2025/06/26 のログ
■ポリアン > 「それが良いよ、ま、内容もちゃんと選べば、良い経験になるしねぇ。」
楽して生きて行けるなら其れも夢がある、が、貴族でも無ければそんな事は中々無い
働くと言う事は、まぁ、少なからず生きて行く事と密接だから
彼女がこれからも仕事をするのならば、きっとこの場に居る誰にとっても
この先、とても有益な事になるだろう。
髪から覗く暗い色合いの瞳は、まるで海の底めいて。
されど、生憎ながらそこからは、特段恐ろし気な印象とかは欠片も受けない
「お菓子で計算したら…、……まぁ、一杯買えるだろうね。
確かに、運搬なら引く手数多かも。 後は、採集依頼について行く、とかね。」
受付の前に居た彼女が、人の流れを避ける。
なら、と、彼女に手招きして、受付から離れれて端に行けば
懐から、羊皮紙とペンを取り出して、相手の目の前に、其処に記された文字を見せよう
其れは、とてもシンプルな、冒険者パーティの名簿で。
「冒険者仲間で、チームを組んで居てね。
ルーナジェーナ…、……満月、って意味合いの名前なんだけれど。
……もし興味が在ったら、君も如何かな、と思ってね。」
――そう、詰まる所の新人勧誘である。
どうやら、彼女の事はまだ、余り知れ渡ってはいない様だし
リーダーとしては、声を掛けない手はない、と言った所。
何より、少なくとも、所属を問われて自分達の名前が出せれば、多少なりと、話が通しやすい事も在ろう
「そうすれば、君も、判らない事が在れば気軽に助けを求めやすいし。
……どうかな?」
■枢樹雨 > 気紛れと好奇心。そんな安易な理由から受けた依頼は、それでも己の糧とはなるらしい。
実際、知らぬ場所へと赴くに至った。知らぬ景色を見ることが出来た。
そして今、貴方という他者と言葉を交わしている。
今後もそれが積み重なっていくのなら悪くはないと、貴方の言葉に素直に頷いてみせよう。
「採集。…そういえば、薬草や鉱石を採りに行く依頼もあった気がする。」
依頼を受けてみるとなった時、いくつか初心者向けのものとして紹介された依頼があった。
その内容を思い出してはみるが、"ついて行く"という部分が腑に落ちない。
冒険者の横の繋がりもなければ、一期一会の合同受注も知らぬ妖怪は、不思議そうに瞬き数度。
そこで貴方の手招きがあれば、その背についてギルドの端へ。
何やら文字を書く様子、静かに見つめ。
「るーな、じぇーな。…満月って名前の、冒険者の集まり、ということ?
……私、そこに居ても良いの?」
チーム。その単語が意味するところ、前後の文脈から読み取れば、少し時間をかけて貴方の言葉の意図を理解する。
そうして数秒の思案の沈黙。自らを示すように胸元に左手を置き、一歩、貴方と距離を縮める。
前髪の隙間から覗く仄暗い蒼。それが至近距離で貴方をじぃ…と見つめ。
「人じゃなくても、良いの?」
重ねられた問いは、貴方にだけ聞こえるようにと潜めた声で。
■ポリアン > 「そうだね、そう言った依頼には、一人で行く事も多いけれど。
他の仲間を集めて、複数人で行く事も在るのさ。 だって、その方が安全だからね。」
一人より二人、二人より大勢。
勿論、人数が増える事で一人当たりの報酬が減る場合も在るが
複数人で受けることのメリットは、純粋な対応力の強化で
まぁ、簡単に言えば、難易度が下がる。 勿論…前提として、信用出来る仲間で在れば、だが。
「勿論、君さえ良ければね。 それにほら、一応はリーダー、って事になって居るから。」
自分が許可を出せば、基本的には何の問題も無いし
何なら、余程の悪人でも無ければ、許可を出さない事は無い
今回の場合は、青田買いと言われても仕方ないかも知れないが
まぁ、勧誘なんて、往々にしてそう云う物だ。
――一歩、距離が詰まる。
彼女の姿を、静かに見下ろしていたけれど。 次いだ言葉には。
瞳を瞬かせ、じ、と、その深い青の瞳を見つめ返して。
冗談を、言って居る目では無かった、から。 ――直ぐに、穏やかに笑みを浮かべ。
「―――――勿論。 ルーナジェーナは、種族や人種で君達を差別しない。
喜んで、歓迎するよ。」
――大した問題じゃない。
何せ、うちのチームのモットーは、「自由である事」なのだから。
人で無かったとして、大した問題じゃない。 自分が良しとするのだから、構わないのだ。
■枢樹雨 > 「そっか…、危険な場所に行くことも、あるから、」
目当ての採集物が危険地帯にあるからこその、ギルド依頼。
なるほどとばかりに小さく頷いて見せれば、数名で依頼に当たる意味も理解する。
それにしても、己を擁する意図は解せぬまま。
解せぬからこそ、貴方を見つめる相貌に好奇が乗って。
「君が作った"ちーむ"ということ?…君が、頭領。」
目の前にある、整った顔立ち。それが形作る柔い笑み。
己と比べれば厚い身体も、力自慢が見て取れる男性冒険者と比べれば細身と取れる。
そんな貴方が複数人を束ねる頭と聞けば、妖怪の中に在る人の子の通例からは意外の枠。
その感想を隠すでもなく、不思議そうな色を瞳に乗せるが、最たる問題はそこではない。
場合によっては己が異端とされることを、妖怪は知っている。
だからこその問いかけ。
しかし澄んだ碧眼は変わらず笑みの形を作るのだから、妖怪はゆっくりと瞬きを繰り返して。
「……じゃあ、君のところに、居させて。知らないこと、まだ沢山ある。」
組織に属するということ、それによって今後己がどう行動をするのか。
その辺りの細かな思考は妖怪にはない。
ただ、貴方が人ならざることを厭わないと言うから。判らない時に助けを求めて良いと言うから。
詰めた一歩を半歩離しつつ、改めて答えを。
■ポリアン > 「採集だからね。 山や洞窟、川や海、遺跡やら…
そう、危険なら、魔族の領地まで行くかも知れないからね。」
ひとりでなんでもできてしまう、そんな超人だって居るけれど
……場合によっては、目の前の彼女が、其の類なのかも知れないけれど
ま、特例は一旦置いておいて…常識的には、そう云う物だ。
自分が作ったチーム、そう、認めて頷けあ、名簿に記された己の名を示す
一番上、自分が責任者である事を示す一文が在れば、一応の証明にはなるやも。
新人にとっては、胡散臭いと突っぱねられても仕方ない話
一応ギルドの職員に聞けば、多少は身元を保証してくれるだろうけれど――
「――――僕はポリアン。 家名はフォークス。
では、君の名前を教えて貰えるかな。 記名が済んだら、君と僕らは"仲間"だ。
――ようこそ、ルーナジェーナへ。 君を歓迎するよ。」
手にしていたペンを、彼女へと差し出す。
名簿の一番末尾、空欄を示しては、其処に、彼女の名前を記名してくれ、と。
そうして、もし、彼女がそれを受け入れたなら。
記名の終わりに、そっと握手が差し出される筈だ。
「これから、君にとっても良い出会いがある事を願って居るよ。」
■枢樹雨 > 「魔族の領地?そんな所があるの?人でない者が、統治を行っているの?」
淡々と抑揚のなかった声音に、明らかな好奇が滲む。
自ら人ならざる者と語った上で、その筆頭とも言える魔族の所領の存在に向けるは驚きと興味。
それを示すように、詰められる語間。若干の早口。
性質が故に控えめだが、新しい玩具を見つけた幼子のように双眸輝かせては、問いを重ねる。
…が、貴方が改めて名簿差し出すなら、いったん意識はそちらへ移り。
「ポリアン、フォークス。…私は、」
一番上に記された貴方の名。その下に続くいくつかの名。
当然知っているものなどひとつとしてなく、そこに身を置く事実への実感は薄い。
告げられた名を、それが示す文字を指先でなぞりながら呟けば、ペンを受け取る。
己の名を記すべき場所。その空欄を静かに見つめ、そして数秒の沈黙の後に文字を記す。
『枢(くるる)』と、それだけを。
「枢。…よろしく、ポリアン。困ったら、また助けて。」
記すとともに、音としても貴方に伝える己の名。
差し出された手と、碧眼とを交互に見遣った後、その手に己の手を添える。
貴方が握れば妖怪もまた習うようにそっと握る。
頼る気ばかりはしっかりとある様子で。
■ポリアン > 「……そう、魔族の国がある。 でも、今はこの国と領土戦争中。 つまり敵国だ。
そっちにしか生えていない植物とかも在るからね。 需要はたまにあるんだけど。
……まぁ、当然命懸けだからね。」
命を張る分報酬は良い事が多いが、と、前置きしつつ。
其の瞳に、後期の色をにじませた相手へと、ひとつ、忠告を。
戦争、と言う物を、流石に理解して居るだろうと言う前提の物言いだけれど
果たして、彼女がどれだけの知識を有している、か。
名簿に走るペン先、記される彼女の名前。
――当方の文字は判らないから、彼女が記名を終えれば、名前を示す文字の後ろに
此方の言葉で、発音を軽く記すだろう。
「―――――……クルル……枢。 勿論、何か在れば、気軽に声を掛けて。
嗚呼、一応他の仲間にも伝えては居るんだけれど、僕はなるべく宿が固定でね。
もし用事が在れば、其処に連絡也、手紙也を送る様にしてくれるかな?
勿論――直接来てくれても構わないけれど。」
交わされる握手。 彼女の掌が己の掌を握れば、そっと其れを握り返して。
そうして――名簿とペンを仕舞いつつ、彼女へと、リーダーとして必要な説明を始めようじゃないか
頼るにしたって、自分達を捕まえられなければチームの意味が無いから
自分の居場所である、宿の場所を教える為に、散歩がてら、少し外に出ないか、と誘って見よう。
■枢樹雨 > 「戦争。…そう、…戦が、あるんだね。まぁ、当然か。…気を付けないと。」
人が在ればそこに争いが存在する。
その認識も、戦争への妖怪なりの知識も持ち合わせている。
だからこそ貴方が言外に込めた忠告も察するが、生まれた好奇心を抑え込むには至らない。
それを隠すようにそっと視線を外し、言葉だけはわかったふり。
名を記したペンを貴方へと返し、付け足される発音の注釈を見遣る。
これはただ、記しただけ。渡したわけでも、捧げたわけでもない。
その事実に内心で安堵の息零しては、貴方の言葉に改めて耳を傾け。
「決まった宿を、住まいにしているということ?…じゃあ、何かあれば宿の主に手紙を預けるよ。」
だから場所は知っておきたい。
故に、散歩の誘いにはすぐに応じよう。
長い濡羽色の髪を揺らし、ギルドの入り口へと。
「私は何処にもいないから、用があるときは……、頑張って。」
固定の居場所を持たぬ妖怪。連絡手段をくれる貴方に同等のものを返そうと考えるも、結果は根性論。
無表情のままに淡々と伝えては、随分と暑さの和らいだ屋外へと――。
■ポリアン > 「……冒険者である以上、好奇心に従うのは正しいのかも知れないけれど。
一応、忠告はしたからね? 敵国からの侵入者、ともなれば、如何相手が出るかは判らないんだからさ。」
相手が、どうしてもと言うのならば、其れを止める手立てなんて持ち合わせてはいない。
自らの欲求に、好奇心に従う姿は、まさしく冒険家、なのかも知れないし。
――存外、同行話に乗る連中も、少なくは無い気がする。 冒険には、金がつきものなのだ。
「そう、そうしないと、何かあった時に集まる場所、が判らないからね。
僕の部屋は、みんなの緊急連絡先でもあるんだ。」
名前を奪った訳でも無いし、そんな契約は無い。
これは、あくまで自分がメンバーを管理する為の記入用紙だから
何かしら条項が描かれて居る訳でもない。 彼女の名前は、あくまで彼女のもの。
ギルドの外に出れば、昼間と比べて大分人道的な気温だ。
彼女が付いて来て居る事を、一度振り返り確かめれば
なるべく、其の隣を歩く様にしながら、夜道を自らの宿まで案内して行こう。
「……ふふ、じゃあ、捕まえる事が出来たら、今度は是非、一緒にご飯でも?」
何だって構わないけれど、折角縁が生まれたのだから。
機会が在れば、是非お誘いするよと、そう約束して。
――彼女が、部屋まで上がるかは判らない。 どこ迄付いて来るかは彼女に任せ。
彼女が、帰る、と告げたならば、其の時がきっと、解散の合図だ――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」から枢樹雨さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からポリアンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリルアさんが現れました。
■リルア > 「あっつ……」
身に着けている服をパタパタさせながら、路地の影になっているところで休んでいる少女。
壁に凭れ掛かるようにして、ふぅ…と喉を逸らし、汗を拭う。
魔法が使えればなぁ等と思うこともある。氷なんか生み出せば十分涼めるだろうし。
ただ生憎からっきし。戦闘スタイルといえば前衛に突っ込んで暴れるのが関の山だ。
「もう少ししたらギルドの方に行ってみようかな…」
学校でもいいが、もしかすると良い依頼なんかが転がっているかもしれないし。
お金が欲しいわけではないのだ。単純に面白さというか、つまらなさを打破してくれる刺激が欲しいのだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリルアさんが去りました。