2025/07/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/書肆・カフェ「プロスペローの本棚」」にネーラさんが現れました。
ネーラ > 平民地区の脇道に、魔道の書籍を主に扱う本屋でカフェ「プロスペローの本棚」がある。

真夏の夜である。

店の中には女性が多い。皆魔法使いの雰囲気をしているが、実は皆魔女である。

夜は祝うべき時間であり、月の力を浴びる時間であり、魔女にとっての活動時間でもある。


病的な肌の色の、ロリータファッションの少女。
大男ほどの身長があり、マッシブな肉体のベリーショートの、男、いや女。レザーの上下に魔法のグローブ。レザーパンツの真ん中正面に上を向いた極太の矢印があしらってある。
高貴ななりだが陰間に似たひっそりとした空気の、伏目がちの青年。

全てネーラと関係があるカヴンのものである。

では同門が集まって何をしているのかというと。

カフェテーブルの上に進行票を同門の人数分置いてある。

ネーラ、そのテーブルに向いたラタンの一人がけの椅子に座り、メガネの位置を治し、一堂に言う。


「今月の”魔力供給友の会”、開催場所は「九頭龍の水浴び場」で開催する。参加者は私の店にわとこ経由で集めているが、くれぐれも事件は起こさぬように。これは魔力供給友の会、だからな_?」

にたっ、と同門一同が怪しい空気をさせる。

「まぁまぁサバトというと外聞が悪いですからね。」と伏目の彼。
「まぁ俺はブチ込んでヤレればなんでも」とマッシブな女。
「ヘリオガバルス君は受け専門、カイネウス君は掘るの専門」と少女。
「しかし魔力を稼ぐには要するに乱交が効率が良い。まあ案ずるな。病にはならぬことはこのリリートゥが保証する。存分に楽しむがよかろう。」と、ネーラ。

では会費をいただく、とネーラが宣言し、きっちり集める。商売をやってる分、ネーラの金銭感覚は固いのであった。

ネーラ > 「いうまでもないことじゃが…うん、間違いないな。よい。」
払いを誤魔化したものは、呪う。
呪返しを返す勢いで、呪う。
お前たちに降る予定の病を全て反そう。
ネーラ…その洗礼名リリートゥ、大体ノリで生きてはいるが、カネの冗談は言わない。

ではでは一同よしなにな。

こっくりと同門一同うなづくと、あとは自由時間となる。
最近の魔術界のゴシップ誌を手に取り、温かいカフェオレを喫しながらネーラはぺらぺらと、読んでいる。

ゴシップはくだらない。くだらないから良い。

ネーラ > 品揃え
魔術入門書
おまじないの本
タロット占いのマニュアル
現代魔術のグリモワール普及版。

玄妙なる真の奥義書は?ここは新出版物の店であり、そういうものは古書店にある。

何も知らない客が、ふらっと入っておまじないの本を買ったり。
人生に行き詰まった顔の男性が、悪用厳禁呪法マニュアルを買ったり。


ネーラは、まあ全部ソラでできるんじゃが呪い返しは気をつけえよ…と内心思うだけ。かふぇおれおいしい。

ネーラ > この客のメンツの中で、分かりやすい、美女の空気を纏っているのはネーラ。猫みたいな目で夜の街を店の中から眺めている。
この席からは開け放った扉が見える。街路を眺められる。

今夜も街はそれなりに事件があり、悪徳が跋扈するが、まあここは今のところ安全である。

「厄災そのものを4つも襲う奴がいるとは思えないんだけどねえ」と、カウンターの向こうに、ひょろっとした赤毛の青年がいる。店長のクラウレ氏。

「わからんぞ?最近は正気を失うのが流行ってると見える。人間狩りのようなものもおるしな。」店長にゴシップ誌を渡す。
「ひどいねえ。」
「私は待てばいいのじゃがな。こういう時代はそのうち落ち着く。」
修行を重ね長命であるネーラはこともなげにそう述べ、クラウレ氏にコーヒーを淹れてもらう。悪魔のように黒く濃厚であるがゆえに甘美なブラックコーヒーを。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/書肆・カフェ「プロスペローの本棚」」からネーラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「~♪」

日の高い時間帯。
ピーヒョロロとヘタクソな口笛を奏でながら、悠然と冒険者ギルドに足を踏み入れる金髪の男が一人。
賑やかな様子のロビーを軽く見渡せば、あちこちでパーティらしき数人の集団が話し合っている姿が見える。
そんな活気のある光景に目を細めて小さく笑みを浮かべながら、そのままのんびりと
受付カウンター横の掲示板の方へと向かってゆく。そこには依頼書やパーティ募集の要項などが雑多に貼り出されていて。
依頼を探し求める同業者らにまじり、男も掲示板の前に立っては掲示物を軽く眺め回し。

「──ほむ、今日もいっぱい来てますなぁ……さて、なーんか面白そうなのはあるかにゃ?」

親指と人差指で摘むように自らの顎をさすりながら、己の興味を強く惹くものの一つでもないかと目を凝らして一つ一つ見ていって。

エレイ > しかし特にこれと言ったものは見つけられず。軽く頭を掻きながら掲示板の前を離れ、
ひとまず小腹を満たそうとギルド併設の酒場の方へと足を向け──

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にさんが現れました。
> 日が傾き出した午後のこと。
賑わう繁華街の脇道をすり抜け日陰を行く真っ黒な小柄が一人。
本日の目的は街の情報収集にあらず、お買い物である。
具体的に言うならば、魔道具と、服の調達。どちらも仕事をする上で必要なものだ。
魔道具は、認識阻害の術をより確かにする補助となるものを。
服は――

季節は真夏に差し掛かる時季。道行く人々は大概が夏の日差しに肌を晒している。
その中で顔まで隠した黒づくめと言うのは、何分目立って仕方がない。
知人曰く、この服装は街で活動するには問題があるそうで。
重ねて師曰く、学生服やメイド服など、潜入に役立ちそうなものならどうだと……。
道理の通った意見に納得した結果が今に至る。

「…………」

雑貨や古着、簡易的なアンティークの魔道具などを扱う店が多く並ぶ通りに差し掛かり、一番手近にあった店の前で、軽くあたりを見渡して。
人目が無いことを確認してから、ドアベルの音も慣らさず、するりと僅かに開いたドアの隙間から店へと入り込むのだった。

> 最初に入ったのは古着屋だった。
店内は静かで、店主が一人と、客が二人。
連れだって来た様子でもなく、彼らは自由に飾られた服を見て回っている。これなら、落ち着いて選べそうだ。
婦女子に人気のブティックではこうはいかない。そういう店の店員は(獲物)の隙を伺い、少しでも付け入る隙を見つけたならば、こう言って素早く距離を詰めてくるのだ。

“いらっしゃいませ!今日はどのような商品をお探しですか?”――と。

はきはきと営業スマイル全開なのに、必死な感じが滲み出ている。
あの目は確実に獲物を仕留める獣の目だと思う。

そういう点で、此方の店は静かで良い。
必要なものがあれば、此方から尋ねれば要望に応じたものを見繕ってくれるし、押し売りとかもしてこない。
雑多に並んだマネキン達は無口で、尚良い。
ショーウィンドーに飾られる服は夏仕様のものが多く、薄手のワンピースや、袖に透け感のあるシャツなどが並んでいた。
ああ言うものが流行りなのだろうか……。

「……難しい」

木を隠すには森の中。人を隠すには人の中。
なれば、流行りものを纏って紛れ込むのも良いとは思うが、丈の短いスカートでは尻尾や暗器が隠せない。
ぼんやりと考え事をしながら、今度は店の奥へと歩みを進める。