かっていても、年齢の事とか、重さの事は、気になるし気にしてる。
片方m超えのばるんぶるんがあるから、本当に体重が。姉との差を知って愕然するレベルで。
なのでこう、頭に血管が浮いちゃう❤声も、二段くらい低くなったかも、呪文詠唱の時みたいに。
「ん、大丈夫。」
ケストレルの声に同調するように、頷いて、ゆっくりと足を引き抜いていく。
恐らくその場所だけ、板が弱っていたのだろう、他の場所は大丈夫そうだ。
ちゃんと足を引っこ抜いて、ダメージはないよ、と見せよう。
生足魅惑のまーめいどらごん。
そんな、いちゃいちゃ(?)を見せつけていた。褐色ギャルな格好をした美魔女。
それは、くんずほぐれずな状態の、ケストレルとアリージュを見てた。
というか、近づいて、ケストレルに胸をむにゅん、と押し付けても来るし。
それだけかと思えば、連れ込み宿の場所を教えてくれる、良心的な金額の場所だったなぁ、と記憶を探る。
「えー?お姉さまは混ざってくれないのー?」
男も、女も行けると、しれっと暴露。
立ち上がるなら、ネーラの手を掴んで、こっちこっち、と。
エロい事だとしても、魔法の事だとしても。
オブザーバーや、第三者の意見は貴重な所。
自分たちの視点にはないところを教えてくれるのだ。
それに、エロい事ならエロい事で。
皆大満足すること間違いなしだと思うの、と。
にっこーと、ネーラの事もロックオン。
とりあえず、二人で連行して、楽しいお話をしたのかどうか。
それは、三人が後でそれぞれ思い返すところなのだろう―――。
■ネーラ > 「おぉ、これが若さか…トリーお前というやつは♡せっかくのらっきぃすけべではないか。嫌なのか?
もっと自分に正直になると良いぞ♡
汝の欲するところをなせ。それが法となるのじゃからな。
正味の話…いきなり助ける(きゅうしゅつろーる)もどーかと思っての?それに、足元が抜けたからこその幸運であろう、噛み締めるのじゃな。」
初めての共同作業のお株を奪うのも、自重すべきかと思うが、と笑う。笑う。
足元の穴を見る。しばらく、見る。
ただそれだけである。
今、ここの瞬間から意識を切り離し、時間の中に我が身のアストラルを置く。
操作範囲固定。事象遡行演算開始。復元点確定。
竜娘が足を抜いたのを確認してから。
焦点が少し合わない声で、アデプトゥスなる魔女は宣じた。
「戻すだけじゃぞ。」
ドアが開くのに似た音をさせ、砕け散った破片が床板へと元に寄り集まっていく。
すなわち復元する。打ち抜いた力がそっくりそのまま、ゆっくり反発し…床板は平衡を保ち、何事もなくなった。
治療ではない、遡行による復元である。
「これは、あとはギルドの連中に修繕させた方がよかろう。また抜けるぞ。」
秋波の気配。
「ん?いいのか?若い連中だけでしっぽりした方がよかろう?」
竜娘の引く手を、いつの間にか、するりと片手で、しっとり包む。
「かわいいものは、全部好きじゃぞ?それも、竜と…今度二人でな♡あ、三人でも良いぞ♡」
■ネーラ > 「もっとも?三人でする時はまぁまぁ男の顔を立ててやらんとな?」
まだアリージュがフタナリであることまでは、わからない。
そして雑談の中で、彼女の名前と、店の場所も教えた。
だんだん知人が増えていく。
ついでに確かな知見と大概なエロさも知れてしまうだろうか。
「いい仲間ができたようで、良かったの。」
と、トリーに声をかけ、差し当たっては三人で。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からネーラさんが去りました。
■ケストレル > 「そういうもんなのかぁ……よっく覚えておこう
ま、今はともかく依頼優先でね」
無事に依頼を達成した暁には、打ち上げの席を設けよう
その席で駆け引きを仕掛けるも良し、後の楽しみがある方が依頼にも身が入るというもので
「へえ、家庭教師……なるほど、そういうこと
いや、命の重さの話ね、命の
こう見えて俺も本職は魔法側だからさ
いい機会だし、アリージュさんの動きを参考にさせて貰おうかな」
圧の強まるアリージュに、流石に冷や汗が零れる
体重の話なんて最初からしてませんよとばかりに首を振った
……それは置いといて、前衛と後衛の二人一組(ツーマンセル)で動くというのは中々無い機会のため、勉強になる事もあるだろうと前向きに
「ン、良かった ネーラさんも、ありがとう
後でしっかり補修して貰わないとなあ……俺がやらされそうだけど」
何事も無く足が引き抜かれ、床板が時間遡行により割れる前へと復元される
アリージュの足と床とを見比べて、ネーラへと礼を告げ
その後のアリージュとネーラのやり取りについては苦笑交じりに聞いていただけだったが、まずは依頼の事から、と釘は刺しておくことだけは忘れず
そうして、オーク討伐へと向けた作戦会議を、冷たい果実水を飲みながら進めて行ったことだろう
無事に依頼を達成出来たかどうかは―――また別の話
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からアリージュさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からケストレルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエストさんが現れました。
■エスト > 昼を過ぎた頃合いの冒険者ギルドのロビー。
普段ならば依頼の一つでも探すが、この日はそうせずに設置された長椅子に腰を下ろしては受付を眺める。
ただそれは暇を持て余すというよりは何かを待っているようであり。
「ねえ、まだかかりそう?」
待ち飽きたというように受付嬢に声をかけるが、待ってくださいと袖にされ。
仕方がないとまた待つに戻るが、退屈に負けて長椅子から腰を上げれば依頼を探しに向かい。
しかし時間が悪くこれといった依頼もなく。
適当に残った依頼を受けるか、今日は諦めるか。
時々に受付を見ては依頼を眺めて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエストさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にゼオンさんが現れました。
■ゼオン > 「大風、っかぁ……。どんなんなんだろな。」
昨日犯していた末に屈服した精霊使いの言葉を思い出す。
精霊の怒りを買うとか面白いこと言ってたけど堕ちるのは早かった、が、
聞けば王都の近域へ数日中に巨大な嵐が来るらしい。
元々そんなものが来ない土地の生まれ故に興味は湧くが、一般的には時に被害を及ぼすものらしく
家に籠っていたほうがいいのだとか。
「家に籠る、か……。……なぁんかなぁ。」
人の言葉に素直に従うつもりもないが、そうなれば他の奴等とつるもうにも恐れて出てこないのだろうなと思いつつ。
となれば、この一帯を離れるか、それか家に籠る理由を造るか。
「一晩中ヤれる女か……。」
理由を作って学院に避難する体でもいいが、他にも案は考えたい。
一つのことに縛られたくない、色々想いを巡らせるのが楽しいのだから。
折れない女、歯向かって来る女。
この際だから喧嘩売ってくる奴を女に変じさせて堕とすのも面白いか。
普段と趣向を変えてもいいだろうと、嵐に備えて獲物を探す目で大通りをぶらついて。
■ゼオン > 「そもそもずれねえのかなぁ」
砂嵐も進路を変えることはある。嵐の行く末を独り言ちて、そのまま裏路地に消えていく―
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からゼオンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・酒場」にクローネさんが現れました。
■クローネ >
夜に差し掛かった時間。
仕事を終えた冒険者達で酒場が賑わってきた頃合い。
騒がしくなってきた店内で店主が酒を作っていると。一人の女が頭を抱えて気だるげに階段から降りてくる。
「あ~~~……飲みすぎた……。マスター、迎え酒、なんか出してくれなぁい?」
二階から降りてきた黒髪の女は、そのままカウンター席へと突っ伏すようにしてそうぼやく。
店主は知っている。
昼間から若い冒険者の男を二階の部屋に連れ込み、いつも通りコトに及んだと思えば思った以上に短小な男であったのか。下の階まで聞こえる程の罵倒と共に素っ裸の男を部屋から蹴り出し、鬱憤を晴らすかのように自棄酒。
そのまま潰れ、二階で眠っていたところを夜になって起きてきた。
擁護のしようがない程の勝手ぶり。
なので店主は小言の一つも言わず。タンブラーにエールを注ぎ、差し出す。
何か言えば、不機嫌な女から倍以上の言葉が返ってくることを知っているのである。
■クローネ >
「~~~。っ、ぷはぁっ。 冷えてる~♪ やっぱ目醒めにはこれこれ~♡」
──、と思えば、冷えたエール一つで上機嫌になる。
…まぁ、不機嫌な出来事を引き摺らない切り替えの早さはこの女の数少ない美点でもあろう。
懲りない性格、とも言えるが。
「賑わってんねー。ボロ儲けでしょ。これだけ若い冒険者がいたらねー」
タンブラーを傾けながら、賑わう酒場を振り返りながら店主に軽口を向ける。
そんなこともねえよとそっけない言葉が返ってくるが、女は気にする様子もない。
ツケの溜まりまくっているこの女からそんな言葉を向けられても苛立ちを見せない店主は流石である。
「で、さぁ。悪酔いの気付けにはい~い一杯なんだケド。
もーちょっといい酒なぁい? 心配しなくても次にでかい仕事こなしたらまとめて払うからさぁ♡」
そんなことを言う前に前のツケを全部払え、と。ほんの僅かだけ店主の眉の皺が増えた。
それでも渋々と背後のラックからボトルと、グラスを出してくれる。
キーキー文句を言われるよりは良いと判断されたのか、実に聡明な店主であった。
■クローネ >
グラスに赤褐色の液体が注がれると女は更に機嫌を良くし、口はより滑るようになる。
「あー、そうそう。昼間の男なんだけど。
カオがイイから上に連れ込んだのにガッカリよ。
アレじゃダメだわ。固定パーティーにいい仲の若いコとかいるみたいだけど、ありゃ別れるわね」
相手がいるのわかってるのに手を出したのかよ、とか。
カオだけで判断するからだろ、とか。
いいトシなんだからいい加減落ち着けよ、とか。
その胸中を店主は表情に出すことはない。
いろんな男がいるからな、と。
ものすごく無難な相槌を返しつつ、グラスに氷を追加していた。
「上手けりゃカオが悪くてもイイってわけじゃないしねー。
そうだ見た?ここでこないだアタシに言い寄ってきた貴族の男!
ブタみたいなツラと腹しちゃってさぁ。ムカついたから思わせぶりなフリして部屋に入る直前で股間蹴り上げて逃げてやった♪」
酒が入ったこともあるがビッチ女の舌のまわりは留まることを知らない。
そのうち刺されるぞ、なんて忠言を零しつつ、店主は忙しい店の仕事に追われてゆく。