2025/07/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエレイさんが現れました。
エレイ > ──夜更けでも人通りの絶えない表通りを、悠然と大股で歩く金髪の男が一人。
その足でやがて中央広場までたどり着けば、適当に周囲を見渡した後片隅のベンチにどっこいせ、とか
言いながら腰を下ろし、脚を組みつつ背もたれにぐでりと身を預け。

「──ふーぅ……さて、と……今夜の宿どうしょうかねぇ」

中空を眺めながら、眉を下げた表情でぽつりとそんな事を呟く。
普段利用している宿が今夜は満室ということで、男は現在宿無しの状態だった。

宿など選ばなければどこかしら見つかるだろうが、それではなんか面白くない、などというしょうもない理由で
男は今夜の宿を決めあぐねているのだった。

「ンン……誰か親切な人が今夜の宿を提供してくれたり……とか
なんかそういうのがあるとエエのだが……」

なんて詮無い願望を口にしながら、そんな親切そうな誰かが都合よくいたりしないものかと
眉下げた困り顔のまま改めて周囲を眺め回してみて。

エレイ > さすがにそう都合良くはいかなさそうで。
フンス、と小さく鼻を鳴らしながらのそりと立ち上がり、また何処かへ──

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 廃神社」にキタさんが現れました。
キタ > 篝火の灯る廃神社の拝殿。鈴緒を弄り軽い鈴の音を鳴らす巫女が一人。
月明かりも乏しく時折吹く強い風が虎落笛として獣のような咆哮を思わせる。

篝火が揺れる度にその巫女の影も揺れるようで。
本来ならば清楚さを感じさせる白と緋色のコントラストは、今は緋色をより濃く、白を赤く染めた色に。

「嗚呼──本当にこの場所は……。」

魔の物、物の怪の類の巣窟だと知れる。神社を覆う森の中には鳥獣だけでなく迷い込んだ獣も居るだろう。
官吏から逃げる罪人も、もしかしたら居るかもしれない。
昼間に水の中へ沈めていた野菜や、畑の野菜が無くなる事もあったから、或いは……。

森を抜ける強い風は幾分真夏には稀な涼しさを運んで攫われる銀髪を抑えながらそっと、賽銭箱に腰を下ろす不敬。
風の音に、鈴の音を載せる。そんな遊びを楽しんでいた。

キタ > 闇夜に暫く、虎落笛に混じって響く鈴の音。
それは不気味に、また一つ森の怪異として記録されてゆく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 廃神社」からキタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリルアさんが現れました。
リルア > 街中に数えきれないほど在る酒場のうちの一つ。
その入り口前で、1人の酔客と話している少女の姿があった。
手に持った小さな袋の中身は、自然地帯のあちこちで採れる効果強めの薬草。
それを手渡そうとしているところ。──つまりは、採取依頼の報告だ。

「いや、だからあたしはこれを届けに来ただけだっつーの。飲みに来たわけじゃないし」

さくっと手渡して立ち去ろうとしたのだが、相手の悪酔いが良くなかった。
一緒に飲もうぜ、奢りだ、と引きずり込もうとする依頼主をどうにか躱そうとすったもんだ。

「やれやれ、酔っ払いってのはほんとに…」

めんどくさいなぁ、という言葉は呑み込む。聞き咎められて変に怒らせるのも困るし。
小さく溜息をつき、困ったように辺りを見渡して。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリルアさんが去りました。